しなのさかいの駅前広場

細かいことばかりでよく分かりません。

TOMIX キハ183系(2022年版)

おはようございます。しなのさかいです。




プレミアムフライデーとブラックフライデーの区別がつかない中、相変わらず晩秋の関東平野をうろつきまわっています。





都心の「映える」有名スポットには多くの人々が殺到して、秋っぽい風景を撮影するために奮闘しているようですけど、都内には人がほとんどいないこのような場所がまだまだあります。

ココは公園ですから、訪問することに問題などありませんのでね。
本当にもったいないことです。
もうすぐ秋も終わっちゃいますですよ。




今回は車両を取り上げてみます。
よろしければお付き合いください。




トミックスから国鉄特急色のキハ183系が発売されました。
「東北新幹線開業40周年」に絡めた、185系リレー号から続く列車企画の最終ランナーで、2022年のうちに企画を完結させた点はお見事。

結局当方は、このキャンペーンにおいてはキハ183系にしか食指が動かなかった訳ですが、185系は手元に寄せてみても良かったかナと振り返っているところです。
でもまぁ、JNRマークではなくてJRマーク付きの方が発売される日を気長に待つこととします(車番と違ってマークはこの際選択式のインレタ仕様でも良かったのにね)。



今回の買い物は、完全なる買い直しでございまして、レポートすることにはやや複雑な思いがあります。

と言いますのも。
以前、前回品に当たる2008年ロットへの不満と、その不満を解消するためのファーストカーミュージアム製品による差し替えをお話ししていました。
ファーストカーのキハ183は車番が印刷してある点が引っかかっていたので「この際…」という動機付けがあり、今回のお買い物です。

ホント、一体何をやっているんでしょう。





今回の製品は、キハ183 0番台のJNRマークが印刷済み、100番台のそれがインレタ対応です。
んでもって、JRマークも付属しています。
これって、整合性が取れているんでしょうか。





まずはどうしても、0番台と100番台とでチグハグな仕様にしたんだろう、という点が浮かびます。
最近はトミックスの考証深さを感じているところでもありますので、この点にも何らかの理由があるのだろうと考えて、まずは取扱説明書を読んでみることとしました。






「※JNRマークは102については側面表示部寄りに付いていました。」

この文言が100番台のみをインレタ仕様とした理由となっているようです。
つまり、キハ183 102に仕立てたいユーザーに配慮して、100番台はJNRマークをインレタ仕様にしたということなのでしょう。
こまけー。

2008年ロットではマークを印刷済としていたので、その後に102番に仕立てることを楽しみにしていたヘビーユーザーからの強烈な指摘でもあったのでしょうか。





もう一つ。
JNRマークが印刷された0番台にJRマークを転写するという点も理解できません。
が、どうやらJR北海道では、1987年4月の民営化と同時にキハ183からJNRマークを撤去するような措置は取らなかったようなのです。
当方も民営化後の同年7月にJNRマークとJRマークが両方付いた の国鉄特急色0番台を確認しています。

Wikipediaによれば、キハ183系は1987年までに新塗色化が完了したということですから、この塗り直しが近づいていることを見越して、拙速にマークを撤去することを(車体にダメージを与えることを嫌って)控えたのかもしれませんね。
おそらく100番台も同様だったのでしょう。

他のJR各社では民営化とともにガシガシとJNRマークが剥がされていたと記憶していましたので、そのイメージを描いたまま取扱説明書を読むと「何を言ってんだ?」となります。

今回はトミックスの考証の深さに降参するとともに、民営化前後の空気感も味わうこととなりました。



それから、御覧のとおり、0番台のフロント側面の帯はキチンと水平に印刷されていました。
再びこの帯が下を向いていたらスルーしようと決めていたところでして、したがって今回は予約しないまま発売日を迎えたのでした(これも当方によるトミックス製品との付き合い方となります)。





キハ183 100番台は、これまでの措置に倣ってカプラーのJC6377化と専用スカート化が施されました。
以前からも、パックリと口を開けたスカートパーツの交換をした上でのTNカプラー化は可能でしたので、こだわるかどうかは…





ということで、気持ち悪い(気持ちイイ?)編成を御覧いただきます。



その他、2008年ロットからの変更点をざっくりとメモしてみると以下のとおりとなります。

◯M-13モーター採用
◯増結セットにも動力ユニット付きのキハ182を封入(10両で2M化を推奨?)
◯インレタの文字は一回り小さく
◯ヘッド・テールライトのLEDは白色から電球色に
◯LEDの色変更によりヘッドマークのプリズムも透明から青透明に(別売パーツも同様)
◯キハ182Tの床下はTNカプラー装着部分のカキトリが後方へ拡大(片側のみ)





カキトリが大きいのです。
「とかちB」セットのキハ182 100(スカート付き)の床下でしょうか(当方は持っていないので分かりません)。
だとしたら、今回はどうでもいいハナシです。



飽くまでも私見ですが、国鉄特急色の色調については2008年ロットと何ら変化ないので、今回のロットと混結させても問題なく遊べそうです。
なので2008年ロットを持つユーザーは軽く買い足す動きでも可ですよ。

それから、最近トミックスがよくやるドアレールと靴摺の印刷ですが、今回はそんな施しはありませんでした(製品仕様の事前告知にもありませんでしたからアナウンスどおりではあります)。

この部分への印刷が仮にHG製品のみの措置なのだと言われると「じゃあなんで50系客車とか『しまかぜ』には印刷したのよ」とツッコミたくなる気分です。
リニューアルメニューが安定しているようでそうでもない…んじゃないでしょうか。





車番のインレタ転写はこれから。
サードパーティのインレタを用意していますので、年末にかけてじっくりと取り組んでいくこととしましょう。





子どもの頃は、自分の中で北海道の鉄道への憧れが大きくて、1980年代の初回品も持っていました。
それ故に、当方にとって、手元に置く国鉄特急色のキハ183系は「おおぞら」であり、キハ184を含む「10連」である必要があるんです。
少なくとも、蒸気機関車が消えてしまった後の北海道の鉄道風景にとっては大きな存在だと見ています。


かれこれ40年間に及ぶお付き合いとなっているトミックスの国鉄特急色のキハ183系ですが、自分にとっては今回製品がラストではないかと。

2040年代(?)に再びリニューアルされるとしたら、そのときはドアレールと靴摺がしっかりと印刷されて店頭に並ぶのかもしれませんが、そんな細かい仕様のことよりも、その時代に国鉄特急色のキハ183系を再生産する企画力の方が賞賛に値することでしょう。


いつまでも 出ると思うな 国鉄色


失礼しました。
ではまた。

スポンサーサイト



  1. 2022/12/01(木) 09:30:00|
  2. 鉄道模型(車両)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
<<よいお年をお迎えください。 | ホーム | 温泉宿を自分でつくる(その4・完)>>

コメント

混在

しなのさかいさま
今回もコメントいたします。
ご存知のとおり鉄道ピクトリアルや
ネット上ではキハ183に限らず、
電車の183・9、485、583系等も
JR化後1988〜9辺りまでは
国鉄色でJNRとJRマークが混在している
先頭車は存在していました。
JR化の瞬間、消したのではないようです。

車番やマークの傾きの修正は、私は
くろま屋に模型を持ち込んでクリーム
4号のマスクインレタを作ってもらい、
上から貼ったあと好みの車番などを
貼付けています。
溶剤を使うと塗装を傷めるためです。
  1. 2022/12/01(木) 14:45:51 |
  2. URL |
  3. クハ111-1111 #-
  4. [ 編集 ]

民営化前後の頃

クハ111-1111さん

いつもありがとうございます。
印刷されたマークを溶剤で消す事例はよく見かけますが、仰るとおりボディを傷めますから、当方も敬遠しています。オイルを付けた綿棒で擦ることも、ボディを磨いて艶を出すことになるので微妙ですね。その点、マスクインレタという割り切り方には同意できます。くろまやさんのインレタには当方も大変お世話になっています。

JNRマークとJRマークの混在期間は少なからずあったのだろうと思いますが、首都圏で見ていた限り、JNRマークは非常に早期に外されていたと記憶しています。民営化を国民にアピールする上でそのような方針があったのかなと思ってみたものでした。その点で7月時点でまだ両マークが付いていたことには意外性を感じた次第です。まだまだフィルムカメラが当たり前だった時代でした(^^)
  1. 2022/12/01(木) 22:30:47 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

民営化したての頃

しなのさかいさま

お邪魔いたします。
手元にある1989年9月発行の鉄道ジャーナル別冊「JR東京圏」には、JNRマークとJRマークを両方付けた183系電車が複数載っています。
もちろんJRマークだけになったものも多いですが。
撮影日が書いてないのでどこまで新しい写真なのかは分かりませんが、分割民営化後2年くらいは両者併存の時期があったのかなと推測されます。
キハの方の183系の話でなくてすみません。
  1. 2022/12/03(土) 00:18:39 |
  2. URL |
  3. がたんごとん #mQop/nM.
  4. [ 編集 ]

ダブルマーク

がたんごとんさん

いつもありがとうございます。
なるほど、首都圏にも両方のマークを付けて走っている期間が相当長かったんでしょうか(当方、間違ったイメージを持っていたかナ?) ただ、民営化直後は国鉄からのイメージ転換を急速に図っていた様子もあるので、その背景には興味があるところです。もう少し研究してみますね(^^)
  1. 2022/12/04(日) 09:34:57 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

製品化に感謝!

しなのさかい様
いつも楽しく拝見しております。私も今回ついに183-100番台セットを購入しました。#92610の大変古い新特急色との混結で国鉄再末期~JR誕生時を楽しんでおります。私の場合は、青函3便に接続する北斗13号のテープ録音を聴きながら回顧鉄にひたります(長万部からの連絡列車、ご案内致します。。)。欲を言っては切りなしですが、100番台はヘッドマークがもう一声大きい印象ですがいかがでしょうか。80系のような逆台形のもみますし、長方形のものを付けているものもあります。本当に80系のを付けていたのか?などこの製品を通じて思いをめぐらせました。製品化に感謝です!
JRであーる
  1. 2022/12/10(土) 22:41:28 |
  2. URL |
  3. JRであーる #-
  4. [ 編集 ]

模型を見てよみがえる音声

JRであーるさん

どーも!
100番台のヘッドマークの大きさ、確かにそのとおりですね。ちょっと小さかったようで、これは今回も改善されませんでした。実はビスタEXも同じ仕上がりになっていまして残念な点です。トミックスも、分かっていても新しい金型を作りたくないのかもしれませんね。
録音テープを聴きながら。いいじゃないですか。当方も、青函夜行便のデッキから、新塗装のキハ183 0が「北斗」マークを掲げて函館駅でアイドリングしている姿を見てしまい、未だに脳内で再生し続けています。「あと5メーター、あと3メーター」なんていう函館接岸時の業務アナウンスを聞きながら見た景色でした。模型から特定のシーンを思い出すことは本当に豊かなことです。
  1. 2022/12/11(日) 18:49:26 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

JNRマーク

ジェイ・アール・アール編『電車編成表』には、JNRマーク撤去日が記録されています。全ての配置区で記録が一貫しておらず残念ですが、札幌・松本にて1988〜1989年頃までJNR・JR・マークが併存していたことが認められます。

なお、JNRマークの撤去を工場にて実施した注記が存在し、このことがマーク併存の要因だったと推測します。国鉄特急のJNRマークはペイントではなく、車輌デザインと一体になった金属製のレリーフでした。そう容易には取り外せないものだったのでしょう。

入場時に塗色変更した事例が多い(好みからかけ離れた例も多かった)ですが、ついでに塗装も変えてしまえという具合に…妙な勢いがあったのかもしれませんね。
  1. 2022/12/12(月) 20:11:57 |
  2. URL |
  3. 連接車 #bDO6Upxo
  4. [ 編集 ]

ちょっと遅れましたが、ごめんくださいとお邪魔します。

小学生当時の私には、キハ183系は数々の耐寒耐雪装備を施した北海道スペシャルな車両という他に、「次世代の国鉄特急はこうなる」という方向を示してくれた車両としても印象深いです。
窓などに見られる、当時流行のウエッジシェイプっぽい各意匠のフィニッシュやスラントノーズなどなど。
わずか早くに登場した781系電車が、個人的に「いや…これですか?」な形に当時は見えたため、尚更かっこよく見えたことを思い出します。

「はつかり」と並んで、絵入りトレインマークの中ではベストデザインのひとつだと思っている「おおぞら」を掲げたくて、うちにも正調の10連がいたりします。一時期はキハ184を含む増結セットがアホみたいに高騰してオークションサイトに並んでいたこともまた、思い出。


デザイン上の処理とは言え、小さくなったJNRマーク特急マークにはどことなく当時の「国鉄バッシング」の影響があったのかなんて、今となっては思います。
一夜にして通勤電車のすべての顔に貼られたJRマーク、特急電車の出入り台のすぐそばに目立つように貼られたJRマーク、いくらなんでも大きすぎだろうとさえ思えたカニ24側面のJRマーク等々、短期間に弄り過ぎてテレビCM連発もあってか当時はJRマーク自体にむしろ食傷気味でした。スーパーライナーのEF66を見た時には「そこまでやらにゃあいけんのか?」と悲しくなることすら。

しかし時代は更に移ろいで、JRマークすら消えてしまう地域や路線が続々と出現している現実を目の当たりにする事態に、ある種のやるせなさを強く感じます。
この先はテーマが違うので、この辺で。

P.S.
ビッグボーイの次はキューロクがいいな(ボソ

  1. 2022/12/15(木) 07:40:58 |
  2. URL |
  3. 海無し #-
  4. [ 編集 ]

JNRマークは簡単に外せない

連接車さん


遅レスとなり大変申し訳ございません。
きちんとした文献にそのような記述があったのですね。確かにJNRマークはステッカーなどではありませんから、溶接などでしっかりと貼り付けておかないと雨水が入って腐食の原因にもなりかねません。そのため、時期はどうであるにせよ、工場に入って丁寧な取り外し作業をする必要はあったということのようで。
当方が“比較的早いうちに消えていた”と感じていたのは、実はそんな簡単なことではないことから、数年単位での移り変わりだったのだろうと思い直しているところです。「JRカラー」の時代はJNRマークの撤去に絡めたついでにやって来た時代だったとしたら面白いことです。
  1. 2022/12/18(日) 21:26:22 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

「おおぞら」の額縁として

海無しさん


大変遅いレスとなり申し訳ございません。
「JRマーク」推しは1987、88年頃は気持ち悪いほどで、仰るとおり、EF66とかカニ24の巨大なJRマークはなんなんだろうた考えたものです。Nゲージメーカー各社のJRマークインレタも必需品とはいえ、何でもかんでも転写すべきという風潮には戸惑ったものでした。
そのしつこいくらいのJRマークを「そこまで強調しなくても…」と考えたのか、JR東海のマーク超小型化には「ヘェ〜」と思ったことがあります。オレンジ帝国は早々と目が覚めたのかな。

「おおぞら」のイラストはキハ183 0の顔にハマってこそのもので、観賞用に国鉄カラーの同車は必需品です。鳥系のイラストマークにハズレがあるのかないのか分かりませんが、どれもこれも秀逸ではあったかと。「はくたか」だけは特撮系の秘密結社のマークに近いものがありましたが(笑)

ビッグボーイはどうなんでしょうね。当方にはよく分からない企画なので、生暖かく見守らせていただきましょうか(^^)
  1. 2022/12/18(日) 21:42:16 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://sinanosakai.blog100.fc2.com/tb.php/1800-7fa128d3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)