しなのさかいの駅前広場

細かいことばかりでよく分かりません。

KATO 781系

こんばんは。しなのさかいです。




2016年の初秋、西多摩郡瑞穂町の夕方の西の空。
今年の秋もこうしてジワジワと深まっています。
それにしても、いい季節ですね。
ホームで蚊に刺されちゃいましたけどね。





カトーの「9月末大攻勢」PART2(勝手に命名)。
“まだまだ北海道の鉄道が楽しかった頃”の車両である交流特急電車・781系が発売されました。

今回は「登場時」と言うべき、運転台上にスタビライザーが設置されていない、1980年から1985年頃までの姿と言えそうです。
先行していたマイクロエース製781系も、ずいぶんと長い間、北海道の大きな穴を埋め続けてくれました。
お疲れ様でした。あらためて敬意を表します。





国鉄特急標準色に下枠交差型パンタグラフPS102。
そして、碍子の色は緑。
散々見てきたようなビジュアルの特急電車でも、決定的な違いがここまであります。
「また似たような電車を買っちゃったー」という罪悪感もそんなになく、初めて手にする車両だと言う満足感がありました。





こんなところもそうですよね。
屋根上の抵抗器のグリルが繊細に表現されていて面白いです。
モハ車の屋根上が賑やかになってしまったがために(重量が増えるため)T車にパンタグラフを設置したというのは興味深いエピソードでした。





スタビライザー無しの、プレーンな姿の運転台。
485系と比べると若干窓が下に拡大されているからか、運転台の様子がよく見えます。
カプラーはダミーなれど密自連形。
着雪対策であるライトの出っ張り具合などもこの角度から楽しむことができ、異質感が漂う国鉄特急電車をとことん楽しめます。





視点を下げて、テールライトの点灯具合。





台車も、モハ車の「T」以外は新規で台車スノープローも装着済み。今のカトー標準が満たされていました。



「おもしろいなあ」と思ったのは、485系などと異なって窓上部分にある方向幕部分。
室内灯を入れると、導光板から漏れる光が見えて、まるで方向幕自体が光っているように感じられたました。
そこで、手にとって顔を近づけてみたのですが…




ここ、ガラスにHゴムが表現されておらず、ボディ側にそれが表現されています。
グレーの色刺しも無いようですが、ガラスもボディとツライチになっていなくて奥まっている。
なんとなくカトー標準らしくないじゃないですか。

しかしよく考えてみると「おおっ?」と気づくことがあるのです。
おそらくHゴム部までをガラス側に表現すると、方向幕上のボディが赤い雨樋の部分だけとなり、ボディの構造上のウイークポイントとなることから(破損など)それを回避したんじゃないかなと。
こーいう割り切り方は決して悪くありません。

無理をしてHゴム部までくり抜いて、工場でガラスをはめた際に壊してしまう、というパターンは他社にありがちな話。
ガラスパーツをはめ込む際の重要な部分ですから、取り外しも考慮して方向幕部分のガラスも表にめいいっぱい出せなかったんですね。
コンマ数ミリの世界で調整が繰り返されるカトーの設計の一端を見た気がしました。

あ、コレは当方の勝手な推理です。

※10/9訂正
viviogx-tさんのご指摘及び当方の手元にある資料の再鑑により、781系の方向幕部はHゴム押さえではなく、ボディと同じクリーム色の金属押さえであることに気づきました。よって今回の製品の仕様に何かおかしいところがある、ということはありません。カトー様にはお詫びし、本記事の該当箇所を削除さていただきます。


その他、中間部のカプラーが新型になっているのも先の711系、165系、HB-E300系と同じ。
新車両には新型カプラーが採用されていくと見て間違いないでしょう。 





4灯のヘッドライトの点灯具合も良く、KM-1とKC-1の組み合わせで、ダイヤルをほんの少し上げるだけで停止状態のまま点灯。
撮影もし易かったかな。





それでは、再び寝る前の運転会です。




まずは711系とのすれ違いから。
711系はライト4灯化前なので時代的にアレですが、そーゆーことを言ってコラボして走らせないのは「損」です。
こうして見れば、どう見てもあの頃の札幌や旭川あたりの風景。それで良いのです。





札幌近くなので、架線の下でもキハ183系「おおぞら」が入ってきました、ってな雰囲気で。
交流特急電車とディーゼル特急気動車のすれ違い。
同じスラントノーズのキハと比べると、781系の丸みが目立ちます。
北海道総局の着雪対策を模型で再現、ということなのであります。





札幌駅で711系と並ぶ。





賑やかだった地上時代の札幌駅風。
おもしろいなあ。


「あの頃」の北海道の鉄道を再現するための、キーストーンのような特急電車がやって来ました。
781系が視界に入り込むと、年代設定に曖昧さが残るビジュアルも「80年代」としてビシッと引き締まり、時代を表すための説得力が増します。

グリーン車も入らない地味な6両編成の模型ですが、無ければ無いで困る模型…、それが781系。
この781系の製品化の意図には、どちらかと言うと「特徴ある列車の再現」というよりも「数多くの列車や車両とのコラボのためのもの」というところにある…そのように受け止めました。





だから、これでもかと先行して発売された車両たちと合う訳です。
やり出すと止まらなくて、50系51形、14系500番台、ED76 500番台とも並べてニヤける夜更け。

そして、これらは全てここ数年で発売されたもの。
車両をいじる必要もなく、こうしてどんどん本線へ入線させて、「あの頃」の景色を楽しみながら次の発想へと頭を使うことができます。
カトーがここ数年でやってきたことはこういうことだったのですね。

カトーの車両だけを出してみましたが、もちろんトミックスのキハ40やキハ22、キハ56とのコラボレーションもやりたくなります。
いやいや、やらなければなりません。とうとうここまで来たのですから。





「ライラック」と「いしかり」。
あなたはどちら派?
たぶんですが、持っていたはずの交通博物館の下敷の写真がどちらかだったという点で分かれるんじゃないかな。あはは。

ではまた。

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  1. 2016/10/08(土) 00:15:00|
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