しなのさかいの駅前広場

スカ色がたくさんやってくる月末

KATO 583系(2021年版)

こんばんは。しなのさかいです。

今回は、レイアウト工事のことばかり続けていた最近を反省して、久しぶりに模型車両の話題に触れてみようかな…という魂胆です。




と言いましてもね。
カトーの583系を13両編成で増備したよ、というただそれだけのお話なんですの。
よろしかったでしょうか(^^)







記憶しておられる方は少ないでしょうが、当方、カトーの583系は、2014年にフルリニューアルされたときに既に導入していて、これで2編成目となります。

今回の13両は、いわゆる「2021年ロット」というもので、昨年に再生産されたもの。
今年の春頃に「そろそろなくなってしまうかもなぁ…」と考えながら、都心の模型店で見つけて買い求めていたものです。





この2021年ロットは、2014年ロットと比べても外観上の差異が見当たりません。
混ぜてしまったら見分け方が分からなくなるほどで、再生産ですから当たり前といえば当たり前。

その一方でトミックスでは(なんの予告もなしに)色調が大きく異なることがあります。
同じ「再生産」にしても、メーカーによって塗料への向き合い方が異なっている?

ということで、両ロットを混ぜてしまっても分からないですのけど、かと言って精神衛生的にはあまり良くないみたいなので、2014年ロットの13両の中間部カプラーは「♯2」に交換し、混結を不可とする制限を課しています。



⬜︎ ⬜︎ ⬜︎





583系は(以前にも触れたとおり)1990年代に大ブームが巻き起こり、模型趣味においても、カトーが再生産するたびに店頭から瞬間蒸発するという事件が繰り返されていました。

2001年にトミックスがHGな583系を発売した背景には、こうしたブーム(の最末期)があったんですね。
同じく165系も1990年代に注目され、その後でトミックスがHG製品化しています。


じゃあ、模型の583系がこれだけ売れた理由って何か?
おそらくですが、上野駅や青森駅での同形式が並んだシーンが記憶に残っていて、これを手元で再現するために一人で複数の「13両」を買い求める傾向があったんじゃないかと。

581系(12両)よりも583系の方に売れる傾向が見られる…のだとしたら、これは鉄道ファンの眼差しを分析していれば捉えることができる「必然」でしょうね。





改めて自分のコレクションを見てみると、2014年ロットが1編成だけでしたので、この春にリニューアル再生産されることとなったトミックスHG製品を買い足すかという流れだったんですけど…







やっぱりね。
各所が印刷されていて、青15号の発色も鮮やかなカトー製品の方が自分にとっては心地よいアイテムなのかなと考え直したのですよ(トミックスHG製品のJNRマークの印刷位置を気にしたということもありますが)。
なんと言いますか「心地よい精密感」ってあるのではないかと。

考え方、頭の中の整理を経て、所有していたトミックスの583系は全て処分してしまいました。





当然ながら、仕様が揃った2編成が並ぶと、東北新幹線開業前の、上野駅地上ホームをハブとした輸送力を彷彿とさせる迫力系ビジュアルを拝むことができます。

イラストマーク世代なので、2014年ロットの方には赤いトレインマークになってもらいました(明るい時間帯で「ゆうづる」「はくつる」がすれ違うのも変ですが)。






ここにお越しいただいてる方々とは「買いたいものがなくなって久しい」という認識を共有できているのかなーと勝手に考えているところですが、ちょっと前に手に入れた楽しい模型たちを手元で振り返って、そやつらを再び活かす趣味活動を進めてみるのも良いのかも。





今回は「再生産品を買い足す」という行動になりましたが、別にそんなことをする必要はなくて、2014年ロットだけで485系などと絡めて懐かしい風景を再現することも楽しいと言えます。





自分にとって必要な車両、列車とはなにか。
このことをさらに深く考えるようになった2022年の秋でした。


ではまた。



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  1. 2022/11/05(土) 19:00:00|
  2. 鉄道模型(車両)
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  4. | コメント:10
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コメント

こんにちは、お邪魔します。

>「買いたいものがなくなって久しい」という認識
この気持ちの原因を自分の中に求めてしまって、自分がこの趣味世界に興味を失ってしまったのではないかと思っちゃった時期もありました。

それでも自分ちの車籍簿(こうしないと見失うくらいにまで増えちゃった;)を確認すると、低空飛行ながら毎年増えているのですからやはり、「自分のツボ」にハマればしっかりと押さえていることはできているわけです。もっとも、そのツボが以前よりも小さくなったかなという自覚は確かにあります。300系新幹線は、自分が最も多く乗っていた「のぞみ」専用だった登場初期の形態ではないとなぁ、とか程度ですが。

ひとつメーカーさんにワガママを言わせてもらえるのならば、「いい塩梅にワクワクドキドキを続けさせて欲しい」ってことでしょうか。KATOさんを例に取れば、いみじくもメトロに飯田線という「一度火を落としてしまったように見えた」シリーズが再び顔を出してきました。

待望だったことは間違いないですが、正直こちら側の火を再び起こすのには時間がかかりました。
手元にやってくるまでのワクワクドキドキ、やってきた時のワクワクドキドキ、次は何が来るだろうというワクワクドキドキ。これがいい塩梅に間を置いてやってこないと、結局買う側も待ちくたびれて火を落としちゃうんですよね。
期間限定で商機が限られるのであろうラッピング車特別塗装車ばかりにリソースを奪われることなく、別に半年も先の予定品を見せろとは言いませんから、そうした期待を仄かながらも持ち続けられるようにしてもらいたい。


583系。485系と並んで我が家では大派閥のひとつです。
KATOのはTOMIXよりも艶っぽい仕上げで、蛍光灯下で見られるシーンが多かった寝台特急に見立てるにはいい色ですよね。これで方向幕が灯ってくれれば言うことなしですけれども。
485系は製造ロットも含めて「チャンポン」上等で増備・編成していますが、私も583系は精いっぱいの力技で同一ロットで揃えています。
  1. 2022/11/06(日) 11:05:24 |
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  3. 海無し #-
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いつまでも我が家の主力車両

前回に引き続きお邪魔いたします。

サロ、サシがないと落ち着かない、正にこれら車両でございます。晩年の姿しか見たことがない世代ですが、
長大編成を組んで北海道連絡の主役として君臨していた時代に思いを馳せ、走らせている時間は
至福の時です。583系のトレインマークはどれも秀逸なデザインで、車両との組み合わせも似合います。

10-1717。
こうも括弧付きを多用されると興ざめです。581、583系のアピールポイントって細かな
形態差だけなのでしょうか。工夫のない製品名を見るにつけ、レジェンドの再生産の方が
まだましだ、と思ってしまった次第です。
  1. 2022/11/06(日) 19:39:13 |
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  3. 山田町 #-
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沼の第一歩?

しなのさかいさま

いつも楽しく拝見しております。
またお邪魔させていただきます。

最近、人生の先輩を2人Nゲージ沼に堕とすことに成功したのですが、なんと2人とも今回しなのさかいさまが購入された2021年ロットのKATO583系をフル編成で買っていました。
KATO製はユーザー取り付けパーツやシールが殆ど要らないので初心者にも取っ付きやすいのと、TOMIXに比べればフル編成でも揃えやすい価格だからかなと思料しています。
いきなり13両フル編成? 大人買いってこれか!とも思いましたが。

私自身は機を逃して583系を持っていないのですが、関東圏住みなので買うなら581系ではなく583系かな。
583系は青森で581系は向町、上野駅の地平ホームに並ぶのは583系のイメージです。
  1. 2022/11/06(日) 21:47:33 |
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  3. がたんごとん #mQop/nM.
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地平ホーム慕情

今回も失礼致します。

電車寝台特急の「ゆうづる」「はくつる」は私にとっては憧れの列車でした。
いつも鉄道雑誌のグラビアや記事を見ては想いを募らせ、少し遠出が出来る年齢になってからは上野駅の地平ホームに赴き、年季の入ったブルーの車体を時々見送りに行ったものでした。

しかし乗車機会の無いままに廃止されてしまい、「電車の3段寝台」に乗る機会に恵まれたのは何だか地味な色に塗られた「急行きたぐに」でした。
それでもあの「ちょっと広めだけど上が窮屈」な寝台で一晩過ごせたのは貴重な経験であったと考えています。

そんな私なので2021年ロットの583系にやはり手を出してしまう訳でそこは581系ではないんですよねぇ、やっぱり。
そして485系(電気釜)の「はつかり」なんかと離合させるとニンマリとしてしまいます。
別売りのトレイン変換マークを使って「はつかり」「はくつる」「ゆうづる」「みちのく」としている辺りも583系=東北筋と頭に刷り込まれているのかもしれません。

こんな私ですが世代的に「東北方面在来線特急黄金期」はリアルタイムでは目撃していません。
しかしKATOから出ている583系や485系はとても魅力的に感じる訳で国鉄の匂いといいますか、そういったところがユーザーに受けているのではないでしょうか。鉱脈ここにありと思うのですが。

今の手持ちの模型を生かす意味でもキハ82のヘッドマークを「おおぞら」に交換して青函連絡列車でも楽しんでみようかと考えています。
  1. 2022/11/07(月) 00:23:39 |
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  3. つばめ787 #-
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知らないツボを押されてみたいのだけれど

海無しさん


「ツボ」には自分で分かるところとそうでないところがあるようで、今はひたすらに自分で分かっているツボにハマる新製品を待ち続けている状態、なのかな。
自分以外の方から「ここも押すといいでしょう」と押されてみて、自分では気づかなかったツボに知的な興味の広がりを感じ取って楽しんだこともありましたけど、おそらく、今それを求めることはとても贅沢なことなのでしょうね。

だからこそ、せめて自分で分かっているツボを…となりますが、おっしゃる通り、こちらも散発的。飯田線シリーズも次の流電で旧型国電は最後だと告知されていますけど、シリーズ自体をどう扱うのかは不明なままです。たぶんもう「先」はないのでしょう。キャンプファイヤーのように(多くのユーザーの間で共有できる程に)大きく燃えていた火は、種火となって燻ったまま。ユーザー各員はそれぞれのテントに戻って寝ています。その火を維持することも、そろそろ限界のようです。

300系新幹線については、当方も全く同じ考えでした。晩年仕様ではなくて1990年代の「のぞみ」号。金型償却の関係から近いうちにそうした時代の仕様も発売される(発売しなきゃなんない?)と考えていますので、そのときに「楽しかった時代」の記念に買い求めてみようかな。てなところです。
  1. 2022/11/07(月) 18:28:46 |
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  3. しなのさかい #-
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それぞれの全盛期

山田町さん

前回の御指摘を受けて、サシの画像をサシ込んでおきましたよ(^^)
山田町さんのように「全盛期を知らない」世代の方々が何故13両編成の583系に惹かれるのか。ここに大変興味があります。「583系」というメカは昼夜を問わず働きっぱなしとなることを前提にして設計開発されましたから、それなりの使い方をされている姿の方がより「らしい」訳ですよね。波動輸送用の6両編成では、気づかないうちに自然にチグハグ感が見えてしまうのでしょう。トミックスの企画では得意分野のようですが。

セットのネーミングは企画側の熱の入れ方のバロメーターですよね。当方も581系はレジェンドコレクションのような提案の仕方が相応しいと思いました。先に発売されたEF61の存在を考えれば、レジェンドコレクション発売時よりも「山陽特急」としての発売意義が大きいのですから、列車名を付しても良さそうなセットでした。もっとも、EF61との関連付けをイメージできる人がどれだけ居るか、ですが(^^)
  1. 2022/11/07(月) 18:30:48 |
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  3. しなのさかい #-
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深層心理に合う模型

がたんごとんさん

年配の方を沼に落とし込みましたか、しかも二人も。それは大手柄でしたねー(^^)
おそらくそのお二人も「鉄道との思い出」を手元に引き寄せる上で、頭に浮かんだシーンが583系フル編成だったのでしょうね。ポイントとすべき点は「決して今の鉄道の姿を求めてはいない」ということかな。

なんとなくですが、ユーザーの中における鉄道模型の買い方には法則のようなものがあるような気がしています。それは「自分の中の深層心理とのマッチング」を求めている、ということかと。
嫌な職場に向かう通勤電車は模型でも見たくないけれど、普段はクルマ通勤でその電車の走る姿だけを見ているだけだったりすれば買い物の対象にもなる。また、かつての(若い頃の)通勤の思い出として捉えることができるのなら、やはり買い物の対象になりましょう。高校生までの子どもたちが通勤型を買うこともそれに近いかも(もちろん通学に辛さを感じている子どももいるでしょうが)。旅の思い出として選ぶ車両…なんていうのは分かりやすいですよね。

かく言う当方も、583系はレイアウトを建設する上での前提条件としていて、カトーのローカルホームは13両編成がホームに入るようにしています。12両ではダメで13両。これ、マストでした(^^)
  1. 2022/11/07(月) 18:32:55 |
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  3. しなのさかい #-
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記憶やエピソードの存続期間などなど

つばめ787さん

583系、485系、そしてキハ82系。
北海道連絡においてそれぞれがロングランしながらリンクしていましたから、当然ながらかつての輸送の担い手側にはストーリー性も含まれますし、乗る方にも体験に基づく話題が多かったのだろうと記憶しています。つまり、同じ鉄道模型の車両であっても、N700Sとこうした国鉄車両とでは、抱えるエピソードが走行時間に比例して違う訳でして、そこに「面白さ」の有無の差が指摘されているのでしょう。
問題となるのは、かつての国鉄の列車の記憶やエピソードは、知る人が少なくなれば劣化したり、つまらなくなったりするものなのかどうか、です。社会全体でそう捉えられている向きもありますが、実際のところは逆ではないかと。なぜならば我が国の今の鉄道の在り方がイケていないからです。

雑誌やムック本なども、過去の記録を取り上げる編集内容には一定の価値があるようです。一方、古本店では「最近の内容」を取り上げた最近の雑誌(分かりますよね)が110円とかの捨て値で売られています。それでも売れない。
こんな書籍方面にも我々が話題にする「鉱脈」は見て取れる訳ですが…
  1. 2022/11/07(月) 18:35:38 |
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  3. しなのさかい #-
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583系に憧れて乗ってはみたけど

こんにちは。

583系を初めて見たのは、2004年10月に品川〜名古屋間で走った秋田の583系9連による団体列車の「つばめ」号でした。
この時に見たことがきっかけで、583系電車に憧れて翌年大阪→富山間でグリーン車ですが急行「きたぐに」に乗ることができました。
今思うと、寝台を体験しておきたかったという後悔がありますが、憧れの583系に乗れただけでもヨシかもしれません。

さて、模型については……となると、これが意外にも所持していないのが現状です。
本当は、KATOの583系か581系のシャッタータイフォンのモデルが欲しかったのですが、財政面で後回ししていたツケがこの有様です(笑)

TOMIXのハイグレード品を“奮発”する方法もありますが、やはり後付部品の多さと車番の転写作業を考えると子育て世代にはハードルが高く感じてしまいます。

でも、いつかはKATOの583系は手に入れて、あの日見た「つばめ」を再現したいです。

  1. 2022/11/08(火) 15:54:36 |
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  3. パークランナー #-
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子育て世代とHG製品

パークランナーさん

子育て世代にとってのトミックスHG製品の後控え作業のハードルの高さはとても共感できます。当方も娘たちが小さい頃はHGな583系、165系などにパーツやインレタを施す作業時間が捻出できなくて、とても苦しみました。たとえ30分低度の空き時間があったとしても「30分後には必ず作業を止めなければならない」と思うと、なかなか着手出来ないものなのです。なので、家族が寝た後、平日にもかかわらず深夜2時までインレタを転写していたこともありましたっけ。

買ってきて、レールを敷いてサクッと走らせて、そしてササっと片付ける。時間がなくても鉄道模型に関与したい人の理想の姿でしょう。そこに憧れの583系が走るのであればなおさらです。自由時間がないときは手間のかかる模型を手に入れたとしても結局満足できないままの状態にし続けてしまい、やがて自由時間が生まれたと思ったら、その模型はリニューアルして再生産…なんてこともありますから(笑)
「やれば精密になる」模型よりも「程よい精密感がもともとある」模型を手に入れて、自分の趣味生活のスタイルに相応しい模型に囲まれる方が、時間のないユーザーにとっては幸せかもしれませんね。
  1. 2022/11/08(火) 18:09:02 |
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  3. しなのさかい #-
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