あけましておめでとうございます。
しなのさかいです。
2018年12月29日 小淵沢にて毎年、このタイミングで実に適当なことを書いています。
あらためて振り返ると、この「落書き」、ブログ開設当初ではなく、開設から数年経った2013年の正月からでした。
よくもまあ、新年早々図々しくやってきたものだと反省しています。
1年を過ごす中ではたびたび「そろそろやめようか」とも思うんですが、こうして新年を迎えてしまうと「一応、何かしら書いておいた方がいいのかしらん」と思ってしまいまして。
今年も結局はパタパタとキーボードに向かってしまいました。
どうか、当方のわがままをお許しください。
過去ログです↓
「2013年 あけましておめでとうございます」「2014年 あけましておめでとうございます」「2015年 あけましておめでとうございます」「2016年 あけましておめでとうございます」「2017年 あけましておめでとうございます。」「2018年 あけましておめでとうございます。」さて、いつものように考えてみることとしましょう。
「2018年」という年は、Nゲージで遊ぶ皆さんにとって楽しい1年でしたでしょうか。
もしかしたら、1つくらいは涙を流して喜べるニューアイテムと出会うことができたのでは?
それとも、「鉄道コレクション」をいっぱい買ったがために、大量の箱が雪崩となってあなたを襲ってきたでしょうか。
残念ながら「鉄道模型はもうやめましたよ」なんていう方もいらっしゃるかもしれません。

当方にとっての2018年は…
2017年に引き続いて、目をハートマークにして心から「待っていましたョ!」と言えるようなアイテムは少なくて、例えばこの119系くらいでした。
いわゆる「入線報告」が少なくなった理由にはこうした背景があります。
その「背景」の原因については、これまでにも「メーカー各社に対する所感」という形でお話してきましたね。
おさらいをするとざっとこんな感じ。
【カトー】
関連性が見られない新製品群は、まるで複数の人の好みをそれぞれ具現化した結果のようで、さらには小売店サイドの「これやってよ」という要請に右往左往された結果のようにも。
新規金型で新しい形式をつくれるようになったら、今度は間髪入れず、塗り替え品の製品化発表(もう少し先に送りましょうよ)
地域的な偏りも強すぎて、碓氷峠、信州、北陸、上越といった長野県を取り囲む路線を舞台にしたネタの波状攻撃(当方にとっては好きな地域ですが、さすがにお腹いっぱいです)
気が付けば再生産アイテムが占める割合が大きくなっていて、毎月のポスターの鮮度は明らかに劣化しました。
そして極めつけは、抱えたC62常磐形の在庫を動かそうとしただけに見える「みちのく」という企画。
画家の存在も気になりますねえ。
【トミックス(トミーテック)】
“カトーの沈没”に対して、皮肉にも相対的に企画を注視するようになってしまいました。
デアゴスティーニの企画のような「43.10改正ネタ」はイマイチでしたが、今後のライト・オジサン向けアイテムの展開のための「観測気球」ということであれば「次はいよいよアレか?」となります。
そして、185系や223系2000番台のような、多くのユーザーが待っていたと思われるアイテムを企図するところは、思わず「わかってるねえ」という感想。
ただ、良い意味でユーザーの期待のさらに上を行くような企画があるわけではありません。
仮にそうした企画が見られるとすれば、それは「ジオコレ」方面となるでしょう。
しかし「鉄道コレクション」という簡素な仕様で立体化され続ける展開はやはりいただけませんで、これではNゲージとして存在しないことと同じです。
一度「鉄コレ化」したアイテムを「トミックス化」するくらいの事件が起これば、ユーザーにとっては歓喜となるのでは。
【マイクロエース】
相鉄9000系によって、暴騰した価格の鎮静化が見え始めました。
また、最近は純粋に「再生産」と称するアイテムが多くなっていますが、このことは高騰した価格で再生産することを避けるための理由付けとして「改良品」化をしなくてもよくなった、ということなのでしょうか。
しかしまだまだその確証は得られず、ユーザーとしては相変わらず距離を置いてしまうメーカーとなっています。
そうなんです、マイクロエースとの付き合い方はとっくの昔にガラリと変わってしまっているんです。
今更2000年代のように戻ってほしいとは思っていませんが、たまにはかつての「狂犬ぶり」を発揮していただければと。
そんなエールを送っておきましょう。
JAM会場限定品だったキヤ92は、模型の出来以上に楽しませてもらいました。
今のNゲージ市場には、「製品化する」という情報に接したユーザーが思わずニンマリとしてしまう点が求められているんだと思います。
蛇足ですが、オオカ商事の持ち込み企画「マイクロスピーカーシステム」は、価格が高すぎましたし、あの基盤むき出しのデザインはどうも残念でした。
【グリーンマックス】
EVO103系の新展開(再始動)には率直に期待しています。
ライトユニットの製品化告知により、ようやくうたい文句どおり「ユーザーの手で完成品と同じレベルへ持っていける」こととなりました。
“キットメーカー”という点でこのメーカーのアドバンテージがあるのですから、そもそも完成品で他のメーカーと勝負する姿勢には憂いをもって見続けてきました。
先行メーカーとは、汎用性を意識し過ぎた設計思想とパーツ構成でどうしても見劣りしていますし、その一方でなぜか価格は高い。
これでは買ってきても「手を加えよう」とは思えないでしょう。
手を加える必要性ばかりのキャンバスのような完成品なのに、です。
あえて半完成品状態で出荷して、その後は「ユーザーに委ねてしまう」という“おおらかさ”は、この市場のどこかにあってもイイんですよね。
【モデモ】
とにかく江ノ電でがんばれ(笑)
まあ、このくらいにしておきましょう。
その反面、2018年の鉄道模型趣味の基幹となった方向性は、やはり「レイアウト工事」でした。

2002年に着工してからは、予定がない休日や仕事から帰った平日の夜間など、自分の気力を見極めながらコツコツと工事を続けてきました。
しかし、その途中では長いインターバルを設けてしまうなど、決して前向きでいられ続けた日々だったわけでもなく、どちらかというと次第に車両集めがメインとなる日々多くなっていったような気がします。
「こんなんじゃ、いつまで経っても終わらない」
2016年頃にはそうした自覚が芽生え、2017年、2018年と年を重ねるにつれ、ストイックに作業を積み重ね、とうとう。

簡単に言えば、ボード上のすべての「土地」に何らかのシーナリーを表現できたということ。
もはや利用計画が白紙となったままの土地は存在せず、バラスト、土、草といったグランドカバーは土地の用途に沿って施すことができました。
この作業に没頭している間はなかなかビジュアルに耐える画像を撮影することができず、その結果ブログの更新が途絶えがちだったわけなんです。
あらためてこの場でお詫び申し上げます。
2019年を迎えた今は、ようやく「レイアウトに完成なし」というセリフを言う資格を得たような、そんな気分でいるところです。
とはいえ、ここからは正に「走らせながら手を加えていく」つもりであり、心のどこかには余裕が生まれる見込みなんです。
ですから、車両を増やし続けるだけの遊び方からは何とかして脱し、自分にとって必要とする車両がよりはっきりと見えてくるような、そんな遊び方をしていこうと考えています。
…と、ここまでは、自宅の模型部屋の中で考える自分にとっての趣味スタイルの改革の話。
その一方。
別の角度から、鉄道模型趣味に対するアプローチを変えてみようと考えて出した答えが、長期勤続休暇を利用した2月末の「関西鉄道ひとり旅」でした。
2018年2月27日 石切にて鉄道模型メーカーから発信されてきた「遊び方の提案」が変容してしまったので、それならば自分なりにフィールドワークをやって、もう一度、実体験から模型の世界へのダイビングをしてみようと考えてみたのです(ちょっとオーバーですけどね)。
思い出せば、1980年代から1990年代にかけて、日本全国を旅してこうしたフィールドワークを行ってきた、その体験が今の模型の車種選択につながっているわけで。
だったら、もう一度「乗り鉄」をやってみたらいいんじゃないか…と。
帰宅した3月には、たかが4泊5日の旅行なのに、延べ19回に渡ってその記録を書かせていただきましたが、皆さんの反応を聞かせていただいたところ、概ね歓迎されたようでホッとしました。
あらためて気づかされたことは、関西圏における鉄道文化が実に多様であることでした。
そして、この気づきをもとに、Nゲージ市場における関西方面のアイテムに対して自分のアンテナの感度が強くなりました。
それまでは、様々な関西(特に私鉄)ネタに対しては「あんまり自分には関係ないな」と思い、気持ちをシャットダウンしていましたから。
こうして2018年は、自分の中で大きな変化が起こった年となりました。
フィールドワークを「撮影」と「乗車」とで区別することができるかは分かりませんが、模型趣味との親和性を考えると、その土地土地へのなじみ方を観察することができる「乗車」に軍配が上がるのではないでしょうか。
いや、そうなのだと思います。

「自分はどうしてこの車両が好きなのか」
模型の世界では、こうした自問自答は絶えず行われるべきであり、できれば他者へ説明できるくらいがいいですね。
そして、その答えの中には地域全体、その土地土地の日常を包み込むような眼差しがあると、なおいい。
そこに好きな人が住んでいるわけでもないのですが、関西で乗車した各路線にはそうした思い出が残り、その結果として模型で保管することとなりました。
こういうプロセスを踏んで手にした模型は、ひょっとしたらいつまでも手元に残るモノになるんじゃないかナ。
地面(レイアウト)の上で車両を走らせながら、たまには外に出て実体験から1/150の世界を捉えなおす。
2019年もこんなスタイルでやっていけたらいいなと考えています。
(おまけコーナー)

先日のこと。
久しぶりに劇場へ足を運んで見た映画は「かぞくいろ -RAILWAYS わたしたちの出発- 」。
何といいますか、きちんとした対価を感じられる、そんな映画でした。
タイトルから「ああ、中身はあーいう感じなんでしょ?」と問われれば、ほぼその通りです。
しかしこのシリーズには一貫して、その土地の暮らしをそのままスクリーンに移植しようという試みが見られます。
そこが実に優しい。
特に、勤務から明けた鉄道員が帰宅するところは、さりげない日常が感じられる定番シーンです。
前作では自転車での帰宅、今作では軽自動車での帰宅でした。

カトーの「ななつ星in九州」が好調に売れている中、当方は勢いでこんな水戸岡デザインの車両を導入してしまったわけです。
なんだか面白いですよね。
あははははは。
まとまりのない文章で申し訳ございません。
今年もいろいろと書いてしまうでしょうが、お手柔らかにお付き合いいただければ幸いです。
では、2019年のスタートです。
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- 2019/01/01(火) 00:01:00|
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