おはようございます。しなのさかいです。
静岡ホビーショーが終わりまして、とうとう2019年も夏のにぎやかさがスタートして“しまった”、そんな矛盾を含んだ気分を感じて始めています。
ところで、ショーの様子とそれを見て考えたこと…なんていう触れ込みでいろいろ書きましたところ、多くの方々にコメントをいただきました。
やりとりをさせていただきながら改めて気づくこともあり、不勉強を感じたところです。
皆さまには御礼申し上げます。
一方、ショーの内容ではなく小売店の店頭から最近の鉄道模型市場を見ると「ヒット商品」と言えそうなのはカトーのキハ81形、それも大きい方(HO)のやつくらいだったようです。
プラ製HOは価格に対応したリリースのペースもユーザーの支持を受けているようですし、Nゲージの価格が上昇して大差ない状態にもなっていますから分かる気もします。
当方はHO車両を1つも持っていませんので、今回の売れ方については全くの傍観者に徹したわけですが、店頭での瞬殺ぶりを見て気づかされたことは「プラ製HOユーザーが増えているのかも」ということでした。
レイアウトや背景が無くても、レールだけを敷いた大昔のNゲージのような緩い遊び方(フル編成に拘らないような)が行われているのかもしれません(HOユーザーの皆さん、どうですか?)
それからもう一つ気づいたこと。
「ブルドッグ顔は見ていて飽きない」という点です。
なんだか「気持ち悪さ」と「カッコよさ」のボーダーライン上に存在しているような、なんとも微妙なデザインじゃないですか。
だから「自分はどう思うのか?」と自問自答しながらマジマジとコイツを見てしまうのですョ。
だからといってHOを買うようなことはありません。
Nゲージのキハ81形を引っ張り出してその感覚を再確認してみたくなった…という流れになるのです。
極秘裏に(?)カトーの「いなほ・つばさ」セットを導入していたので、頭の中で非電化路線をイメージして運転してみました。
この際、当方にとって列車名はなんでもよろしくて、要は東北スタイルのブルドッグ・ディーゼルカーが当レイアウト上を走る、という事実が大事なんです。
テールライトを点灯させるべきでした。
こんなスッキリした風景も必要となるので、当レイアウトではところどころで架線柱を立てなかったりしています。
立てたい気持ちとの葛藤が続いているんです。
トミックス製品で「くろしお」が発売されましたので、キハ81形はカトー製品とトミックス製品を選べることになっています。
これ、1990年代の状況を思い出せば凄いことなんです。
当方はカトーの「はつかり」「くろしお」、そしてこの「いなほ・つばさ」を持っているため、さらにトミックス製品まで手を広げるつもりはありません。
というか、こんなに持っているのですから、とにかく走らせて遊ばないといけませんね。
キハ58系 急行「いいで」「ざおう」と並べれば「これぞ国鉄時代」と言えるのであります。
もちろんサウンドカードは差しっぱなし。
お分かりいただいたと思いますが「いいで」「ざおう」もブツクサ言いながら極秘裏に(??)入線させていたりします。
非冷房のキハ58系は昭和時代を強く訴えますから、そんなイメージを求めているユーザーは1編成持っていても損はないかもしれません。
いわゆる「名脇役」といったところでしょう。
なので、やはり当方は「いいで」「ざおう」という列車名には全然こだわらずに、非冷房のキハ58系の長編成列車、という概念だけで遊ぶこととしています。
とりあえずは急行「おんせん」と呼ぶこととしましょうか。
ちなみに「ざおう」セットに入っていた修学旅行色の800番台は、今回の単調な編成の中でかろうじてアクセントになりました。
近所の量販店で「いいで」と共にバラ売りされたところ800番台だけが即完売だったようで、悲惨なことにその他の車両は今でも残り続けています(気の向いたユーザーがポツポツ買っていくようです)。
「いいで」「ざおう」セットの真の需要とはこういうことだったのかもしれませんね。
急行「おんせん」、わらぶきカーブを快走!
山道を登って峠を目指しているような雰囲気になりました。
電化前の東北本線のような感じでもありましょうか。
ジオコレのハエタタキがいい役者となってくれていまして、費用対効果が高いようです。
D51が牽く貨物列車とすれ違うシーンにすべきでした。
急行「おんせん」が井中温泉駅に到着しました。
座り疲れた乗客が一斉に降りて、車体が微妙な揺れを見せている、そんなイメージで。
もちろんエンジンは「カラカラ」とアイドリングした状態。
10分ほど停車して再び発車すると思います。
この先は身軽な編成となって「普通」運用になります、たぶん。
たまにはこんな遊び方も悪くないですね。
プラ製HOで緩い遊び方ができるのなら、Nゲージでも同じことをすればいいのです。
懐かしい遊び方で鉄道旅行に出た気分になり、ちょっとだけ気持ちがリフレッシュしました。
次はどんなことをしましょうか。
ではまた。
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2019/05/24(金) 08:00:00 |
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(その4からつづく)
【カトー】
目立って新しい情報は得られず、ショー以前にメーカーから流れた情報や、小売店から流れたセールスミーティングの情報とほぼ同じです。
サンプルに多少の進展があるようでしたので、その辺だけ。
JR四国の2000系気動車です。
着色されたサンプルが登場しまして、より製品のイメージがしやすくなりました。
車体断面もまずまず。
これでもう、マイクロエース製品に戻ることはなさそうです。
さようなら、頰が垂れた2000系。
連続窓の車両の模型をこういう角度から見ると、他社製品ではよく「バナナ」現象が発生していることに気づきます。
この製品は大丈夫…でしょうか。
6月発売予定とのことで、高騰した価格設定ではありますが、がんばって特別企画品を入手する予定です。
EF65 1000 前期形。
これも想像どおりですね。
安心して買うことができるアイテムです。
1019号機が発売されたりすると、手元にあるSERも活きてくるでしょうか。
12系客車は、やはり現行製品との違いが目立って見えません。
よーく見れば確かに細かな点がリニューアルされているのですけどね(ドアの帯モールドがなくなっているとか)。
こうしてサンプルを見ても、まだまだ旧製品で通用していたと思えてしまいます。
カートレイン。
20系客車とのワキの連結間隔が間伸びすぎるように見えました。
もっともそれはアーノルドカプラーの場合なのですけど、ボディマウント式と台車マウント式の連結になることは間違いなさそう。
ナロネ21のワキ側をボディマウント式にしているからなのですが(設計上の都合?)、そんなものなんでしょうかね。
ワキ同士の間隔も結構大変なことになっています。
カヤ21のおなか付近。
当方、この車両欲しさにカートレインセットを買うほどの人間ではありません。
415系のサンプルたちです。
先日のアナウンスどおり、細かい形態差異を再現した、気合いの入った企画のようです。
それだけ新規金型の投入量がハンパないということかと。
「へぇ~」という感想しか持ち合わせておりません。
余談ですが、西武40000系はロングシート車として増備されるんだとか。
「Sトレイン」が空気を運ぶ列車の代名詞になっているようですから仕方ないですかね。
模型の世界でも実車のデビューと同時に大量の新規金型を投入して製品化された40000系ですけど、実車共々人気はよろしくないようで、近所の量販店では叩き売りアイテムの常連さんになっています。
なんとも無残。
E6系の先頭車ボディもわざわざ窓を1枚閉塞した姿の金型に変更するようです。
お疲れさま。
こうしたこだわりにはホントに感心しています。
カトー・豪華列車シリーズ3か年計画のラストはJR西日本の「トワイライトエクスプレス瑞風」。
とうとう2017年、2018年、2019年の3年間、カトーの年末アイテムがクルーズトレインで埋め尽くされるようです。
この企画には、もはや経営的な判断が大きく優先されていることが見えてしまっていますから、アレコレと言うことにも疲れてしまいました。
あとは「思わず買ってしまいたくなる」ような設計と仕上がりを期待しましょう。
そういえば「ななつ星in九州」は出来の良さから「ぐらついている」と言い続けていますが、まだ買う踏ん切りがつきません。
ホント、どうしましょうかね。
困りました。
□ □ □
最後は特別顧問を迎えての時事放談となりました。
毎度のことながら、長い時間をお付き合いいただきありがとうございました。
今回のホビーショー、会場の混雑ぶりに反して出展企業各社に「元気がない」という印象を強く持ちました。
この点は当方の主観だけではなく、実際に数社の担当者氏から「大きな声では言えませんけどね」という断りの上で同じような発言もありまして。
それが根拠でもあるということを付け加えておきましょう。
どの新企画を見ても強い誘引力はなく、見た瞬間に意図が分かってしまうもの、そしてその意図を素直に評価できないものばかり。
「やられた~」なんていう感想を思わず口にしてしまうような、ユーザーの意表を突いた強い企画、情報発信はまるっきり見なくなりました。
そしてその「弱さ」を補うように「あの手この手」でニューアイテムを考えて従来の売上をカバーしようとする企業努力が見え隠れするのですが、これも着想がどれもイマイチなんです。
この点はいずれ「小売店における不良在庫化」という結末で総括することができるでしょう。
2019年を取り巻く社会的諸条件から、現実の世界における「鉄道」の捉え方が今後さらに無機質なものに変化していくことは簡単に想像できます。
都市部では銀色の“箱”が10両や15両の列車となって数分間隔で走っており、さながら「ベルトコンベアー」「動く歩道」ともいうべき姿に成り果てています。
逆に地方部では、首長自ら「もういらない」と断じてバスへの転換が行われており、廃止直後にバスの便数が増えた事実だけを切り取って「転換は正しかった」と総括されている気配もあります。
そして、その両地域を結ぶ交通手段は、LCC、高速バス、そして新幹線であり、我々が模型で楽しんでいるような列車はほぼありません。
私たちのような模型を趣味とする人間は、できることならこの文明的で無機質な、効率化最優先の流れを現実世界のことだけにしておいて、1/150の世界ではまだまだ鉄道が「鉄道らしく」存在し続けられている、そんな風景を維持したいと願っているはずです。
当方は、こんな趣味人の潜在意識にこそ鉄道模型市場の中における商機がたくさん眠っていると思っています。
この点を経営者や企画担当者が「古いネタはオジサンにしかウケないから」「若年層を取り込めないから」と拒否してしまうからこそ、何を製品化すればいいのか分からない、製品化しても売れない、迷走した珍企画が頻出していると分析しています。
そんな迷走企画をなくすためには、出展企業にもっともっと俯瞰的な視点で鉄道を捉え直してもらいたい。
今と比較すれば非効率にしか見えない時代の姿にこそ、輸送使命がもっと多様だった鉄道のオモシロさが見えるはずです。
その「オモシロさ」はその時代を知らない人にも分かるはずであり、それこそ商機の鉱脈ではないでしょうか。
「欲しい」と思っていた人だけが買いに来て立ち去る“売店”のような企画となってはダメなのです。
これまでにご覧いただいた中にありましたでしょう、そんな“売店企画”が。
小売店も、その売店企画をなんの疑問もなく流そうとすれば、正真正銘の「売店」となってしまいますよ(笑)
現実世界における鉄道の風景が「文明的」なものであれば、模型の世界におけるそれは「文化的」なものとして残さないといけません。
今の時代における文明の象徴とも言えそうなE235系。
このE235系が横須賀線に導入されるらしいのですけど、その姿には横須賀線的な香りを感じることができるでしょうかねぇ。
多くの方は、その情報に接して「ウェッ」ってなったんじゃないかなーと。
その「ウェッ」という違和感こそ大事なんだと思います。
そーゆーことなのです。
お付き合いいただきありがとうございました。
ではまた。
2019/05/17(金) 20:30:00 |
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(その3からつづく)
【トミーテック・続】
さて、トミックスブランドの方へ。
当方にとっては大きなショックを受けたニュースがありました。
機関車リニューアル。
「えー、それはないだろう」と心の中で叫んでしまいました。
この全てを包含するようなアナウンスで、ユーザーの手元にある多くの機関車、そして未だに小売店のガラスケースの中に眠る在庫が陳腐化してしまったのではないでしょうか。
思わなければそれまでなんですけど、当方にとってはそんなように思えてしまう「魔法の言葉」がドカンと発せられたのでした。
いくつかのポイントが発表されました。
確認します。
①電球色LEDの採用
②ダミーカプラーの付属
③新モーターの採用
④黒色車輪の採用
②は連結方向が限定されるので、見た目の改善とのトレードで使い勝手が悪くなります。
だから、これは付属していても取り付けないパーツと割り切れるため、どうでもよろしい。
問題はそれ以外の3点。
③は関係各方面から現行モーターに関するいろいろな点が指摘されており、当方も「そうだとしたら嫌だな」と思っていました。
なにせ、動かさずに保管している機関車がたくさんあるのです。
これらが「今」マトモに走るかどうかは分かりませんし、もし走らなかったならば、まずは「マトモなモーターと交換して延命させたい」と思うのが人情でしょう。
それから①と④です。
これらはカトー製品と比べれば明らかに劣る点であり、モーターとは違って「ともかくまずは交換したい」という思いが従来からあります。
当方も以前からこうしたホビーショーで担当者氏を捕まえては散々指摘してきました。
ライトユニットと黒色車輪はユーザーが交換できますので、まずはパーツから流通させて欲しかった。
ホントにそう思います。
トミーテックとしては「多くの意見に耳を傾けた結果」ということなのでしょうが、総じて、何かもっとうまいやり方があったのではないかと思わざるを得ません。
特に、小売店が抱える在庫はこのアナウンスで売れにくくなる可能性がありますよね。
多くのユーザーは「リニューアルされるまで待とうかな」と思うのではないでしょうか。
カトーがやっているように、あくまでも車種ごとにリニューアルをしていくスタンスであるならば良かったですし、その度にパーツを分売してくれれば今までの製品も見劣りせずに生きるのです。
しかし、トミックスとしてはメーカーとしての売上を考えているわけですから…
どーもそのツケは「中流」と「下流」で払わされるような気がします。
カトーのEF58がリニューアルを行わない理由もこれに近いのでしょう。
223系2000番台。
これは楽しみにしています。
久しぶりにトミックス製品を予約しちゃいました。
EF6477とED75121。
これらは機関車リニューアルの対象でしたっけ(確認するのを忘れました)。
当方、今後はそういうチェックが必要になってくるのです。
新1号編成が出てきたら大変ですョ。
ポケモンのキハ100。
スカートが初期のパイプ形になっています。
小田急7000形は、当方から見れば模型化で不幸が続いており、もうこの辺でフルリニューアルしてもらいたいのですが、またもやプチリニューアルで済まされるんだそうです。
動力の改良、動力車の室内灯対応、先頭車ライトのLED化などを経て、今回は先頭車の車高やライト周りのデザインを見直すそうですが、どうなんでしょう。
何度も期待を裏切られてきたので、もはや選択肢としては見ていません。
最後に「トワイライトエクスプレス瑞風」を見ておきます。
今回はトミックスがカトーに先行してのリリース。
夏頃にはお目見えする予定だそうです。
我々ユーザーの頭の中には「四季島」で示された選択肢が記憶に新しいのですが、こうしてトミックス製品を見る限りは、ほぼ同様の選択肢が与えられそう。
プログレッシブグレードですから、今回も室内が必要以上に(失礼)作り込まれます。
こうした方向性もアリだとは思いますが、模型を走らせたときに編成全体を見るのか、それとも車内を覗き込むのか、という視線の送り方の違いはユーザーの志向で大きく分かれそうです。
もちろんどちらにも対応できるような模型化であれば凄いことですけど、それでは価格が上昇し過ぎるわけで。
トミックスとカトーとで模型化する手法を見極めて、自分の嗜好に合う製品を選ぶこととしましょう。
価格が高い模型ほど完成度が高い…とは限りません。
トミーテックは「新しい何か」を思考し続けているようで、ここ数年は新シリーズの立上げが目立ちます。
従来のラインナップに満足していてはダメだ(市場を維持できない)という危機意識のあらわれと見て取れそうで、現実として鉄コレシリーズの勢力拡大はその証拠と言えましょう。
ただ問題なのは、メーカーという最上流の思考の変化(気まぐれ?)が小売店やユーザーにはイマイチ追従されていないということ。
特に零細小売店の店内には様々な「新企画」の屍が積み残されていたり、果ては叩き売りにされていたりすることが多く、そうしたお店を訪れるとなんとなく胸が潰される思いになります。
最近、そんなところに小売店の疲弊ぶりが見えるのです。
TINOS制御システムの宣伝も見なくなりました。
もっと以前に目を向ければ「鉄道むすめ」の関連グッズも見なくなりましたし、サボコレクションとかそんな路線もあったよなぁと。
そーゆー新機軸の残骸って、お店には結構長い間残るものなのです。
(その5・完へつづく)
2019/05/16(木) 23:15:00 |
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(その2からつづく)
【トミーテック】
まずは新しいストラクチャーから。
「薄いビル」という怪しいネーミングでビルのストラクチャーが発売されます。
かつての「ギャラクシーホテル」(ナンダソレハ)のアイデアのようでもあり、奥行が少ないモジュールレイアウトにおける背景づくりにはうってつけ。
地面系シリーズの展開はここ数年で著しく鈍化しているので、レイアウト工作派としてはかつての勢いが復活することを期待しています。
1/80ナローシリーズは淡々と前へ進んでいる様子です。
この世界観は否定しませんが、この世界へ踏み込むとなると、今までの趣味や友人とは決別することとなりそうでコワイのです。
なんとなく終活のようでもあり(笑)
それだけ「楽(ラク)な世界」が広がっているような(考証的にも財政的にも)。
今のところは遠目で見守るしかないのであります。
一方、鉄道コレクションのアイテムは盛りだくさんで、もはやこの場でアレコレと取り上げることは難しくなってきました。
気になるアイテムの発売を待っている方は既に情報を得ているでしょうから、こんな適当な形での取り上げ方をお許しください。
担当者さんにお話を伺ったところ、実物のスケールダウンに際しては細心の注意を払っているそうです。
「似てない」と指摘されることもそんなに聞かないですから、ホントにそうなのでしょう。
最近、近所の量販店では鉄コレがトミックスブランドと同じようにガラスケースに入れられて販売されるようになりました。
以前はダンボール箱の上に山積みだったんですけどね。
でも、ガラスケースの中で管理するからといっても開封して店頭でチェックすることができるわけでもなく、なんとも中途半端。
これは店頭での販売方法に限ったことではなくて、ユーザーの中の捉え方にも当てはまるわけです。
トミーテックとしての大きな収益源となっているであろうことは想像するに難しくありませんが、そのシェアだけ「Nゲージ完成品のレベルが鉄コレ水準となっている」とも言えそうです。
多くの小売店にしたってそうで、かつては厳かな雰囲気ばかりであった店内は、いつのまにか、軽い箱の山積み状態となっています(箱も日焼けで退色していたり)。
何もかも、いろいろと変わってしまいました。
トラック系。
こちらも同じで、コレクションをする方はぜひ。
当方は、もういいやっていう感じです。
バスタ新宿シリーズのバスコレクション。
立ち話で「現在のバスばかりがプロトタイプになりがちでは」と指摘したところ、企画サイドとしては全然そんな風に思っていなくて、古いバスコレクションもどんどんリニューアル的にリリースしていきたいとのことでした。
バスタ新宿のジオラマがありました。
かつては上野駅などの鉄道ターミナルが同じ機能を持っていたんですけど、これはなんだか味気ないですよね(ジオラマにケチをつけているのではありません)。
バスタ新宿に限らず、東京都心の主要バスターミナルはどこも待機する客で混雑しているそうで、そんなニュースに接すると、どうして鉄道はその(手軽な移動手段としての)役割を放棄してしまったんだろうって思います。
こんなところに、鉄道だけでなくて鉄道模型も面白くなくなってきている(?)要因が潜んでいそう。
バスコレで旅情を感じるようになっていてはいけないのです。
鉄顔コレクション。
1/80の寸法データを使用しているそうです。
用途としては、これを机の上とかに飾るのかな。
新たな収益源となるよう、新企画を模索した結果だそうですが、果たして(この手は先行するカプセルトイもありますので)。
しかしながら、我々のようなユーザー向けに開発する製品であるならば少々ナメられている気がしないでもありません。
流通販路はもっとライトな層に向けられるものであるべきで、いわゆる模型店に置くべきものではないと思いました。
こういうアイテムが増えると、模型店は模型店でなくなっていくのです(ポポンデッタ的なお店づくりには寄与するアイテムなのでしょう)。
だから…
ファーストカーミュージアム(先頭車博物館)。
こちらはトミックスブランドでのリリースになるそうです。
これ、模型店に置いてあったとして、我々のようなユーザーは買うんでしょうか(謎)
見たところ、駅の売店などで売られているトレーンの「Nゲージ」のようでもあります。
もしそうしたコンセプトであるならば買える場所は少なくとも模型店ではないということになるのでしょうが「15歳以上」という対象年齢から、あくまでもターゲットは我々であると捉えられそうなんです。
価格もそんなに安くないですし。
うーむ。
最近ではカトーも先頭車だけの売り方をしてはいましたが、それはあくまでも鉄道博物館に収蔵された車両をイメージした「おみやげグッズ」の一般流通化であったり、ホビーセンターがちんまりと用意したジュニア向けであったりと、あまり目立ったものではありませんでした。
先程の「顔だけのHO」といい、どうも長期在庫化のにおいがプンプンしてきます。
小売店の方々もどう仕入れていいか、悩んでいるのでしょうね。
量販店向けのアイテム、といったところでしょうか。
(その4へつづく)
2019/05/15(水) 23:00:00 |
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(その1からつづく)
【マイクロエース】
かつてこうしたホビーショーに足を運んだことがある人はお分かりいただけると思いますが、とうとう(?)試作サンプルを飾るガラスケースが1つだけになりました。
なので、その他のスペースはプラモデル即売会場(&レイアウト展示)と言ってもよいかと…(^^)
これも時代の変化です。
そんな中でも新しい何かを示そうとしているのが、マイクロエース本体ではなくて持込み企画のオオカ商事で、例のスピーカーシステムの続きをアピールしていました。
スピーカーシステムを組み込むと、ほぼ間違いなくその車両だけは室内灯を組み込むことができません。
当方もかつてそう懸念していましたが、やはりそうした声は送り手にも届いていたようです。
なので室内灯も組み込めるように考案している最中とのこと。
既存製品に組み合わせられるよう、ユニットのガワにLEDの室内灯を配線するというキワドサです。
見ていて課題だと思ったことは、編成中の他の車両に組み込んだLEDとの色調が揃うことは「奇跡」レベルなのではないかということ。
まずは「暗いよりはいいでしょう」ということのようですが、実際に組み込んでみるとなると、多くのユーザーは微妙な心理に陥るかもしれません。
それからサイズや変形について。
これ以上のダウンサイジングは現時点では相当厳しいそうですが、変形については例えば回路を並べ替えて、例えば水平方向を垂直方向へ変えるなどの対応はできるとのこと。
蒸気機関車の次位に連結させる二軸貨車に組み込むことができれば、それはそれで面白い使いみちかも(かつてのマッハ模型のアレみたいですけど)。
それから、ワイヤレス給電にすればレールからの電気供給を考えずに列車を運転することができる…というアイデア。
ラジコンの世界に近いようで、需要を見極める必要がより高いアイデアでしょう。
これだけに限らず、かつての様々な不可能が現代技術では既に可能となっていて、後は製造コストと供給価格の問題だけという、そんな実感を持っているそうです。
どんな「不可能」「不便さ」に大きな潜在需要が眠っているか、当方も知る術がありませんけど、価格的なアプローチのしやすさがそうした潜在需要を露出させることもあると思います。
この辺を「ギャンブル」と見るか、それとも「ユーザーとの心理ゲーム」と見るか。
まだまだ生みの苦しみは続くようでした。
次なる「風」を期待しましょう。
さて、1つだけとなったガラスケースです。
どれも既視感のあるモノばかりでしたので、2つだけ。
かつてカトーとのタイマン勝負となってしまったマイクロエースの383系が再び登場です。
あのときの製品はスリーブのデザインも凝っていて、しかも貫通型先頭車のドアが開いた表現も再現できるようにするなど意欲的な企画となっていました。
しかしながら、カトー製品の発売とほぼ被ってしまったことから店頭での動きは鈍かったと記憶しています(最後は叩き売り?)
リニューアルのポイントが列記されていました。
例の貫通扉をはめ込み式から両面テープによる貼り付け式に変更するそうですから、現在の小田急60000形と同じ考え方かと。
列記されていたポイントはご覧のとおりですが、サンプルを見たところ、貫通型先頭車のヘッドライトの輪郭形状は角が取れて丸みを帯びた状態に改善されているように見えます。
貫通扉の件がありますから、顔の金型を変更しているのかもしれません(質問できる担当者がいない状態でした)。
予定価格は、
6両セット 26,300円+税
4両セット 19,100円+税
2両増結セット 9,600円+税
です。
ついにトミックスのキハ183形には 競合製品が登場するようです。
素直に再生産とせず、限られた時期に見られた妙な編成を製品化するところはマイクロエースらしいと言えましょうか。
5両で23,100円+税。
相鉄9000系の価格を見て「お、少し下がってきた?」と見ていましたが、再生産品やプチリニューアル品が値下げになるはずもなく、全体的には高騰したままという印象です。
しかしながら、他社製品の追い上げ的価格上昇が甚だしいため、皮肉にも相対的な価格高騰の感覚は数年前よりも薄れてきた印象もありますよね(このことは「麻痺」とも言えそうですが)。
また、グリーンマックスと比べれば、ユーザーが考える「Nゲージとしてあるべき部品構成」は昔からちゃんと理解している会社ですから、この点は、グリーンマックス製品が選択肢にならずにマイクロエース製品が選択肢となるポイントと言えましょう(溶剤による部品の接着だけが難点ですけど)。
たまにはかつての狂犬ぶりを発揮して、笑えるような新規ネタで勝負してもらいたいです。
それから。
「近鉄23000系 伊勢志摩ライナー リニューアル」の再生産が6月であるとの告知もありました。
カトー製品の買い物がなくなってきたので、以前はスルーせざるを得なかったこんな再生産アイテムを目を大きくして待つようになっています。
これも時代か。
【ポポンデッタ】
中国のなにかです。
これは海外製品の輸入ということなので、パネルを見てどうのこうのと言うことはありません。
どれだけの需要があるんでしょうね。
ポポンデッタの電車シリーズに関してはサンプルがいろいろと。
まずはJR305系からの発売となり、夏頃を見込んでいるんだそうです。
アナウンスされている情報を見る限りでは、十分に完成品らしい部品構成が見て取れますが、いかんせんまだ1つも発売されていないので、評価のしようがありません。
これらのサンプルを見てアレコレと語るというのも品がないことになりましょう。
ユーザーとしては「安中貨物」事件も記憶に新しいので、次でしくじると厳しい目を固定せざるを得ないと考えます。
時間をかけて、きちんと対価を感じられるように丁寧な模型づくりを進めてもらいたいところ。
小売店はまだまだ怖くて入荷できないことでしょうから、しばらくはポポンデッタ店舗における直販状態かしら。
クイックレールクリーナー。
効果はいかほど?
スノーシェッドか発売されました。
この形、どこかで見たことがあるんですよねぇ(笑)
中古模型店の時代からだんだんと事業が拡大しており、どこへ向かっているのか分からない気もするポポンデッタ。
Nゲージ完成品(電車モノ)の開発に大きく舵を切ることで、その立ち位置がさらに大きく変わりそうです。
(その3へつづく)
2019/05/14(火) 08:10:00 |
鉄道模型イベント
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こんばんは。しなのさかいです。
今年もツインメッセ静岡まで、新幹線に乗って行ってきました。
同行していただいた北の扇形庫から先生、線路際の住民先生、お疲れさまでした。
たまには会場前の展示物でも、ということでドカンと一発。
陸上自衛隊・16式機動戦闘車。
うーん、まるで「無防備都市」。
北の扇形庫から先生の解説によればこの戦闘車、時速100㎞で走行できるそうです。
明日の朝、これで出勤して職場の中でいつまでも砲塔をグルグル旋回させてみたいなぁ(ジョークです)。
タミヤはしっかりと製品化していますから、興味のある方は是非。
陸・海・空の広報がフル稼働でアピールされていて、広報予算は潤沢のようでした(笑)
さて、今回は過去に見たことのない混雑ぶりで、土曜日の10時過ぎに会場内に入っても、人身事故後の駅構内のような「身動きが取れない恐怖」を感じるほどだったんです。
単純に来場者数が増えたことも要因なのかもしれませんが、見たところその主たる原因は、どーも入口の目の前にあるトミーテックブースで発生していた、ここ10年間で見たことがない「会場限定品目当て」の行列で、これが通路を圧迫していたんじゃないかと。
当然ながらブース内も行列で満たされており、イベント限定品の難しさを2019年の今、繰り返し認識することとなりました。
ちなみにその目当てであろう品目は、各員
こちら でお確かめください。
いつものことではありますが、今回も数回にわたって当方の駄文をダラダラと書くこととなります。
もしお付き合いいただけるようでありましたら、鉄道模型趣味の今後などについて一緒にお考えください。
【グリーンマックス】
京王1000系5・6次車(つまり井の頭線)の製品化発表がありました。
静岡鉄道の新車と同様に、カラーバリエーションをにらんだ展開であることは間違いなく、実際に聞いてみると「そのとおりです」との清々しい回答がありました(ポスターにもその旨が?)。
確実な償却を目指して、設計・開発した金型を効率よく使うことに関しては当たり前のことではあります。
しかしながら、バリエーション展開を単なる「色替え」で済ますことに関しては、ことのほかユーザーの反応がシビアであることも事実です。
JR205系5000番代。
「わーい、武蔵野線だ~」とかそういうことではなくて、カトーが四半世紀に渡って散々製品化してきた205系を「グリーンマックスがリニューアルする」というチャレンジングな企画に、どういった視線を送ればいいのか悩むのです。
当然ながらカトーの205系は設計が古く、細かい作り分けをしてこなったため、現在の水準では厳しい面があることも事実。
グリーンマックスに届く意見には「ちゃんとした205系」の模型が存在しないことを憂うユーザーの声が多かったのでしょう(そんな声があったことを示唆するパネルが展示されていますね)。
しかしながら当方の感覚では、そうした意見はそんなに多くなかったように思います。
「205系はこんな出来でいいんじゃない?」というような、205系に対するユーザーの緩いまなざしが、幸いにも四半世紀前のカトーの設計を許容し続けている…というのが現在の図式ではないでしょうか。
「205系」という形式が模型の世界で低い水準を(今後も)維持して残り続ける、そんな事態を憂慮するというロジックはEVO103系にも通じるところがあり、その意味も分かりますが、多くのユーザーにその問いかけが響いているかどうかはイマイチ疑問なのでありました。
205系教信者だけに説法が届く企画であるならば、一番困るのはその信者の数を知らない小売店ではないでしょうか。
GM仕様の多光源ライトユニットにより、方向幕まできちんと点灯するそうです。
その一方で、やはり「貫通ホロ」が付くことはなさそう。
205系の模型はどうしても貫通ホロに恵まれません。
「カトーの205系に貫通ホロさえ付けばなぁ」なんていうことを考えていた全国の205系ファンの皆さん、残念でした。
今回は8両セットで35,900円+税(核爆)。
これは、カトーの「ななつ星㏌九州」36,500円+税とほぼ同じ価格です。
小売店さんは予約外、フリー在庫分を仕入れることができますでしょうか。
少なくとも「ちゃんとした205系」を望んだユーザーの方は「そんな価格になるんだったら、カトーのでいいや」なんて言ってはダメですぞ~。
繰り返しになりますが、205系の8両セットが平然と「35,000円台になります」とアナウンスされる時代となったことは、事実として認めなければなりませんね。
この価格帯ならプラ製のHOをソコソコ買うこともできそうで、Nゲージのアドバンテージは失いつつあります。
近鉄「青の交響曲」は塗装に関して相当のエネルギーを注いだ旨の説明がありました。
サンプルを見たところ確かにそのとおり、という印象。
買いませんけど。
客車キットとして「スハ32系シリーズ」が展開するかも?
ユーザーの反応を見極めて展開を考えるそうですが、このキット、どう見てもかの「ナ○○イ」のものに見えるわけですよ。
てなわけで直球ストレートな質問しましたが、「ノーコメントです(笑)」とのことでした。
大人の事情がいろいろとあるようです。
かつてはGMとしても後発的にスハ32を製品化していて、僅かな一時期には競合関係にあったと記憶しています。
しかしナ○○イ製品よりも車高が高く、後続製品にしては見栄え的にイマイチでした。
カトーの蒸気機関車が充実している今としては、こうしたラインナップは魅力的ではありますが、いかんせんキットですからその辺がユーザーに許容されるかどうかは微妙。
当方としては、旧型客車はカトー製品一択で不動です。
モ○モ製品として再リリースされたならば、少しはおもしろい売れ方になったのではないでしょうか。
コアレスモーター動力ユニット用の取付アダプタも検討されているそうです。
既存キット製品への取付を普及させ、既存キットの流通拡大を狙っているのでしょう。
ハイクオリティエコノミーキット(旧EVO)の103系に装着するライトユニットがようやく目に見える段階に達しました。
この点に関しては以前から指摘し続けてきただけに、素直にお慶び申し上げます。
さて、このライトユニットをもって、ようやくEVO開発当初のうたい文句である「完成品を越える」に近づくはずなのですが、どうでしょうか。
ここら辺、当方らとは以下のようなやり取りとなりました。
Q 「ボディの天井部分を一部カットして装着する点に関しては」
A 「屋根板パーツで見えませんからザクッとやってください…」
Q 「遮光ケースが思っていた以上に大きいようですが」
A 「それでもなんとか客ドアよりも前に収めることに成功しましたので」
Q 「基盤を縦に入れることが遮光ケースの大きさの要因ではないでしょうか」
A 「方向幕や運行番号を当社が考えるように点灯させるためには床下からプリズムで導光する方式ではダメなのです」
Q 「車高ケースは黒ではなくて淡緑色の方が良かったのでは」
A 「それでは運転台の圧迫感がかえって目立ってしまうので黒を選択しました」
サンプルを見ると、確かに柔らかな点灯具合で幕部が照らされており、実装するだけの意味はあるように感じました(ちょっと奥まって見えるところはアレですけど)。
ただし、どうしても気になることは、ボディにナイフを入れないとユニットをはめ込めないことです。
また、カトーやトミックスでは既に放棄されている遮光ケースの設計思想がここで復活している点も微妙。
点灯具合と反比例してしまうものなのかどうかは設計の領域なれど、素人ながら「本当にそうなのかなぁ」と思ってしまうのですよ。
以前から指摘しているとおり、GMの「完成品」又は「完成品並の完成度を目指したキット製品」には、どうしても「当社としてはここまで」という点が露骨に見えてしまっています。
この残念感が拭えないため、当方の中で同社製品は選択肢とはならないまま、長い年月が経過している状態です。
あえてトミックスやカトーの設計(部品構成)思想を追従しないことをポジティブにアナウンスする向きもありますが、説得力に欠けるように感じます。
あらためて、当方がGM「完成品」類に手を出せない理由を列挙します。
①貫通ホロが存在しない部品構成
②床下機器が左右のガワだけであること(かつてのエコノミーキット系と同じ設計思想であること)
③基盤を縦に入れたライトユニットの装着方法
④バナナ状に曲がったボディ(全てではありませんが近鉄22000系ACEリニューアル車は特にひどかったかと)
簡単に思いつくだけでこれだけの不満(他社製品と比べて「完成品」と認められない理由)があります。
幸いにも(?)、カトーやトミックスの最近の新製品には大きくヒットするものが見えなくなりつつあり、皮肉なことに、ユーザーは買い続けるだけの趣味生活をメーカーから「止めてみては?」と提案されている、そんな格好です。
こういう時期にはじっくりとキットを組むとかレイアウト工事をするといった、よりクラフト的な方向性が伸びやすいと思います。
それならば、ローコストで良質なキットを供給することに特化したメーカーとして存在してくれた方が、市場の中での立ち位置としてはフィットするように感じてしまうのですが…。
(その2へつづく)
2019/05/12(日) 17:30:00 |
鉄道模型イベント
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こんにちは。しなのさかいです。
とうとう超大型連休もおしまいです。
いろいろな家庭の仕事を済ませることができたので、心の中のツッカエはある程度晴れましたが、その一方で鉄道模型の方はイマイチでした。
しかしまぁ、どちらかというと普段の生活では模型の方を優先させていますから、これで良かったんだと思います。
また明日からは、家族のために黙って働くこととします。
大型連休以前からのことです。
レイアウト工事をチョコチョコと進めていますので、今回はこの辺のことをメモしておきましょう。
土木的な工事(地形)はひととおり終えており、今度は生意気にもディテールの方へと進んでいます。
その過程の中、貨物ホーム近くには国鉄コンテナ(C20など)を置きました。
日通のオレンジ色とこのコンテナの黄緑色は国鉄時代の象徴だと思っていて、当レイアウトの中で採用したみたかったのです。
レイアウト上を走る列車はE353系だったりしますけど、舞台の設定は昭和であると主張することとなりました。
要は地面の「色」も使いようなのでしょう。
さらにその奥には木材を置いてみました。
近所の世界堂で、廃番に伴う素材の安売りが行われており、マホガニー調の丸棒木製工作材が売っていたので太いのと細いのをごそっと購入。
太い方はカトーのトキ25000に、細い方はトミックスのトラ70000に寸法を合わせてレザーソーでカット。
今のところ実物どおりに山積みしているだけですが、ホコリ掃除などを考えて、いずれは木材同士だけでも接着するつもりです。
さて、今回の本題はこの「空き地」なのです。
これまではレイアウト上の全ての土地を用途指定したとお伝えしてきましたが、実は「空き地」として指定してきた場所もありました。
ただし駅本家の隣という便利な土地がぽっかり空いているわけで、これはこれでやっぱり不自然です。
乗務員の詰所あたりが最適か…と思いながら、貨物ホームに近いこともあるので、農業倉庫を増築しようかなと。
既にカトーの農業倉庫は建てています。
ちなみに駅本家を挟んで左右反対側にも空き地があるのですが、こちらは駐車場にするつもりです。
レイアウト上には土地の使い方にも説得力がないといけませんね。
毎朝、通勤電車の中で「そろそろ結論を出さないとなぁ」とボンヤリと考え続け、とある日の帰り道にカメラ屋さんで買ってみたのが、津川洋行の農業倉庫のキットでした。
しかしながらこのキット、ABS製だったのです。
この素材はちょっと苦手で。
2棟分入っていて1,000円を切る価格設定は大変お得ですが、ちょっと無駄にしてしまいました。
この後、河田耕一先生の「シーナリーガイド」などをよく読み直してみました。
こういう資料集は視点を変えて繰り返して読み直すと意外な発見があったりするのです。
今回もそのとおりで、農業倉庫のプロトタイプには実にいろいろあるということが分かってきました。
その中で「ん?」と気づく物件があったのです。
ジオコレの「酒蔵C」。
これにソックリな物件が先の「シーナリーガイド」p.43に丹波竹田駅の物件として掲載されていました。
屋根には全く同じタイプの通気口がありますから、これは立派な農業倉庫。
もう、当方にとっては農業倉庫にしか見えなくなりました(笑)
歪みもなくて、ジオコレとしては当たりの方です。
「酒蔵」シリーズは「温泉街」シリーズと同じように歪みもなく、レイアウトには立派に使える物件といえます。
通気用の窓も抜けていますね。
地味に進化していました。
「酒蔵C」は土台パーツが分厚いので、レイアウトボードに沈める必要があります。
そこで、ボードをカッターで切り抜きました。
収まりも良いみたいです。
こうして見事に「酒蔵」が農業倉庫になりました。
ジオコレの「農業倉庫」は石積みの物件であるため、石切場近くの駅であることを暗示してしまうこととなります。
カトーの農業倉庫の近くに置くこともあり、木製タイプと石積みタイプが混在してしまうのもイマイチ。
そんな中でこの「酒蔵C」はナイスな物件でした。
我々は商品名に誘導されてしまいがちですが、そ
れではダメで、いかにしてその本質を見極めるかが問われるのでしょう。
当方と同じことを考えている方が多いのか、近隣の模型店では在庫を見つけることができず、とうとうネット方面にお世話になりました(笑)
レイアウト上にちょっとした収納ボックスができました。
まだまだ工事は続きます。
ではまた。
2019/05/06(月) 13:01:00 |
鉄道模型(レイアウト)
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こんにちは。しなのさかいです。
「平成」から「令和」へ。
改元に伴って発生したとんでもない休日の日々を過ごしております。
とはいえ、年末年始とは異なって特別なイベントもない、まとまった休日群ですから、女房と相談して、普段から累積していた家の課題をどんどん済ませており、ほとんど模型いじりができていません。
ですから模型店へ足を運ぶこともなく過ごしています。
更新がうまくできなかった事情はこのようなことによります。
この辺の近況報告は改めてご報告します。
さて、4月26日にはカトーから2019年9月分のポスターが発表されています。
今回はこの内容を見て、あれこれ考えてみようと思います。
【415系(常磐線・新色)】
7両基本セット 10-1535 ¥20,100+税
4両増結セット 10-1536 ¥11,400+税
4両セット 10-1537 ¥12,500+税
12系客車に続いて、またもや意図がよく分からないフルリニューアル企画です。
国鉄末期の姿をイメージしているそうで、さらには「エキスポライナー」ヘッドマークセット(3,500円+税)が別途用意されるとのことですから、12系客車に続いて1985(昭和60)年のつくば万博輸送を本気でクローズアップさせようとしているようですが…
果たして、このときの旅客輸送ってそんなに大きな話題を呼んだでしょうか。
そもそも「万博輸送」は点と点を結ぶことだけを重視した極めて機能的な行程です。
1970(昭和45)年の大阪万博輸送のために開発された12系客車に「旅」の要素を感じないと評した理由もそんなことからでした。
また、大阪万博の時代では、まだまだ鉄道輸送が会場へ向かうメインルートとして存在していたわけですが、つくば万博の頃になるともはや自家用車、高速道路による移動が主となっていて、鉄道の役割はどちらかというとサブ的なものでした。
実を言うと、当方もつくば万博には家の車で常磐自動車道を北上した1人で、鉄道で会場へ行くことを考える家庭は周囲に皆無だったと記憶しています。
何故今、ユーザーに対して「つくば万博輸送を思い出しながらこの形式を手にして遊べ」と言っているのか(その点も曖昧なのですが)、そこがどうしても分からないのです。
近いうちに常磐線の震災後再全通があります。
仮にそれを見越しての企画であるならば、どう考えてもメッセージ性が薄いし、そうした話題にNゲージの企画が追従する必要性、意図もよく理解できません。
新しい部品を多く投入してもユーザーの心に響かない企画ほど見ていて虚しいものはなく、方々を見渡しても、今のところ、この新415系に対する待望的評価、「待ってました!」という反応は見られないようです。
小売店の予約状況、どうなんだろう?
当方は、旧製品の時代からこの車両には興味がありません。
価格設定も相変わらず高いようで、7両基本セットが2万円を超えることが当たり前となってしまいました。
今回も間違いなく「買わない」でしょう。
国鉄時代の近郊形電車を製品化するならば、1980年代前半の113系横須賀色とか、そんな方がビシッと響きます。
小窓が並んで車内がよく見えたサロ110はどこか気品のある車両で大好きでした。
【381系「ゆったりやくも」(ノーマル+サブ編成)】
7両セット 10-1452 ¥20,400+税
先に発売されたパノラマグリーン車付きの「ゆったりやくも」が瞬殺だったことから、この編成にも「イケる」とのことで新企画として光が当てられたのではないでしょうか。
以前にも評したように、当方はあの瞬殺騒ぎを“パニック買い”があったためと見ていて、つまり、
①薄味の企画で人気がない→
②予約数が少ない→
③生産数(受注数)が少ない→
④小売店の店頭に並ばない→
⑤「売り切れる前にとにかく買おう」とユーザーが考える
という流れがあったのではないかと想像しています。
「サンライズ出雲」の関連商品としての役割もありましょうが“伯備線のJR特急”という位置付けはあまり全国的に人気がよろしくないような気がしていて、二匹目のドジョウとなるかどうかが注目されます。
当方は「買いません」。
「スーパーやくも」だったならば分かりませんが(笑)
381系という形式であれば、レジェンドコレクションとしてリリースした「しなの」を、先頭車の貫通扉の形状の見直しと運転台部品の別パーツ化を図った上で再リリースしてもらいたいですね。
【EF65 2000 復活国鉄色】
3061-5 ¥7,300+税
この手の企画には「以前にも製品化していなかったっけ?」というイメージしかありません。
それだけ無味無臭というか、撮影される方々には人気なのだろうなぁと。
どこか晩年臭があり、今の姿をウォッチングし続けている方々のための模型と言えそう。
現在のJRFの貨物列車を、こうした廃車直前の姿の機関車まで買い揃えて自宅で再現する必要性は感じておらず、EF210やEF200などで十分です。
よって、当方は「買いません」。
【251系「スーパービュー踊り子」登場時塗装】
10両セット 10-1576 ¥29,400+税
EF200の登場時塗装と同じように「平成初期のJR車両の姿を懐かしむ企画」のように見えます。
でも、単に小売店の再生産要望によるものではないでしょうか?
ただ、この「方向性」で期待するのは、787系「つばめ」の登場時。
「ななつ星in九州」、いや水戸岡デザインの認知度を上げることとなった車両であり、供食サービスが備わった特急としても最後の部類です。
博多と西鹿児島を3~4時間かけて乗り通すことで、車内サービスのホスピタリティもたくさん感じることができました。
カトーの787系は「リレーつばめ」のときに、883系と同じようにヘッドライトのガラスパーツがはめ込まれて見栄えが大きく改善しました。
その後「アラウンド」でもガラスパーツのはめ込み化が行われましたが、登場時の787系「つばめ」が置いてきぼりになっています。
787系は短編成化の一途をたどることばかりで、もはや6両の姿に魅力など感じません。
変なことを考えずに登場時の9連で!
再生産ネタが多くなっていますから、651系なども含めて「懐かしのカトー製品の再生産」はこれからまだまだありそうです。
と、251系には関係ない話題へ行ってしまいました。
当方は2002年頃のロットを大切に持っていて、この前、新塗装がプチリニューアルされたときにLED室内灯のASSYパーツを買って中身を交換しました。
なので今回は「買いません」。
ライトのLED化で買いなおそうとするユーザーも少なからず存在するとは思いますが、買いなおそうとする動機の対価が3万円近い財政出動となることには厳しさが漂います。
12系客車のフルリニューアルのときと同じように「ユーザーに嫌な気持ちで買い物をさせてしまう」という構図があることもお考えいただければ。
【EF58 後期形小窓Hゴム】(再生産)
3049 ¥6,200+税
もうゴハチは「フルリニューアルなんかしない」ということで確定(笑)
それはそれでいいんじゃないでしょうか。
しかしながら、この唐突感のある再生産はどうにかならないでしょうか。
宇宙からのお告げをキャッチしたように、または霊能力者の言うとおりに再生産のアイテムを決めているんじゃないかと。
とはいえ、EH10とかEF64-0はあのまま再生産したら宇宙人に侵略されるか、祟りがありますからダメですよ(笑)
【チビロコセット たのしい街のSL列車】
10-503-1 ¥5,500+税
【チビ凸セット いなかの街の貨物列車】
10-504-1 ¥3,900+税
動力ユニットの改善があるようです。
愛媛・松山では現実としてチビロコに似たような車両が動いていますし、今となってはユニトラムもあるわけですから、昔からは想像もできない新たな需要も生まれていると思います。
チビ凸セットも、民鉄系の貨物専用線などでは見かけたタイプですから、レイアウト上のちょっとしたアクセサリーにはもってこい。
昭和の時代に生まれた悪くない製品でありますから、こうしたラインナップは絶やさないでいて欲しいです。
チビ凸セットはこの際「買います」かねえ。
今回はこんな見方になりました。
HOのキハ58についてもアナウンスがありますが、省略します。
この先、当方がカトー製品で気になっているアイテムは…
○JR四国2000系
○EF65 1000 前期形
○12系客車(←といっても「仕方ないから買いなおすか」という程度の気持ち)
○チビ凸セット(笑)
という程度であり、相対的にトミックスやマイクロエースの新製品に注目する状況となっています。
仕方がありません。
新しい企画にはピンときませんし、それ以上に再生産品が占める割合が大きすぎるのです。
当方にとって再生産品とは「既に持っているもの」か「以前持っていたもの」のどちらかを意味しますから、心理的には既に満たされているわけで。
自分としては、それだけ模型店へ足を運ばなくなることを意味しており、財政負担は軽くて済むという構図。
多くのユーザーの方々も当方と同じなのかは分かるはずもありませんが、もしそうだとしたら、小売店は大変なのではないでしょうか。
街の模型店がユーザーのハブとして機能するためにも、カンフル剤となる「話題づくり」は必要なのです。
大型連休直前である4月26日に、予約せずにはいられない企画でも発表になっていれば、連休中に小売店へおしかけるユーザーも多かったことでしょうに。
「カトーは何を考えているんだ?」
ユーザーから発せられた疑問文は、以前は苦笑いしながらポジティブに受け止めるのでしたが、現在はセンスを疑うあきらめの境地を含むものになっています。
4月26日よりも前に発表されている「トワイライトエクスプレス瑞風」については、あらためて考えてみたいと思います。
ではまた。
2019/05/03(金) 12:05:00 |
鉄道模型(車両)
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