しなのさかいの駅前広場

ユートピアもモーターなしのままでしょうね

第38回鉄道模型ショウ2016(その3・完)

(その2からつづく)


【カトー】



鉄道模型ショウとしては珍しくなった、カトーの会場発表製品。
といってもカーブした単線デッキガーター橋という、意外にもインフラ製品だったのです。

しかも!

メーカー側のキャッチコピーにもある通り、これが「飯田線シリーズ」と銘打たれれば、ユーザーにも異存はない訳で。
クモハ53から始まったこのシリーズも、ついに車両だけにとどまらない、地面ごと展開していくシリーズへ移行したということです。





デッキガーター橋だけでなく、単線鉄橋用円錐台形橋脚も、そして単線用鉄骨架線柱も発売されるそうです。
架線柱の鉄骨は、低い部分とその上の部分とで分離するようになっており、普通に地上用として使うこともできます。





カーブレールは半径448ミリ。
これはすなわち、複線曲線線路R480/447の内側とほぼ同じです。

したがって、当方が建設中のレイアウトの内側には使うことができそうなので、大いに触発されています。

「2016年秋発売予定 只今鋭意開発中!」とのこと。どこぞのマンションのような退却気味のコピーとは違う、頼もしく力強いアナウンス。
発売が楽しみです。





HB-E300「リゾートしらかみ」。
ひと昔前で言うところの「ジョイフルトレイン」で、設計の良さだけでなく、再びカトーがこういう車両を模型化してくれるようになったことにユーザーの支持が集まっていると考えます。





シルバーの塗料についてはカトーの十八番。
「もしかしたらホントに金属製なのか」と疑ってしまうように、ジーッと見てしまいました。
屋根上機器までトータル的にそう感じられました。





長めの全長であるにもかかわらず、ビシッとしたストレート感が見ていて気持ちいい。ストレスなくサイドビューを見ていられます。
「模型」とはこうでなくてはいけません。

モーター車は先頭車に。
これはもう「まかせろ」と言ってしまっているようなもので、狙われた信州はまだ狙われているようてます。

今日現在では8月発売予定…。
このことを信じて楽しみにしています。





20系「日本海」は、ナハネフ20の試作品を見ることができました。
車掌室スペースには、左右を分割する仕切り壁が入り、ガラス越しには受話器が!

ナハフ20、ナハネフ22とともに、20系の顔の構成要素をさらにおさえるマイナーチェンジは、これまたユーザーの支持を得ること間違いなしでしょう。
テールライトユニットのLEDをチップ化することに伴うマイナーチェンジです。今回のパーツはそのままナハフ20やナハネフ22には使えないとのことですが、待っていればそのうち「やってしまう」ことは…(笑)
無理してASSYパーツを手に入れてガリガリやらないで、ジーッとしていましょうね。







その20系が連れてくる電気機関車たち。
EF70 1000番台とED75 700番台の登場です。

当方としては地味に後者の方を歓迎しています。1980年代を懐かしむ人間としては、これに50系客車を牽かせて、奥羽本線の普通列車をやりたいんですョ。
「50系客車を買っておいて良かった」と、再びここ数年のカトーの戦略に感謝する場面を迎えています。





781系。
前面の赤い帯のつながり方(赤2号のムラ)だけが気になっていますけど、そうであったとしても買わないという結論にはしないと思います。
これも「やっとマトモな…」シリーズですね。





500系のエヴァについては、いろいろと感想がありますが、ココはショウの締めくくりと兼ねて。



*****



今回の鉄道模型ショウは、どういう訳か非常に盛り上がりに欠ける印象でして、特にモデモ、マイクロエースについては物理的というか、客観的に見ても“退却傾向”が確認できました。

そんな中、カトーについては注目すべき新製品発表があり、またセールスミーティングで紹介されたもの、そうでないけど展示に間に合ったものがいろいろと並べられていました。
カトーの内容がこうでなかったとしたら、会場に足を運ぶ意味など無かったかもしれません。

1979年にこのショウが始まってから38年。
1985年からほぼ毎年見てきた者としては、落ち込み方が激しく感じられる2016年の初日の様子でした。



一方、そのカトーですが「エヴァンゲリオン」が話題をさらっています。
今年のコンテスト会場先行販売品かつ会場受注品ということで、発表当時に話題となり、さらにはトミックスの製品化発表と同時にまた話題(再点火)となりました(爆)

昨年の「デハ268」と同じようにホビーセンターカトーとしての取扱い、つまり一般流通はしません。税込価格30,000円で割引などナシ。しかも既存製品を流用した「タイプ製品」。
対してトミックス製品は、問屋経由で市中のお店に並び、税抜価格35,000円。だから2割引、3割引をする小売店もありましょう。一応公式情報では既存製品の塗替えに止まらない作り分けをするみたい。

さあ、どちらにユーザーの支持が集まり、さらにはどちらがNゲージ市場に寄与するでしょうか?(ワザとらしいですねー)




気がつけば、カトーだけでNゲージ市場を支えている感がしなくもない中、そのカトーがこのような限定品を製品化することに、いささか不安を覚えます。
3年前の「特別車両」、一昨年の「ガルパンラッピング車」、そして昨年の「デハ268」のような1両モノとは意味が違っていて、手間と時間をかけたことにより価格が30,000円に達した8両セットです(通常の500系を10-510と511の8両で買うよりも1万円弱高いことがその証左かと。流通ルートにも乗せないのに逆に高くなっていますから)。
当方は「来場記念のノリで1つ…」という訳にはいかない、異次元の世界に存在するような製品と受け止めています。

そして何よりも。
これをカトーにやってもらいたい、いや「カトーのやるべき仕事だ」と思っていたユーザーがどのくらいいるのか?
不思議と、ここ数年間のカトーの仕事とは大分異なるテイストがするのでした。

最近びっくりしたことは、発売直前となって14系15形「あかつき」の発売が1か月延期となった事件。
見事に今月の買い物が楽になってしまいました。
工場の中の流れ方はどうなっているのかなあ。
もしかして、この8両セットを優先的に一生懸命作っていたりしていませんか…?



ユーザーが思わず「待ってました」と言ってしまうような車両が発売され、そして小売店へ足を運ぶ。小売店もホッとする…。
このような市場を俯瞰したような仕掛け作りは、間違いなくここ数年でカトーが背負う重責となっているんだと思います。

なので、あまり妙なことを考えずに、ここまで築き上げてきたカトーの立ち位置をきちんと再認識されることを祈っています。

そして何よりも、カトーだけでなくその他のメーカーからも、価格に見合った価値の感じられる製品がリリースされ、小売店が売上げをアテにできるもの、ユーザーが持ち帰って残念に思わなくて済むものがたくさん溢れるようになってもらいたいですね。

気のせいかもしれませんが、エンジンが止まりかかっているような、少し澱んだ雰囲気のある今年の銀座の夕べでした。





会場には15:30に入って、会場を出たのは16:30。
しかし、自宅に帰ったのが日付を跨ぎかけた23:55ということでして、なぜかその間の記憶が曖昧です。
どこかで武蔵野の風景を見ていたような…


ではまた。



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  1. 2016/07/30(土) 21:20:00|
  2. 鉄道模型イベント
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