しなのさかいの駅前広場

見ろ! 古い12系がゴミのようだ。

第20回国際鉄道模型コンベンション(その5・完)

(その4からつづく)


【カトー・その2】



今回は「トワイライトエクスプレス瑞風」のテストショットをたくさん見せていただきました。
このため、いつもとは異なりますが、カトーについては「その2」も設けて、画像を多目に見ていただきます。





まずは、斜め上から先頭形状を。





正面から。





カーテンを別パーツで表現する試みは「オリエントエクスプレス’88」以来、だそうです。
この点は、見たところトミックス製品には無さそうな配慮でした。







今後、屋根上のクーラーや水タンクなどは複数の塗料で塗り分ける予定だそうです。
それにしても、ダークグリーンの光沢が素晴らしい。

あ、説明が遅くなりました。
この「瑞風グリーン」は、本番を考えての「本気」のイメージになっているそうで、グリーンの色調を変化させてボディ上の明暗を調整するのではなく、メタリックの粒子の量を調整することで、実車と同様に光で変化するボディ各所の色調を再現することに成功したそうです。
この後にはエンブレムや帯、各種標記類の印刷が入るそうで、その完成状態は約1か月後には見ることができるようですから、楽しみにしていましょう。











こんな風に光の反射具合が心地よく、見ていてウットリ。
「ななつ星in九州」のときと同じかそれ以上に、工芸品のような美しさがあります。





内装については、室内灯のプリズムを専用化してあらかじめ組み込んでしまっている点に注目。
この手法は小田急ロマンスカー3100形NSEやベルニナ急行でも採用されていましたね(「ななつ星in九州」では採用されませんでした)。
当方、この手法は大好きなんです。

それからホームページでは「客室は扉を開放して左右が見渡せる昼間の状態を製品化」とありまして、別パーツ化されていたトミックス製品とは違い客車ドアはそもそも表現されていません。
定員数の少ない列車ですから、通路を行き交う乗客も少ないそうで、ドアを締め切るよりは開けて景色を楽しむ傾向にあるとか。
そうしたことまでを取材・観察して出した結果を設計に反映させたんだそうです。
カトーとしては、かつての「北斗星」のコンパートメントとは列車としての性格が違う、ということを、このような点でも掴んでいるョ、ということなのでしょう。





通路部分のプリズムは外に向かってギザギザになっているのが分かります。
こうすることでプリズムの断面を複数設けることができ、ダウンライト調に、縦型のスリット窓に合わせて等間隔の光源を生み出すことに成功しているのです。
つまり、LEDたった1個だけでもプリズムの設計で光の流れ方を自在に操れる、ということ。
トミックス製品ではこの部分をどうやっていたかな?
設計ノウハウの深みが生むマジックでして、とても面白いですよね。
前面の点灯箇所数分のLEDを基板に配列させるグリーンマックスの考え方とも対局的な設計思想です。









その他、パッと見では分からない不思議なカットのオンパレードとなっている専用プリズム。
よく見ると、カーテンとカーテンの間、専用バルコニーにもプリズムが上から下に降りてきていて、キチンと下に向けた光源が生まれています。
どのプリズムのカットも灯火させるための意味を伴って設計されており、「安易にLEDを増やして…」という発想が皆無であるところが模型として興味深々なのです。
念のために繰り返しますが、各車両の室内は「LED室内灯クリア」たった1個で各所が点灯します。
公式ホームページでは電球色タイプが推奨されていますので、今のうちに各自チェックしておくように(笑)





先頭車展望室の表現はカトーとしての標準的な仕様でまとめられています。
これは1号車でカーペットの色は〈青〉。
10号車は〈緑〉となるそうです。







ところで。
外観に資することであれば、実はカトーも細かくやっています。
ワイングラスなどをガラスパーツに描くなんて今までになかったことですよ。
ココ、会場で見逃した方も多かったんではないでしょうか。
タイミング悪く(?)トミックスとの競作となっていますが、カトーが企画・設計において「瑞風」を見つめる視線が分かる部分ではないでしょうか。







展望デッキの点灯具合。
今まで気がつきませんでしたが、かつてのマイテと同じような雰囲気がありますね。
赤く灯火したテールライトが郷愁を誘います。



カトーとしては、実車の「ノスタルジック・モダン」のコンセプトと雰囲気を再現すべく、徹底的に「外観」にこだわって、その「美しさ」を求めたそうです。
ですから、塗料と塗装方法はもちろん、例えば設計においてもボディとガラスの合いを極めて、光が反射したときにはその線がボディとガラスとでズレるようなこともないようにと(ツライチになるようにと)そこまで徹底したとのこと。
ボディやガラスの肉厚の薄さに自信がなければなかなかできないことです。

トミックスの製品化とタイミングがほぼ重なってしまいましたが、カトーとしては「室内をもっと別パーツ化して豪華に…」とかそんなことは全然考えずに、「上品な、大人のための瑞風」を目指して、ただひたすらに美しい外観を再現することに決めたそうで、そんな目標をチームで掲げて、カトーブランドでプロデュースする模型の「絶対的価値」を打ち立てることにしたんそうです。

つまり、何かと比べてとか、一般型車両を横に置いて引き立つとか、そういうことではない。
あえて言うなら、この「瑞風」がただ直線レールの上にポツンとあるだけでも価値を感じ取ってもらえる模型、ということなのでしょう。

我々は、模型メーカー間での競作が起こると、近視眼的に各部位を比較して、その優れた点やギミックの優劣のトータル獲得点数で「優れた模型」かどうかを判断しがちです。
ですから「四季島」に関しては部品の数が多いだけトミックスのPGに軍配…となる傾向にあるのです。
確かに「ここまで作り込みました」となると「へぇー」となります(現に昨年の全日本模型ホビーショーでの当方の感想がそうでした)。
ちょうどドールハウスを見たときのような感激、と言えば分かりやすいでしょうか。
模型ってフタを開けて「のぞき込む」という行動が条件反射的に起こりがちですから。

しかし今回いろいろと説明を伺ってみると、競作となった際に鉄道模型を選ぶ選択肢って「決してそういうことでもないのかなぁ」という感想も持つようになりました。

模型店で買って帰り、箱から出してみて手に取る。
そのときに「うわぁ、すごい!」と思い、普段は無関心な家族に「見て見て、すごいよコレ!」と言って共感を求めてしまう、そんなことって今までにもあったような気がします。
そのポイントは何なのか、そしてどこなのか。
それぞれのユーザーによって違うことはもちろんですが、今回の「瑞風」を見ると、「部品数」や「価格」で決まるものでもない…ということは言えそうですよね。

模型をリリースする側の「この車両を製品化するということはこういうことなのです」という強いメッセージ。
これが、箱を開けた瞬間にズバンと飛び込んでくるかどうかなのでしょう。
この「瑞風」、豪華列車にアレルギーがありながら、ちょっと楽しみになってきました。



□ □ □



この後は会場外で、いつもどおりに特別顧問を迎えての時事放題となりました。
いつも本当にありがとうございます。


少し前までは蕨方面だけの話となっていましたが、気がつけば今はどのメーカーにおいてもリリースする模型の価格が上昇傾向にあります。
それは生産拠点の人件費の問題だけでなく、構成部品数の増加なども要因と言えそうで、その点でユーザーとしては「仕方がない」という諦めがありました。
なんとなく事情は飲み込めますからね。

しかし、それだけとは思えない事例も頻出するようになっています。

あえてユーザーから見た推測を勝手に言わせていただきますと、それは「生産数の少なさ」が主な要因ではないかと思うのです。
つまり、こうしたショーで華々しく「今度はこれをやります!」とアピールしてはいるものの、実は企画としては非常に弱含みで、そもそも生産数を多く設定していない。
だから1つ当たりの価格が高騰するのです。
んでもって例の「メーカー在庫なしです。完売御礼!」という、分母の数が示されないままの謎のアピール(こういうメッセージをもって人気商品だと思うのは短絡的ですぞ)。

確かに、これまでに全く模型化されていない車両というのは、あまり残されておらず、見当たらなくなりました。
その「残弾数」は市場全体で底を打ちつつあるのでしょうが、問題は、それをそのまま「もう無いもんな」「仕方がない」と片付けてしまう、割り切ってしまうかどうか、です。
もし、そうであるならば、この市場はそんなに先が長くないように思えます。


新しい価値は、付け焼き刃的に雑誌などを見る「お勉強」などで創造できるものではありません。
日頃から「おもしろい」とか「おいしい」とか「うつくしい」とか、何事にも対する肯定的な興味の積み重ねがあってこそであり、その積み重ねが他者に向けた強い提案の源泉になるのです。
皆さんの身の回りにはいらっしゃいませんか?
一緒に旅行して、旅先でポロっと「でさ、ここに来て何が面白いの?」って言う人。

今回の会場でも、その積み重ねができている新企画とそうでない新企画を見ました(あえて「メーカー」とは言わずに「企画」と言います)。
この日の最初に諸レイアウトを見学した際には、そうした価値の持ち方のトレーニングができている方々にお会いでき、お話も伺うことができました。
質問すると実に面白い答えが返ってくるのですよ。
お持ちになっている視線が独特でユニークで。
どこか嬉しくなりました。

市場の上流にいる各メーカーにおかれても、そうした「強さ」を持って、市場・業界全体をリードしてもらいたいですね。
そうすれば、価格も多少は下がってくるでしょうか(分かりませんけど)。



情報鮮度が落ちる一方の中で、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
次回からは通常運転に戻ります。

ではまた。
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  1. 2019/08/23(金) 21:30:00|
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第20回国際鉄道模型コンベンション(その4)

(その3からつづく)


【カトー・その1】

カトーについては、毎月のポスターの発表時にもいろいろとズカズカとお話ししていますけど、その延長で今回もテストショットを見ながら考えてみようと思います。






仙台の701系です。
10月の発売に向けて、全てが確定し、概ね生産準備が完了したようでした。
こうした銀色のスクエアな車体を製品化することに関しては、もはやカトーは「敵無し状態」。
金型の設計だけでなく、銀色の塗料についても改良を重ねてきましたから、それはそうなんです。
まるで実車を見ているような錯覚を覚えます。
何故か先頭車の遮光ケースだけ大量に欲しいのですが…

主役に対する「風景」みたいな役割を演じる車両って、発売された後しばらく経ってからジワジワと探し始めたりするんですよ。
今回もそんな心理を先読みしておかないといけないようです。









415系。
ライトリムなどなど、これまでの設計思想がそのまま生かされていて、こうして見ていても確かに違和感はありません。
115系や165系などで培われてきた仕様がきちんと反映されていれば問題ないのでしょう。
逆に言えば、既に見たことがあるような模型に仕上がっています。

テストショットについてはそんな感想で、ユーザーとして悩むのは、企画的に低運転台の401系を先にやって欲しかったとか、せめてローズ色からやって欲しかったとか、そういうところ?
国鉄時代のアイボリー色となると、組み合わせる車両が485系「ひたち」とか営団6000系とかになるとは思うんですけど。
ポスターでの発表以来、どうしてこの製品にときめかないのか、その理由がモヤモヤしていてよく分からないのです。
「自分にとって買う必要がない模型」という答えだけはハッキリしているんですけどね。
なんでだろ~。
「買う理由」ってとても必要です。







787系アラウンド。
セールスミーティングのレポートでも見ていますのであんまり感想はないのです。
あの豪華列車の先駆けとも言える787系が先頭車同士で連結している姿は、どこか見ていて悲しい。
でも、カトーとしてはこれが「面白い」ということのようです。
伸縮カプラーに対応するスカートパーツを見ると、丸い穴の位置が通常のスカートパーツの位置よりも下がって見えますが。
当方の目がおかしいのかな?
その他の仕上がり感は既存製品と変わり映えなし。
新規のクロハに注目すべきでしたが、撮り忘れました。





381系ゆったりやくものクモハ。
スカートの形状が独特ですね。
カトーの〈岡山シリーズ〉が着々と構築されているようです。







しなの鉄道の115系。
赤い方が通常品で、湘南色と横須賀色は3両と3両を足した6両セットの特別企画品。
1000番台長野色の際にディテールフルになったライトリムパーツは、先行して製品化された300番台のために欲しかったんですが、そんなASSYパーツの設定はありませんから、仕方がありません。
世の中、不自由なことばかりですョ。
そろそろ発売です。







ユニトラムの設計を活用した貨物ヤードのプレートが試作品として置かれていました。
これはこれで「遊び方の提案」となっていて、面白そうです。
何よりも線路の表現が豊かですし、コンテナ置き場はスプレーを吹き付けるだけでよりリアルに変身させることができそうです。
ミニジオラマとして机の上にチョコンとコンテナ駅とか、車両工場での新車ロールアウトなどのワンシーンを再現するのも可。
見ているだけで使い方(というか妄想)は広がります。

伺ったところ、数年前に唐突に発売されたフォークリフトやトップリフターはこのプレートとの一連の企画だったそうで、ようやく陽の目を見た形なんだそうです。
とはいえ、フォークリフトやトップリフターはすっかり市場から消えて久しい訳で。
ここは再生産を望む声が、ユーザーだけでなく小売店からも出てきそうですよね。



ということで、セールスミーティングで披露されているテストショットがいくつか並んでいたよ…というレポートです。
皆さんは、これらの中に「欲しいゾ」と言えるアイテムがあるかと思いますが、当方から見ると、並んだテストショット相互の関連性はもちろん、「以前にリリースしたこんなアイテムと並べると面白いですよ」というアピールも感じられませんでした。
ひたすらに「701系です」「787系です」という淡々とした展示で、これでは他社ブースとあまり変わらない。

701系ならば、今度再生産する651系と並べて仙台駅の空気感を醸し出すとか、787系ならば「ななつ星in九州」と並べて市場にまだある在庫を動かす工夫をするとか、アイテム数が豊富なカトーとしてはそんなイタズラ心を爆発させてもいいんじゃないですかねー。
ユーザーは、新製品をキーとした「面的な広がり」を教えて欲しいものなのです。

以前は出来ていた「遊び方の提案」がすっかり見られなくなり、“中の人”自身が遊ぼうとしていないような気がしてなりません(車両そのものに対するこだわりは感じますが)。
ですから相対的に、トミーテックがやっていることの方が楽しそうに見えるのです。
もっとグイグイとユーザーを引っ張るような個性的な〈連続企画〉があって欲しいし、その流れにおいては「発狂」してもいいと思いますよ。

あ、動物フィギュアと警察ロボットの模型だけは別です(笑)


(その5・完へつづく)

  1. 2019/08/22(木) 12:40:00|
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第20回国際鉄道模型コンベンション(その3)

(その2からつづく)


【トミーテック】



いきなり鉄道コレクションから。
叡山電鉄「ひえい」。
ひえーい!(爆)





関東鉄道の。
これに乗って通勤してくる同僚がいるんですが、この試作品を見てふとそんなことを考えてしまいました。
ただそれだけ。





次のバスコレの通常弾。
みんな大好き、アルピコカラー。
おそらく一番価格が高くなってバラ売りされるんでしょうね。





静岡のときにも指摘しましたが、ますます気味が悪くなって登場しましたね、鉄顔コレクション。
こうしたコレクションをポジティブに楽しめるものなのか、当方には自信がありません。
表現が適当でなければ訂正しますが、これ、京都三条河原のさらし首みたいでしょ?
石田治部?

どうか小売店に不良在庫を抱えさせて苦しめないでくださいね。
食玩かカプセルトイの類ならまだ受け入れられたんでしょうけど。

どうも他社を含めて、鉄道模型店に置くべきアイテムかどうかという考え方に至らずに企画化されてしまう、そんな製品が目立っています。
そのうち鉄道模型店には動物のフィギュアとかロボットの模型が並ぶようですから、世も末です。



さて、トミックスの方なのです。
いくつかの試作品展示もありましたけど、ひきつけられるもの、意外性のあるものはあまり見られませんでした。
そんな中でも、153系の低運転台クハ153は、1990年代初めにカトーが追加ラインナップで製品化したものしか存在しませんから、それがHG仕様で登場するということで期待が高まっているようです。

当方はこれ、「カトーが自分の仕事としてもっと早くやるべきだった」とそう思っていたんですよね…。
と言いますのも、当方はトミックスのHG仕様というものにあまり過度の期待を寄せていませんので(標記類も印刷されていませんし、透明ベース付きのインレタというものにも否定的です)。
トミックスがやる湘南色にも不信感を持っていますから、やはり無理。
間違いなくスルー決定です。

カトーの165系のような仕様で、153系急行「山陽」を組んでみたかったなぁ。
帯付きサロとサハシが入った10両編成。
そういえば天賞堂の181系山陽特急バージョンは大好評だったそうですよ。
カトーは何をモタモタしているんだろう。
そう思いませんか?



今回の試作品展示で一番気合が入っていたのが「トワイライトエクスプレス瑞風」でした。



アクリル板越しにしか見られないようになっていたので、どのくらい正確に評価できているのか、自信がありません。





後部となったときの展望デッキの灯り。





床下機器への印刷表現、今回も抜かりなくやるようです。













その他いろいろと撮影しましたのでペタペタ貼っておきますが、後述する予定のカトー製品との現段階での違いという点では、製品化する上での「思想」の差ということになるかと思いました。

トミックスとしては、とにかく(N小屋パーツ風に)中身の作り込みに対して大きなこだわりを持っているようで、四季島の製品化の際に自ら課した「プログレッシブ・グレード」という大きなハードルの上げ方がその仕様をマストなものにさせてしまっているようでした。
つまり、外観だけでなく室内の設計にも大きなエネルギーを注がなければならなくなったということなんです。

昨年の全日本模型ホビーショーでは、確かにトミックスの四季島の細かさにはには驚かされましたが、問題となるのは「驚いた後の気持ちの行き先」。
別パーツを多用した内装の再現という戦略は、果たして「新しい鉄道模型の価値の提案」となるのか。
それともそれは、消費者に対する単なるハッタリ、目くらまし、閃光弾となってしまうのか。

この辺はカトーの稿でもう一度考えてみましょう。


(その4へつづく)

  1. 2019/08/21(水) 12:00:00|
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第20回国際鉄道模型コンベンション(その2)

(その1からつづく)


【マイクロエース】





京王9000系「サンリオキャラクターズ フルラッピングトレイン」10両セット、49,800円(税抜)!
伺ったニュアンスから、この試作段階でも塗装と印刷を含めてほぼ本番に近いように感じました。

このラッピング車の模型は、これはこれで、鉄道模型業界とは縁のないところからの需要がありそうです。
消費税増税後の発売であることはお忘れなく。
それでも価格と等価の価値があると思う方は一定数いるのでしょう。
当方は財源を当てる優先度からここまでは及ばないという考えです(申し訳ございません)。





西武10000系レッドアロー「カナヘイの小動物ゆるっと小旅西武鉄道で行く川越旅号」7両セット、33,900円+税!!
すみません、キャラクター自体をよく分かりません。

が、久しぶりに発売されるレッドアロークラッシックの方には興味があります。
乗務員室後ろのブランドマークが「SEIBU」から「西武鉄道」に変更された姿とし、先頭車にトイレタンクを追加するそうで、これをもって「改良品」に。
また、VVVF編成・ブランドマーク付のNRAも発売するそうで、まさに「NRAざんまい」ですネ。
さて、銀色の妙な形をした電車はどのメーカーが企画化するのでしょうか。





783系特急ハウステンボス新塗装4両セット、20,100円(税別)。
その他、特急みどり4両セット、24,200円(税別)というのもあります。
確か、2000年代初期に登場したハウステンボス・みどりの8両セットも確か20,000円台前半だったような気がしていて、こういう企画で価格の高騰ぶりが見て取れるのです。

これだけの高騰は残念ではあります。
しかし、部品構成については先行するカトーやトミックスとほぼ同等であり、その点では見劣りはしません(ただし組み立て工程での接着剤使用だけは残念ですけど)。
他社製品の価格高騰も目立ってきました。
こうした視点に立てば、マイクロエース製品がまだまだ「財源を投入する選択肢になりうる」ということは言えますし、店頭で製品を探す対象にはなっているのです。
この市場の「3番手」と「4番手」には大きな隔たりがあるような気がしますが、みなさんはどうお考えでしょうか(4番手…)。





E653系特急色7両セット、27,700円(税別)。
実車に激しいバリエーション展開が見られることから、思いもかけず金型の有効利用が図られているように見えます。
2000年頃に同時に発売されたE751系は顔面の各部位の位置構成がおかしなことになっているようでしたが、こちらは似顔絵的にはイケているようです。
トイレタンク新規作成、転落防止幌を改良、中間車へスカート追加ということでの「改良品」。
常磐線ファンにはマストなアイテム??





さて、オオカ商事の持込企画では、マイクロスピーカーに関連してT車化パーツキットなるものが提案されていました。
機関車の動力ユニットを外してスピーカーを組み込めるようにするキットで、構想段階であるというのは言うに及ばず。

着想は良しとしても、マイクロエース製の機関車向けという点がオチでして。
実際に店頭に並ぶ日が来ても買うことはないだろうなぁと心の中でつぶやいてしまいました。
なにせ当方は既に1両も持っていないのですから、マイクロエース製の電気機関車又はディーゼル機関車を。

Bluetoothスピーカーの製品化以降、様々な新機軸がこうした場で提案され続けていますが、それが製品化に結び付いている様子は見られず(製品化発表のニュースもありませんから)、どうも送り手と受け止め側とでの「ニラメッコ」が続いているようです。
仮に需要予測をしている段階であるのならば、今後は難産になりそう。
こういうネタって、そういう予測でリリースされるものでもない、というのもこの業界の法則ですから。
「楽しいはず」という個人的信念が様々な壁をブレイクスルーしてきたというのも事実なのです。
どうかそれだけの破壊力のある楽しい提案を期待しています!





今回のマイクロエースブースでは、新製品の発表をメインにしながら、ちょっとした仕掛けづくりが行われているようでした。
有井社長のトークショー、是非聞いてみたかったですね。
「あじあ」をやったときのような狂犬気味のリーダーシップは、間違いなく市場への波紋を大きなものにしましたし。
「そこまでやる?」っていう感じで、しかし不思議なことに受け入れられていました。

世の中、何も知らないのに知ったふりをしている会社のリーダーもいることですから、そうではない点をもっとアピールしてもいいのではないかと思いました。



【グリーンマックス】



京王1000系5・6次車5両セット、26,800円(税抜)!
静岡鉄道A3000形と同様の発想で企画された製品であることがよーくわかります。
仮に今、当方が井の頭線の車両を手にしようとするのならば、中古市場を含めてマイクロエース製品(A0067、A0068)を探しますね。





205系5000番台(武蔵野線・M18編成)8両セット、35,900円(税抜)!
もう、静岡のときにいろいろと語りましたから、これ以上のコメントはやめておきます。
ここに来ていただいている皆さんも考え方は整理できているのではないでしょうか。

要はこれだけの価格に見合った製品であるかどうか、この辺をユーザーが是とするかどうか、です。
ちなみに当方は「否」です。





キハ110形(200番代・八高線リバイバルカラー・全線開通80周年記念ロゴ+前期形)3両セット、20,500円(税抜)!

価格もそうなのですけど、いい加減、グリーンマックスの両運転台気動車は、片方だけの点灯を仕様とすることをやめてもらいたいですよね。
どうしてこんなことが未だ実現しないのか、実に不思議で仕方がありません。
おそらく「キハ110を単行では運転しないでしょう」という企画上の考え方なのだと想像しますが、だったらばキハ54は何なのかと。
こういうところに、ユーザーの心理を読もうともしない、どこか冷たい姿勢を感じてしまうのです。
両運転台気動車であればどちらもライトが点灯する…ということは、カトーがキハ40を発売した1980年代半ばからの、いわばユーザーの中での常識なのですぞ。







グリーンマックスの室内灯。
申し訳ないですけど、ユーザー目線から見ると、この企画はもう需要が伴っていないですね。
車両模型メーカーとしてはラインナップしておかなければならない、ということかな?(ゴメンナサイ)。







毎回どうしても厳しい視線を送ってしまうグリーンマックスの各種企画なのですが、一方で今回はブース内にこんな展示がなされていて。
率直に「懐かしいなあ」と思い、感謝したくなりました。
社の中にはグリーンマックスが今でもこうして市場の中に存在し続けて、ユーザーに一定の認知がなされている、その起源をきちんと理解している方が存在する、ということなのでしょう。

でも、そうであるならば、今の完成品の開発姿勢はなんなのか。
どう考えてもそこには大きなギャップがあるようで、残念なのです。

ですから、阪急1000系製品化のニュースを見ても、そんなモヤモヤからときめくこともなく。
どこか心の中で、自分が納得できる製品に仕上がるとは思えないでいるんですよね。
先日発売された完成品マニ44も、改良されたとはいえ、部品構成自体が1980年代の客車シリーズのままでしたから。

ただひたすらに、近所の量販店で大量に並ぶグリーンマックス製品群が自分の視野というか「自分にとっての選択肢」に入る日がやってくることを気長に待とうと、そう思うのでした。


(その3へつづく)

  1. 2019/08/20(火) 08:00:00|
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第20回国際鉄道模型コンベンション(その1)

こんにちは。しなのさかいです。




暑くて外出を控えるべき1日でしたけど行ってきました、第20回となるJAM。
2000年、新宿NSビル・イベントホールで開催された第1回JAMから軽ーく20年が経過してしまいました。

7月末あたりのイベントとしては、銀座松屋の「鉄道模型ショウ」に代わって「鉄道模型コンテスト」なるものが軌道に乗りつつありますが、やはり首都圏に居住実態がある者としても、短い期間にほぼ同じ目的で臨海副都心を2往復するというのも地獄です。
どちらか1方に力点を置くとすれば、やはりこちらとなるのが人情でしょう。

今回も線路際の住民先生と共に、いろいろとつぶやきながら会場をうろうろと歩き回りました。
お疲れ様でございました。


今回は、入口すぐに配置されたのが企業ブースではなくて各クラブのレイアウトでしたので、自然とそちらから見る流れになってしまいました。
本来的な姿とも言えましょうから、まずはこちらで見て印象に残った作品をいくつか取り上げてみたいと思います。






すみません、どちらの作品だったかは記録を取り忘れました。
流氷をテーマにしたレイアウトってあんまり見たことがないものですから、今後の参考に。
氷はプラバンなのですかねえ。







「地鉄電車」シリーズでおなじみの宮下洋一さんが、RMモデルズの企画と連動して製作された小和田駅のモジュール。
当方は、カトーの飯田線シリーズの最終形態は「流電」ではなくて、あちこちのユーザーがこうしたモジュールレイアウトを製作し始め、車両の舞台を用意してやることではないかと思っていて、その具現化された作品の第1号なのではないかという感想です。

それから、きちんと撮影することを忘れてしまいました。
手前の駅舎は宮下氏のメーカーCHITETSU CORPORATIONによるレーザーカット製キット「小和田駅タイプ駅舎キット」を組み立てたもの。
3,000円程度でカチッとした駅舎が手に入るのならトライしてみたくなります(みんなが揃って小和田駅モジュールをつくるのもアレですが…)。







こちらも製作者の方を記録してくることを失念してしまいました。
荷物運搬用の簡易モノレールが上下に伸びていることを見逃してはなりません。
建物で囲まれた作業スペースにごちゃごちゃ感を見出してしまうと、ここまでのレベルに達するにはよほどの観察眼とそうした風景への愛情のまなざしがなければダメなはずで、製作された方には脱帽です。
鉄道模型をやる人間って、実は車両そのものへの趣味的視点だけで満足するのではなくて、本当はこうした空間ごと切り取る趣味というか習慣へ行きつくものなのですよね。
全体も褐色系の色調で整えられていて、作品全体から郷愁を感じることができました。





「鉄ちゃん倶楽部」さんは「ダム放流中」という電光掲示板をこしらえてマイナーチェンジ?
あくまでも現実世界に即しながらクスッと笑える仕掛けづくりをする技には、本当に頭が下がります。
これも観察力とその土地への愛情があってこそ、なのでしょう。





「多摩温泉電鉄」さんです。
路面モジュール規格で、複線間隔は25mm。
15m級の電車や貨物列車が、本当に心地のいいスピードでクルクルと回っていました。
実は複数のモジュールを連結させた作品なのですが、不思議なことに全てが一体化していて、どこか大型レイアウトのようで。
建物もよく見ると市販品をほぼそのまま使用している例が多く、それを、屋根をメインに統一的な色彩に変更することでオリジナリティのあるものに変えていました。
電車の色も、いつでも手に入るようにクレオスの王道市販カラーを標準色に採用することに決め、それを統一的に施しているんだとか。

自分にとっての「ワールド」観を強く打ち立て、それを発展させていく。
古い概念のようではありますが、実はそんなに実践できている人はいないのだと思います。
ブルートレインが全廃となり、新幹線ありきとなった今。
我々は「車両方面」でそんなに共通した話題を持てなくなっているように感じます。
今後、鉄道模型趣味の世界では、こうしたレイアウトづくり、情景づくりが共通言語となっていく「べき」なのかもしれません。



*          *          *



会場内には高校生のコーナーもいくつかありました。
しかし、情景の観察力もさることながら、レイアウト内を走行する車両のスピードが速い!
まぁ、こうした大人と交わることができる会場にあえて身を置くことで、どんどん吸収してもらいましょう。
かつての町中の模型店でオヤジさんや常連客の会話を聞けていたように…。
今のJAMにはそうしたティーチングの効能もあるように見ています。


(その2へつづく)


  1. 2019/08/19(月) 12:00:00|
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第58回静岡ホビーショー(その5・完)

(その4からつづく)


【カトー】

目立って新しい情報は得られず、ショー以前にメーカーから流れた情報や、小売店から流れたセールスミーティングの情報とほぼ同じです。
サンプルに多少の進展があるようでしたので、その辺だけ。





JR四国の2000系気動車です。
着色されたサンプルが登場しまして、より製品のイメージがしやすくなりました。





車体断面もまずまず。
これでもう、マイクロエース製品に戻ることはなさそうです。
さようなら、頰が垂れた2000系。

連続窓の車両の模型をこういう角度から見ると、他社製品ではよく「バナナ」現象が発生していることに気づきます。
この製品は大丈夫…でしょうか。





6月発売予定とのことで、高騰した価格設定ではありますが、がんばって特別企画品を入手する予定です。





EF65 1000 前期形。
これも想像どおりですね。
安心して買うことができるアイテムです。
1019号機が発売されたりすると、手元にあるSERも活きてくるでしょうか。





12系客車は、やはり現行製品との違いが目立って見えません。
よーく見れば確かに細かな点がリニューアルされているのですけどね(ドアの帯モールドがなくなっているとか)。
こうしてサンプルを見ても、まだまだ旧製品で通用していたと思えてしまいます。







カートレイン。
20系客車とのワキの連結間隔が間伸びすぎるように見えました。
もっともそれはアーノルドカプラーの場合なのですけど、ボディマウント式と台車マウント式の連結になることは間違いなさそう。
ナロネ21のワキ側をボディマウント式にしているからなのですが(設計上の都合?)、そんなものなんでしょうかね。
ワキ同士の間隔も結構大変なことになっています。





カヤ21のおなか付近。
当方、この車両欲しさにカートレインセットを買うほどの人間ではありません。







415系のサンプルたちです。
先日のアナウンスどおり、細かい形態差異を再現した、気合いの入った企画のようです。
それだけ新規金型の投入量がハンパないということかと。
「へぇ~」という感想しか持ち合わせておりません。

余談ですが、西武40000系はロングシート車として増備されるんだとか。
「Sトレイン」が空気を運ぶ列車の代名詞になっているようですから仕方ないですかね。
模型の世界でも実車のデビューと同時に大量の新規金型を投入して製品化された40000系ですけど、実車共々人気はよろしくないようで、近所の量販店では叩き売りアイテムの常連さんになっています。
なんとも無残。





E6系の先頭車ボディもわざわざ窓を1枚閉塞した姿の金型に変更するようです。
お疲れさま。
こうしたこだわりにはホントに感心しています。





カトー・豪華列車シリーズ3か年計画のラストはJR西日本の「トワイライトエクスプレス瑞風」。
とうとう2017年、2018年、2019年の3年間、カトーの年末アイテムがクルーズトレインで埋め尽くされるようです。
この企画には、もはや経営的な判断が大きく優先されていることが見えてしまっていますから、アレコレと言うことにも疲れてしまいました。
あとは「思わず買ってしまいたくなる」ような設計と仕上がりを期待しましょう。
そういえば「ななつ星in九州」は出来の良さから「ぐらついている」と言い続けていますが、まだ買う踏ん切りがつきません。
ホント、どうしましょうかね。
困りました。



□ □ □



最後は特別顧問を迎えての時事放談となりました。
毎度のことながら、長い時間をお付き合いいただきありがとうございました。



今回のホビーショー、会場の混雑ぶりに反して出展企業各社に「元気がない」という印象を強く持ちました。
この点は当方の主観だけではなく、実際に数社の担当者氏から「大きな声では言えませんけどね」という断りの上で同じような発言もありまして。
それが根拠でもあるということを付け加えておきましょう。

どの新企画を見ても強い誘引力はなく、見た瞬間に意図が分かってしまうもの、そしてその意図を素直に評価できないものばかり。
「やられた~」なんていう感想を思わず口にしてしまうような、ユーザーの意表を突いた強い企画、情報発信はまるっきり見なくなりました。


そしてその「弱さ」を補うように「あの手この手」でニューアイテムを考えて従来の売上をカバーしようとする企業努力が見え隠れするのですが、これも着想がどれもイマイチなんです。
この点はいずれ「小売店における不良在庫化」という結末で総括することができるでしょう。



2019年を取り巻く社会的諸条件から、現実の世界における「鉄道」の捉え方が今後さらに無機質なものに変化していくことは簡単に想像できます。
都市部では銀色の“箱”が10両や15両の列車となって数分間隔で走っており、さながら「ベルトコンベアー」「動く歩道」ともいうべき姿に成り果てています。
逆に地方部では、首長自ら「もういらない」と断じてバスへの転換が行われており、廃止直後にバスの便数が増えた事実だけを切り取って「転換は正しかった」と総括されている気配もあります。
そして、その両地域を結ぶ交通手段は、LCC、高速バス、そして新幹線であり、我々が模型で楽しんでいるような列車はほぼありません。


私たちのような模型を趣味とする人間は、できることならこの文明的で無機質な、効率化最優先の流れを現実世界のことだけにしておいて、1/150の世界ではまだまだ鉄道が「鉄道らしく」存在し続けられている、そんな風景を維持したいと願っているはずです。
当方は、こんな趣味人の潜在意識にこそ鉄道模型市場の中における商機がたくさん眠っていると思っています。
この点を経営者や企画担当者が「古いネタはオジサンにしかウケないから」「若年層を取り込めないから」と拒否してしまうからこそ、何を製品化すればいいのか分からない、製品化しても売れない、迷走した珍企画が頻出していると分析しています。


そんな迷走企画をなくすためには、出展企業にもっともっと俯瞰的な視点で鉄道を捉え直してもらいたい。
今と比較すれば非効率にしか見えない時代の姿にこそ、輸送使命がもっと多様だった鉄道のオモシロさが見えるはずです。
その「オモシロさ」はその時代を知らない人にも分かるはずであり、それこそ商機の鉱脈ではないでしょうか。

「欲しい」と思っていた人だけが買いに来て立ち去る“売店”のような企画となってはダメなのです。
これまでにご覧いただいた中にありましたでしょう、そんな“売店企画”が。
小売店も、その売店企画をなんの疑問もなく流そうとすれば、正真正銘の「売店」となってしまいますよ(笑)


現実世界における鉄道の風景が「文明的」なものであれば、模型の世界におけるそれは「文化的」なものとして残さないといけません。

今の時代における文明の象徴とも言えそうなE235系。
このE235系が横須賀線に導入されるらしいのですけど、その姿には横須賀線的な香りを感じることができるでしょうかねぇ。
多くの方は、その情報に接して「ウェッ」ってなったんじゃないかなーと。
その「ウェッ」という違和感こそ大事なんだと思います。

そーゆーことなのです。


お付き合いいただきありがとうございました。
ではまた。

  1. 2019/05/17(金) 20:30:00|
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第58回静岡ホビーショー(その4)

(その3からつづく)


【トミーテック・続】


さて、トミックスブランドの方へ。
当方にとっては大きなショックを受けたニュースがありました。




機関車リニューアル。
「えー、それはないだろう」と心の中で叫んでしまいました。
この全てを包含するようなアナウンスで、ユーザーの手元にある多くの機関車、そして未だに小売店のガラスケースの中に眠る在庫が陳腐化してしまったのではないでしょうか。
思わなければそれまでなんですけど、当方にとってはそんなように思えてしまう「魔法の言葉」がドカンと発せられたのでした。





いくつかのポイントが発表されました。
確認します。
①電球色LEDの採用
②ダミーカプラーの付属
③新モーターの採用
④黒色車輪の採用


②は連結方向が限定されるので、見た目の改善とのトレードで使い勝手が悪くなります。
だから、これは付属していても取り付けないパーツと割り切れるため、どうでもよろしい。

問題はそれ以外の3点。

③は関係各方面から現行モーターに関するいろいろな点が指摘されており、当方も「そうだとしたら嫌だな」と思っていました。
なにせ、動かさずに保管している機関車がたくさんあるのです。
これらが「今」マトモに走るかどうかは分かりませんし、もし走らなかったならば、まずは「マトモなモーターと交換して延命させたい」と思うのが人情でしょう。

それから①と④です。
これらはカトー製品と比べれば明らかに劣る点であり、モーターとは違って「ともかくまずは交換したい」という思いが従来からあります。
当方も以前からこうしたホビーショーで担当者氏を捕まえては散々指摘してきました。
ライトユニットと黒色車輪はユーザーが交換できますので、まずはパーツから流通させて欲しかった。
ホントにそう思います。







トミーテックとしては「多くの意見に耳を傾けた結果」ということなのでしょうが、総じて、何かもっとうまいやり方があったのではないかと思わざるを得ません。
特に、小売店が抱える在庫はこのアナウンスで売れにくくなる可能性がありますよね。
多くのユーザーは「リニューアルされるまで待とうかな」と思うのではないでしょうか。

カトーがやっているように、あくまでも車種ごとにリニューアルをしていくスタンスであるならば良かったですし、その度にパーツを分売してくれれば今までの製品も見劣りせずに生きるのです。
しかし、トミックスとしてはメーカーとしての売上を考えているわけですから…
どーもそのツケは「中流」と「下流」で払わされるような気がします。

カトーのEF58がリニューアルを行わない理由もこれに近いのでしょう。









223系2000番台。
これは楽しみにしています。
久しぶりにトミックス製品を予約しちゃいました。





EF6477とED75121。
これらは機関車リニューアルの対象でしたっけ(確認するのを忘れました)。
当方、今後はそういうチェックが必要になってくるのです。
新1号編成が出てきたら大変ですョ。





ポケモンのキハ100。
スカートが初期のパイプ形になっています。





小田急7000形は、当方から見れば模型化で不幸が続いており、もうこの辺でフルリニューアルしてもらいたいのですが、またもやプチリニューアルで済まされるんだそうです。
動力の改良、動力車の室内灯対応、先頭車ライトのLED化などを経て、今回は先頭車の車高やライト周りのデザインを見直すそうですが、どうなんでしょう。
何度も期待を裏切られてきたので、もはや選択肢としては見ていません。




最後に「トワイライトエクスプレス瑞風」を見ておきます。






今回はトミックスがカトーに先行してのリリース。
夏頃にはお目見えする予定だそうです。
我々ユーザーの頭の中には「四季島」で示された選択肢が記憶に新しいのですが、こうしてトミックス製品を見る限りは、ほぼ同様の選択肢が与えられそう。







プログレッシブグレードですから、今回も室内が必要以上に(失礼)作り込まれます。
こうした方向性もアリだとは思いますが、模型を走らせたときに編成全体を見るのか、それとも車内を覗き込むのか、という視線の送り方の違いはユーザーの志向で大きく分かれそうです。
もちろんどちらにも対応できるような模型化であれば凄いことですけど、それでは価格が上昇し過ぎるわけで。

トミックスとカトーとで模型化する手法を見極めて、自分の嗜好に合う製品を選ぶこととしましょう。
価格が高い模型ほど完成度が高い…とは限りません。




トミーテックは「新しい何か」を思考し続けているようで、ここ数年は新シリーズの立上げが目立ちます。
従来のラインナップに満足していてはダメだ(市場を維持できない)という危機意識のあらわれと見て取れそうで、現実として鉄コレシリーズの勢力拡大はその証拠と言えましょう。

ただ問題なのは、メーカーという最上流の思考の変化(気まぐれ?)が小売店やユーザーにはイマイチ追従されていないということ。
特に零細小売店の店内には様々な「新企画」の屍が積み残されていたり、果ては叩き売りにされていたりすることが多く、そうしたお店を訪れるとなんとなく胸が潰される思いになります。
最近、そんなところに小売店の疲弊ぶりが見えるのです。

TINOS制御システムの宣伝も見なくなりました。
もっと以前に目を向ければ「鉄道むすめ」の関連グッズも見なくなりましたし、サボコレクションとかそんな路線もあったよなぁと。
そーゆー新機軸の残骸って、お店には結構長い間残るものなのです。


(その5・完へつづく)
  1. 2019/05/16(木) 23:15:00|
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第58回静岡ホビーショー(その3)

(その2からつづく)



【トミーテック】



まずは新しいストラクチャーから。
「薄いビル」という怪しいネーミングでビルのストラクチャーが発売されます。
かつての「ギャラクシーホテル」(ナンダソレハ)のアイデアのようでもあり、奥行が少ないモジュールレイアウトにおける背景づくりにはうってつけ。

地面系シリーズの展開はここ数年で著しく鈍化しているので、レイアウト工作派としてはかつての勢いが復活することを期待しています。





1/80ナローシリーズは淡々と前へ進んでいる様子です。
この世界観は否定しませんが、この世界へ踏み込むとなると、今までの趣味や友人とは決別することとなりそうでコワイのです。
なんとなく終活のようでもあり(笑)
それだけ「楽(ラク)な世界」が広がっているような(考証的にも財政的にも)。
今のところは遠目で見守るしかないのであります。





一方、鉄道コレクションのアイテムは盛りだくさんで、もはやこの場でアレコレと取り上げることは難しくなってきました。
気になるアイテムの発売を待っている方は既に情報を得ているでしょうから、こんな適当な形での取り上げ方をお許しください。
担当者さんにお話を伺ったところ、実物のスケールダウンに際しては細心の注意を払っているそうです。
「似てない」と指摘されることもそんなに聞かないですから、ホントにそうなのでしょう。


最近、近所の量販店では鉄コレがトミックスブランドと同じようにガラスケースに入れられて販売されるようになりました。
以前はダンボール箱の上に山積みだったんですけどね。
でも、ガラスケースの中で管理するからといっても開封して店頭でチェックすることができるわけでもなく、なんとも中途半端。
これは店頭での販売方法に限ったことではなくて、ユーザーの中の捉え方にも当てはまるわけです。

トミーテックとしての大きな収益源となっているであろうことは想像するに難しくありませんが、そのシェアだけ「Nゲージ完成品のレベルが鉄コレ水準となっている」とも言えそうです。
多くの小売店にしたってそうで、かつては厳かな雰囲気ばかりであった店内は、いつのまにか、軽い箱の山積み状態となっています(箱も日焼けで退色していたり)。

何もかも、いろいろと変わってしまいました。





トラック系。
こちらも同じで、コレクションをする方はぜひ。
当方は、もういいやっていう感じです。





バスタ新宿シリーズのバスコレクション。
立ち話で「現在のバスばかりがプロトタイプになりがちでは」と指摘したところ、企画サイドとしては全然そんな風に思っていなくて、古いバスコレクションもどんどんリニューアル的にリリースしていきたいとのことでした。





バスタ新宿のジオラマがありました。
かつては上野駅などの鉄道ターミナルが同じ機能を持っていたんですけど、これはなんだか味気ないですよね(ジオラマにケチをつけているのではありません)。

バスタ新宿に限らず、東京都心の主要バスターミナルはどこも待機する客で混雑しているそうで、そんなニュースに接すると、どうして鉄道はその(手軽な移動手段としての)役割を放棄してしまったんだろうって思います。
こんなところに、鉄道だけでなくて鉄道模型も面白くなくなってきている(?)要因が潜んでいそう。
バスコレで旅情を感じるようになっていてはいけないのです。





鉄顔コレクション。
1/80の寸法データを使用しているそうです。
用途としては、これを机の上とかに飾るのかな。
新たな収益源となるよう、新企画を模索した結果だそうですが、果たして(この手は先行するカプセルトイもありますので)。

しかしながら、我々のようなユーザー向けに開発する製品であるならば少々ナメられている気がしないでもありません。
流通販路はもっとライトな層に向けられるものであるべきで、いわゆる模型店に置くべきものではないと思いました。
こういうアイテムが増えると、模型店は模型店でなくなっていくのです(ポポンデッタ的なお店づくりには寄与するアイテムなのでしょう)。




だから…



ファーストカーミュージアム(先頭車博物館)。
こちらはトミックスブランドでのリリースになるそうです。
これ、模型店に置いてあったとして、我々のようなユーザーは買うんでしょうか(謎)

見たところ、駅の売店などで売られているトレーンの「Nゲージ」のようでもあります。
もしそうしたコンセプトであるならば買える場所は少なくとも模型店ではないということになるのでしょうが「15歳以上」という対象年齢から、あくまでもターゲットは我々であると捉えられそうなんです。
価格もそんなに安くないですし。


うーむ。


最近ではカトーも先頭車だけの売り方をしてはいましたが、それはあくまでも鉄道博物館に収蔵された車両をイメージした「おみやげグッズ」の一般流通化であったり、ホビーセンターがちんまりと用意したジュニア向けであったりと、あまり目立ったものではありませんでした。

先程の「顔だけのHO」といい、どうも長期在庫化のにおいがプンプンしてきます。
小売店の方々もどう仕入れていいか、悩んでいるのでしょうね。
量販店向けのアイテム、といったところでしょうか。


(その4へつづく)
  1. 2019/05/15(水) 23:00:00|
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第58回静岡ホビーショー(その2)

(その1からつづく)


【マイクロエース】

かつてこうしたホビーショーに足を運んだことがある人はお分かりいただけると思いますが、とうとう(?)試作サンプルを飾るガラスケースが1つだけになりました。
なので、その他のスペースはプラモデル即売会場(&レイアウト展示)と言ってもよいかと…(^^)
これも時代の変化です。


そんな中でも新しい何かを示そうとしているのが、マイクロエース本体ではなくて持込み企画のオオカ商事で、例のスピーカーシステムの続きをアピールしていました。





スピーカーシステムを組み込むと、ほぼ間違いなくその車両だけは室内灯を組み込むことができません。
当方もかつてそう懸念していましたが、やはりそうした声は送り手にも届いていたようです。
なので室内灯も組み込めるように考案している最中とのこと。





既存製品に組み合わせられるよう、ユニットのガワにLEDの室内灯を配線するというキワドサです。
見ていて課題だと思ったことは、編成中の他の車両に組み込んだLEDとの色調が揃うことは「奇跡」レベルなのではないかということ。
まずは「暗いよりはいいでしょう」ということのようですが、実際に組み込んでみるとなると、多くのユーザーは微妙な心理に陥るかもしれません。


それからサイズや変形について。
これ以上のダウンサイジングは現時点では相当厳しいそうですが、変形については例えば回路を並べ替えて、例えば水平方向を垂直方向へ変えるなどの対応はできるとのこと。
蒸気機関車の次位に連結させる二軸貨車に組み込むことができれば、それはそれで面白い使いみちかも(かつてのマッハ模型のアレみたいですけど)。





それから、ワイヤレス給電にすればレールからの電気供給を考えずに列車を運転することができる…というアイデア。
ラジコンの世界に近いようで、需要を見極める必要がより高いアイデアでしょう。
これだけに限らず、かつての様々な不可能が現代技術では既に可能となっていて、後は製造コストと供給価格の問題だけという、そんな実感を持っているそうです。
どんな「不可能」「不便さ」に大きな潜在需要が眠っているか、当方も知る術がありませんけど、価格的なアプローチのしやすさがそうした潜在需要を露出させることもあると思います。
この辺を「ギャンブル」と見るか、それとも「ユーザーとの心理ゲーム」と見るか。
まだまだ生みの苦しみは続くようでした。
次なる「風」を期待しましょう。



さて、1つだけとなったガラスケースです。
どれも既視感のあるモノばかりでしたので、2つだけ。





かつてカトーとのタイマン勝負となってしまったマイクロエースの383系が再び登場です。
あのときの製品はスリーブのデザインも凝っていて、しかも貫通型先頭車のドアが開いた表現も再現できるようにするなど意欲的な企画となっていました。
しかしながら、カトー製品の発売とほぼ被ってしまったことから店頭での動きは鈍かったと記憶しています(最後は叩き売り?)





リニューアルのポイントが列記されていました。
例の貫通扉をはめ込み式から両面テープによる貼り付け式に変更するそうですから、現在の小田急60000形と同じ考え方かと。
列記されていたポイントはご覧のとおりですが、サンプルを見たところ、貫通型先頭車のヘッドライトの輪郭形状は角が取れて丸みを帯びた状態に改善されているように見えます。
貫通扉の件がありますから、顔の金型を変更しているのかもしれません(質問できる担当者がいない状態でした)。

予定価格は、
6両セット 26,300円+税
4両セット 19,100円+税
2両増結セット 9,600円+税
です。





ついにトミックスのキハ183形には 競合製品が登場するようです。
素直に再生産とせず、限られた時期に見られた妙な編成を製品化するところはマイクロエースらしいと言えましょうか。
5両で23,100円+税。



相鉄9000系の価格を見て「お、少し下がってきた?」と見ていましたが、再生産品やプチリニューアル品が値下げになるはずもなく、全体的には高騰したままという印象です。
しかしながら、他社製品の追い上げ的価格上昇が甚だしいため、皮肉にも相対的な価格高騰の感覚は数年前よりも薄れてきた印象もありますよね(このことは「麻痺」とも言えそうですが)。

また、グリーンマックスと比べれば、ユーザーが考える「Nゲージとしてあるべき部品構成」は昔からちゃんと理解している会社ですから、この点は、グリーンマックス製品が選択肢にならずにマイクロエース製品が選択肢となるポイントと言えましょう(溶剤による部品の接着だけが難点ですけど)。

たまにはかつての狂犬ぶりを発揮して、笑えるような新規ネタで勝負してもらいたいです。

それから。
「近鉄23000系 伊勢志摩ライナー リニューアル」の再生産が6月であるとの告知もありました。
カトー製品の買い物がなくなってきたので、以前はスルーせざるを得なかったこんな再生産アイテムを目を大きくして待つようになっています。
これも時代か。



【ポポンデッタ】



中国のなにかです。
これは海外製品の輸入ということなので、パネルを見てどうのこうのと言うことはありません。
どれだけの需要があるんでしょうね。









ポポンデッタの電車シリーズに関してはサンプルがいろいろと。
まずはJR305系からの発売となり、夏頃を見込んでいるんだそうです。

アナウンスされている情報を見る限りでは、十分に完成品らしい部品構成が見て取れますが、いかんせんまだ1つも発売されていないので、評価のしようがありません。
これらのサンプルを見てアレコレと語るというのも品がないことになりましょう。
ユーザーとしては「安中貨物」事件も記憶に新しいので、次でしくじると厳しい目を固定せざるを得ないと考えます。
時間をかけて、きちんと対価を感じられるように丁寧な模型づくりを進めてもらいたいところ。
小売店はまだまだ怖くて入荷できないことでしょうから、しばらくはポポンデッタ店舗における直販状態かしら。





クイックレールクリーナー。
効果はいかほど?





スノーシェッドか発売されました。
この形、どこかで見たことがあるんですよねぇ(笑)



中古模型店の時代からだんだんと事業が拡大しており、どこへ向かっているのか分からない気もするポポンデッタ。
Nゲージ完成品(電車モノ)の開発に大きく舵を切ることで、その立ち位置がさらに大きく変わりそうです。



(その3へつづく)



  1. 2019/05/14(火) 08:10:00|
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第58回静岡ホビーショー(その1)

こんばんは。しなのさかいです。




今年もツインメッセ静岡まで、新幹線に乗って行ってきました。
同行していただいた北の扇形庫から先生、線路際の住民先生、お疲れさまでした。



たまには会場前の展示物でも、ということでドカンと一発。





陸上自衛隊・16式機動戦闘車。
うーん、まるで「無防備都市」。
北の扇形庫から先生の解説によればこの戦闘車、時速100㎞で走行できるそうです。
明日の朝、これで出勤して職場の中でいつまでも砲塔をグルグル旋回させてみたいなぁ(ジョークです)。
タミヤはしっかりと製品化していますから、興味のある方は是非。
陸・海・空の広報がフル稼働でアピールされていて、広報予算は潤沢のようでした(笑)




さて、今回は過去に見たことのない混雑ぶりで、土曜日の10時過ぎに会場内に入っても、人身事故後の駅構内のような「身動きが取れない恐怖」を感じるほどだったんです。
単純に来場者数が増えたことも要因なのかもしれませんが、見たところその主たる原因は、どーも入口の目の前にあるトミーテックブースで発生していた、ここ10年間で見たことがない「会場限定品目当て」の行列で、これが通路を圧迫していたんじゃないかと。
当然ながらブース内も行列で満たされており、イベント限定品の難しさを2019年の今、繰り返し認識することとなりました。
ちなみにその目当てであろう品目は、各員こちらでお確かめください。



いつものことではありますが、今回も数回にわたって当方の駄文をダラダラと書くこととなります。
もしお付き合いいただけるようでありましたら、鉄道模型趣味の今後などについて一緒にお考えください。



【グリーンマックス】



京王1000系5・6次車(つまり井の頭線)の製品化発表がありました。
静岡鉄道の新車と同様に、カラーバリエーションをにらんだ展開であることは間違いなく、実際に聞いてみると「そのとおりです」との清々しい回答がありました(ポスターにもその旨が?)。
確実な償却を目指して、設計・開発した金型を効率よく使うことに関しては当たり前のことではあります。
しかしながら、バリエーション展開を単なる「色替え」で済ますことに関しては、ことのほかユーザーの反応がシビアであることも事実です。





JR205系5000番代。
「わーい、武蔵野線だ~」とかそういうことではなくて、カトーが四半世紀に渡って散々製品化してきた205系を「グリーンマックスがリニューアルする」というチャレンジングな企画に、どういった視線を送ればいいのか悩むのです。





当然ながらカトーの205系は設計が古く、細かい作り分けをしてこなったため、現在の水準では厳しい面があることも事実。
グリーンマックスに届く意見には「ちゃんとした205系」の模型が存在しないことを憂うユーザーの声が多かったのでしょう(そんな声があったことを示唆するパネルが展示されていますね)。

しかしながら当方の感覚では、そうした意見はそんなに多くなかったように思います。
「205系はこんな出来でいいんじゃない?」というような、205系に対するユーザーの緩いまなざしが、幸いにも四半世紀前のカトーの設計を許容し続けている…というのが現在の図式ではないでしょうか。
「205系」という形式が模型の世界で低い水準を(今後も)維持して残り続ける、そんな事態を憂慮するというロジックはEVO103系にも通じるところがあり、その意味も分かりますが、多くのユーザーにその問いかけが響いているかどうかはイマイチ疑問なのでありました。
205系教信者だけに説法が届く企画であるならば、一番困るのはその信者の数を知らない小売店ではないでしょうか。





GM仕様の多光源ライトユニットにより、方向幕まできちんと点灯するそうです。
その一方で、やはり「貫通ホロ」が付くことはなさそう。
205系の模型はどうしても貫通ホロに恵まれません。
「カトーの205系に貫通ホロさえ付けばなぁ」なんていうことを考えていた全国の205系ファンの皆さん、残念でした。





今回は8両セットで35,900円+税(核爆)。
これは、カトーの「ななつ星㏌九州」36,500円+税とほぼ同じ価格です。
小売店さんは予約外、フリー在庫分を仕入れることができますでしょうか。
少なくとも「ちゃんとした205系」を望んだユーザーの方は「そんな価格になるんだったら、カトーのでいいや」なんて言ってはダメですぞ~。
繰り返しになりますが、205系の8両セットが平然と「35,000円台になります」とアナウンスされる時代となったことは、事実として認めなければなりませんね。
この価格帯ならプラ製のHOをソコソコ買うこともできそうで、Nゲージのアドバンテージは失いつつあります。





近鉄「青の交響曲」は塗装に関して相当のエネルギーを注いだ旨の説明がありました。
サンプルを見たところ確かにそのとおり、という印象。
買いませんけど。





客車キットとして「スハ32系シリーズ」が展開するかも?
ユーザーの反応を見極めて展開を考えるそうですが、このキット、どう見てもかの「ナ○○イ」のものに見えるわけですよ。
てなわけで直球ストレートな質問しましたが、「ノーコメントです(笑)」とのことでした。
大人の事情がいろいろとあるようです。





かつてはGMとしても後発的にスハ32を製品化していて、僅かな一時期には競合関係にあったと記憶しています。
しかしナ○○イ製品よりも車高が高く、後続製品にしては見栄え的にイマイチでした。
カトーの蒸気機関車が充実している今としては、こうしたラインナップは魅力的ではありますが、いかんせんキットですからその辺がユーザーに許容されるかどうかは微妙。
当方としては、旧型客車はカトー製品一択で不動です。
モ○モ製品として再リリースされたならば、少しはおもしろい売れ方になったのではないでしょうか。





コアレスモーター動力ユニット用の取付アダプタも検討されているそうです。
既存キット製品への取付を普及させ、既存キットの流通拡大を狙っているのでしょう。





ハイクオリティエコノミーキット(旧EVO)の103系に装着するライトユニットがようやく目に見える段階に達しました。
この点に関しては以前から指摘し続けてきただけに、素直にお慶び申し上げます。

さて、このライトユニットをもって、ようやくEVO開発当初のうたい文句である「完成品を越える」に近づくはずなのですが、どうでしょうか。
ここら辺、当方らとは以下のようなやり取りとなりました。

Q 「ボディの天井部分を一部カットして装着する点に関しては」
A 「屋根板パーツで見えませんからザクッとやってください…」
Q 「遮光ケースが思っていた以上に大きいようですが」
A 「それでもなんとか客ドアよりも前に収めることに成功しましたので」
Q 「基盤を縦に入れることが遮光ケースの大きさの要因ではないでしょうか」
A 「方向幕や運行番号を当社が考えるように点灯させるためには床下からプリズムで導光する方式ではダメなのです」
Q 「車高ケースは黒ではなくて淡緑色の方が良かったのでは」
A 「それでは運転台の圧迫感がかえって目立ってしまうので黒を選択しました」





サンプルを見ると、確かに柔らかな点灯具合で幕部が照らされており、実装するだけの意味はあるように感じました(ちょっと奥まって見えるところはアレですけど)。
ただし、どうしても気になることは、ボディにナイフを入れないとユニットをはめ込めないことです。
また、カトーやトミックスでは既に放棄されている遮光ケースの設計思想がここで復活している点も微妙。
点灯具合と反比例してしまうものなのかどうかは設計の領域なれど、素人ながら「本当にそうなのかなぁ」と思ってしまうのですよ。



以前から指摘しているとおり、GMの「完成品」又は「完成品並の完成度を目指したキット製品」には、どうしても「当社としてはここまで」という点が露骨に見えてしまっています。
この残念感が拭えないため、当方の中で同社製品は選択肢とはならないまま、長い年月が経過している状態です。
あえてトミックスやカトーの設計(部品構成)思想を追従しないことをポジティブにアナウンスする向きもありますが、説得力に欠けるように感じます。

あらためて、当方がGM「完成品」類に手を出せない理由を列挙します。
①貫通ホロが存在しない部品構成
②床下機器が左右のガワだけであること(かつてのエコノミーキット系と同じ設計思想であること)
③基盤を縦に入れたライトユニットの装着方法
④バナナ状に曲がったボディ(全てではありませんが近鉄22000系ACEリニューアル車は特にひどかったかと)
簡単に思いつくだけでこれだけの不満(他社製品と比べて「完成品」と認められない理由)があります。

幸いにも(?)、カトーやトミックスの最近の新製品には大きくヒットするものが見えなくなりつつあり、皮肉なことに、ユーザーは買い続けるだけの趣味生活をメーカーから「止めてみては?」と提案されている、そんな格好です。
こういう時期にはじっくりとキットを組むとかレイアウト工事をするといった、よりクラフト的な方向性が伸びやすいと思います。
それならば、ローコストで良質なキットを供給することに特化したメーカーとして存在してくれた方が、市場の中での立ち位置としてはフィットするように感じてしまうのですが…。


(その2へつづく)
  1. 2019/05/12(日) 17:30:00|
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