こんにちは。しなのさかいです。
ここらへんで趣味活動の方を…、と考えていましたが、当方が書いた記事に捨て置けない事情が生まれましたので、予定を変更します。

前回、カトーの再生産情報に関して、オハネフ24の前位側に表現されたダミーの尾灯(テールライト)を“実車では存在しなかったもの”としてお伝えしたところ、PINさんから「やがてネ(しなのさかい注・オハネ24 のこと)以外は増結運用車は固定尾灯改造されておりました。」とのコメントをいただきました。
恥ずかしながら当方は、2009年末の「ゆうづる」発売当時のうわさ話でこの尾灯の有無に気づくくらいの知識で、後追いで自宅にある資料を見て、そのうわさ話を「本当のこと」と捉えていました。
その資料(根拠)は、鉄道ピクトリアル№791(2007年7月号)「【特集】14・24系寝台車(Ⅰ)」(岡田誠一氏著)。
P.33にある25形客車が24形客車から仕様変更された点を挙げた記述のうち「(8)オハネフ25の前位側(切妻側)にも尾灯を取り付けた。」という説明、さらにはP.31~32にある24形客車の改造内容(ただしS58まで)に尾灯取付に関するものが含まれていないこと、からオハネフ24 の前位側には尾灯がないと判断したのです。
ただ、既にお気付きの通り「尾灯がない」と断定した記述は一切ありませんで、オハネフ25の仕様と、24形の改造内容から「なかった」と当方が判断したに過ぎません。
以上の経緯をお友達であるキハ181つばささんにお伝えしたところ、「えー、あったっかなぁ」と一緒にあれこれ思考を巡らせてくれました。
本当に感謝です。
写真などの物的証拠などがあれば手っ取り早いのですけど、やはりそんなものはなく、結局のところ推理の延長になりました。
しかし、実に楽しい検証作業だったので、その辺をメモしておこうと思った次第です。
まず、24系24形はいわゆる「九州ブルトレ」の運用に就いた時間が短く、後継である25形が誕生すると東北へと転属します。
九州ブルトレでは大分、熊本、出雲市でダイヤ上の増解結の運用がありましたが、「東北ブルトレ」(24系時代以降とします)では基本的にそうした運用はなく、あったとしてもそれは客車区で出区前に増解結を済ませてしまう、飽くまでも波動的なものであり、しかもそれは中間にオハネ(オハネフではなく)を組み込むものが主であったはず…。
というのが、まずは一つの推論です。
次に尾灯の必要性についてです。
駅構内で増結編成を切り離した際、そのまま駅構内から客車区等へ入線できるのであれば、必ずしも固定式尾灯は必要とはならなかったのかもしれませんが(取り外し式のものを1つ差すことで足りた?)、こうした移動を(たとえわずかな距離でも)大抵の本線上の走行を介して行う場合は、規程どおり2つの尾灯を必要としたのではないか…。
うまく言えませんが、こうした差し迫った事情が、東北ブルトレには「なかったのではないか」というのが二つ目の推理。
したがって、仮に現場の声として固定式尾灯の必要性が訴えられていたとしても、それが九州ブルトレの時代であればまだ分かるのですが、東北へ転属してしまった後の時代にはもはやそのような必要性はないため、「ゆうづる」や「あけぼの」でわざわざ改造を施してまで尾灯を埋め込む必要はなかったのではないか。
二つの推理からこのような結論へ至りました。
ネット上をパトロールしていても、わずかながらオハネフ24 の前位側の画像が落ちているので、その有無を確かめることができます。
見つけられたのは保存車を含めて3両のオハネフ24 。
千葉県の「いすみポッポの丘」にある「オハネフ24 2」、それから秋田県の小坂鉄道レールパークにある「オハネフ24 12」には尾灯がないことを確認することができます。
また、土崎に入場する「オハネフ24 10」の画像もあり、これにも尾灯がないことを確認することができました。
それでもオハネフ24全27両のうちのたった3両ですから、残りの24両に尾灯を取り付けたものがあったのかも…と考えられます。
いずれにしてもPINさんのエピソードは極めて具体的ですので、今後も資料を探し続けていくつもりです。
また、オハネフ25の前位側に尾灯が取り付けられた理由についても知りたくなりました。
□ □ □
とまぁこんなことを考えているうちに、模型店「しんゆり湘南ライン」さんが、つい先日に開催されたカトーのセールスミーティングで「前回生産時にエラーだったオハネフ24の妻面側テールライトのモールドは、修正されるそうです。」と聞き出してくれたようです。
店主の清水さん、ここを見てくれた上でのことかどうかは分かりませんが、本当にありがとうございました。
とりあえず、カトーとしては「オハネフ24の前位側に尾灯があってはならない」という結論に至ったようです。

なお、しんゆりさんのレポートには続きがあって「6号車のボディはASSY設定がありません」とのこと。
いいですかーみなさん、10年前のロットをASSYで補完しようとしても「6号車」のボディは手に入りませんよ。
古い12系が大量にゴミとなっているのに、さらにゴミを増やすことになるかもしれませんが、こうなったらセットごと買い直して、みんなで成仏しましょうかね(笑)
ではまた。
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- 2019/09/22(日) 15:30:00|
- 鉄道模型(車両)
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