しなのさかいの駅前広場

コキ500000、発進!

KATO 2020年11月分ポスターを見て特別企画品が本当に特別なものであるかどうかを考える。

こんにちは。しなのさかいです。




今月もカトーから新しいポスターが発表されました。

自分なりのメモとして、また模型店の常連客会議のネタのつもりで(?)見た印象を書いて、ココに置いておきます。
昔はよく模型店のカウンター越しにポスターやファックスを見て歓喜の声を上げたり嘆いたりしたものです。
そのうち、後から来る方々も会話に入って、いつの間にか宴会状態。
懐かしいなぁ。

財布を開くのか、開けさせられるのか、それとも「閉じたまま」と判断してホッとするのか…は人それぞれです。
しかし、いずれにしても財布からお金を出すことはユーザーが行使できる唯一の「投票権」であり、意思表示の手段であります。
この権利(?)を温めながら、メーカーから発信されたメッセージを受け取って、対話を楽しんでみることとしましょう。





【10-1627 JR四国N2000系 3両セット】 ¥13,600+税
【10-1628 JR四国N2000系 特急「うずしお4号」 5両セット】 ¥20,700+税 ※特別企画品

昨年に製品化されたJR四国2000系のバリエーション展開であることは言うまでもないでしょう。
ラッピングのバリエーションを除けば、形状的なバリエーションはこれと試作車「TSE」しかないため、誰もが予想していた通りの(なんのひねりもない)順当な展開だと思います。
特急形DCは意図的に集めていますので「買います」が、2000系を十分にそろえてしまった今となっては、やはり両方は買えないかなーという感想(と言いながら前回は両方買いましたね)。





先行量産車である2458が特別企画品の方に含まれるとはいえ、その相方である2424の設定がないことは非常に残念でした。
さらに言えば、この2両は水色帯・赤色ドアという、どこかラリッたような異端車っぷりがハンパなかった旧塗装バージョンが欲しかったです(設定年が他の車両とは合わないんでしょうけど)。

カトー製品だけで四国の風景を展開させるには早くも限界が見えてきたようで、どこか789系1000番台のような立ち位置。
念のため言っておきますが「アンパンマン列車」は製品化したとしても買いませんからね。
そこんとこヨロシクでございます(笑)





【10-1600 キハ58系(パノラミックウインドウ) 4両セット】 ¥16,000+税
【6127 キハ58 1100(M)】 ¥5,800+税
【6128 キハ58 1100】 ¥3,200+税
【6129 キハ28 3000】 ¥3,200+税
【6130 キロ28 2500】 ¥2,200+税

カトーが2018年にフルリニューアルを行ったキハ58系は、「冷房・平窓車」から「非冷房・平窓車」へ移り、2020年版のカタログでは「次に冷房・パノラミックウインドウ車を手掛ける」と予告されていました。
今回は「この公約を果たします」とのことのようですから、驚きは何もありません。

ただ…
1968(昭和43)年から翌年にかけて製造された“最終増備車”に当たるこやつらは、近畿地方に集中配備されたこともあって、なかなか「全国津々浦々」と言うことはできないシロモノでもあるんです。
「全国津々浦々」の平窓車が既に手元にありますから、これらのアレンジ用という位置付けにならざるを得ず、特定の列車をイメージすることは難しいという印象を持っています(メーカーのアナウンスには幾つかの編成例が含まれていますが)。


それはさておき、Nゲージ・ユーザーにはとても馴染みがある車であることも事実です。



Nゲージの世界におけるキハ58系の冷房・パノラミックウインドウ車は、トミックスの旧製品がパイオニアです。

そのトミックスは1993(平成5)年の年末アイテムとして、「HG」シリーズと銘打ち、これらをフルリニューアルすると高らかに宣言したのでした(オーバーですが)。
当時としては恐ろしいほどの精密化が行われました。
これが今の“トミックスHG気動車群”の「はじめのいーっぽ!」であったということは、今となっては御存知ない方も多いことでしょう。
当方も1993年当時、発売直後に馴染みの模型店へ飛び込んで買い求めました。
インサート紙の文字がキンピカでしたっけ。
そのときの感動は2009年の「C57ショック」とほぼ同じくらいのことだったと記憶しています。

で、その後も幾度かのプチリニューアルを繰り返されたパノラミックウインドウ車は、つまりは1993年の年末からずーっと欠くことなく当方の手元に存在し続けているんですョ。
だから今回のカトー製品を手にして感動するということはまずなく、ひと通りのラインナップを押さえておくという、どこか消極的な動機しか湧いてきません。
なので「買います」が、「あの列車を手元に」というワクワク感はなく、淡々とならざるを得ないところがどーも煮え切らないなぁと。
こういう買い物が増えているとは、ココで散々指摘してきました。


できることなら、フルリニューアルを遂げたカトーのキハ58系のフォーマットは、カトーの仕事らしく、特定の地域を見つめた「別の何か」に化けてさせて欲しかった…。

13連のキハ56系にして北の大地を彷彿とさせる姿を描いても良かったですよね。
急行「狩勝」が長大編成をくねらせながら狩勝峠へ挑む姿はキハ82系のそれと共に忘れられないシーンですし、また札幌駅ホームでも未だ補助灯がない711系などと並ぶことはありました。
もちろん50系51形や14系500番台、急行「ニセコ」などとも。
そしてキハ22を細かい差異でちびちびとバリエーション展開してくれれば、1970~80年代の北海道の風景は完璧です。

あるいは碓氷峠へ視線を転じさせ、キハ57系がED42を4両連れてくるという見せ方だってあったのではないでしょうか。
この角度からのキリトリ方でないと、あの違和感100%の電気機関車は製品化されそうになく、逆に言えばキハ57系にアプローチせずにそれをやることなんてできるのだろうかと思います。

どこか「トミックスもラインナップしているのだから」ということでの後追い的、無表情的な車種選択のように見えてしまいました。
繰り返しになりますが、トミックスは最初にパノラミックウインドウ車を製品化してそれをリニューアルしたからこそ、早くからラインナップに存在したのだ、ということなのです。

なお、単品と4両セットの差別化はキロ28のグリーン帯の有無(セットは帯ナシで単品は帯アリ)と単品のキロ28のクーラーの形状のみ違うというものだけのようです(もちろん車番も異なりますが)。
前述のとおり走行線区も少ないことから、通常品に当たる単品と共に数多く買う必要があるのかと悩みます。
4両セットと単品のキロ28だけという選択が無難かもしれませんね。





【10-1604 広島電鉄1000形2両セット】 ¥23,400+税 ※特別企画品
【14-804-1 広島電鉄1000形<グリーンムーバーLEX>】 ¥11,700+税
【40-901 ユニトラムスターターセット 広島電鉄1000形】 ¥36,000+税

広島電鉄の。
これもカタログで製品化が告知されていましたから、驚きは特にありません。

路面電車のある風景にはいろいろあって、長閑さを感じさせてくれるところと圧迫感を感じさせられるところがあるようです。
広島に住む方には申し訳ないのですが、関東に住む者から見れば、広島電鉄のキービジュアルは紙屋町付近の車とひしめき合う姿です(ホントにごめんなさい)。
その他に浮かぶシーンとしては、大門軍団に囲まれて爆破された「もみじ号」の最後のシーンかな。
路面電車のある風景自体を否定はしませんが、都市の選び方は重要ですね。
富山や高岡をもう一度やってもらえないかなぁ。

新しい連接車のフォーマットが今後どのように活用されていくのか。
そんな点を楽しみにしています。
あ、「買いません」。





その他です。

サウンドカードに201系が加わるとのこと。
カードの種類が増えることに不満などありません。
どんどんやってください、ちゃんと「買います」から。
PLUMの大きいキットを組んだ方々にサウンドボックスを買ってもらうキッカケになるか、な?





D51一次形(東北仕様)は夏の花輪線に続く関連商品のように見えます。
関連性があるからこその再生産であるならば、北海道形の再生産は見込めないのでしょうか。
それから、20系「ゆうづる・はくつる」をお持ちなのにコレを持っていない方は、今回の再生産のチャンスを逃してはいけませんよ。
仙台~平・約2時間半。
D51のキャブの中で繰り広げられた死闘を想像するだけでおなかいっぱいです。



□     □     □



今回はN2000系、広島電鉄1000形それぞれに特別企画品の設定がある点が気になりました。




広島電鉄1000系については、色替え製品をいっぺんにやってしまおうということ(だけのよう)。
一緒にやらなければ通常品だったんじゃないかと思えるような、ごく普通の塗替え品に見えます。
広島の街の風景をすれ違いで演出するために、色違いの編成を同時にリリースするということには何ら疑問がありません。
しかし、ユーザーの購買力を考えると、「特別企画品」という肩書を添えて、しかも2編成をセット化してしまうというやり方には少々疑問が残ります。
3編成を全て単品にして、お好みの組み合わせで2編成を選べるようにする、というくらいがちょうど良かったのではないでしょうか。





一方、N2000系については、前述のとおり特別な2458が含まれるものの、「うずしお4号」という製品名が引っ掛かります。
HPのアナウンスを読んでも「うずしお4号」がどういう列車なのかという言及は一切なく、N2000系で両数が多い列車は唯一4号で、それが5両編成だからそうした、というように見えてしまうんです。
2014年に発売されたセットに「日南3号」というものがありましたが、この製品名とは全く異なるテイストを感じています。
因みに「4号」はいわゆる“おはようライナー”であり、おおよそ特急らしからぬ走りっぷりだそうで(トホホ)。
「うずしお4号」という製品名で旅情を感じることはどこか「間違い」であり、ホットコーヒーと新聞を手にした通勤客を連想した方が正解のようです。


特別企画品を通常品と同時にリリースする場合、従来からカトーとしては「通常品と特別企画品の両方」を買ってもらおうとする意図があるように見ており、これまでそのような施策はほぼ当たっていました。
特別企画品を買わなければならないワナ(失礼)がきちんと設定されていたからなんです。
思い出せば、特別企画品のウレタンの中に「これがないと困る」と叫んでしまう特別なものが鎮座していたでしょう?
そしてまた、特別企画品にはそれなりのストーリーが用意されていて、その列車が走っていた当時に思いをはせる仕掛けもあった訳です。
今回のポスターではこの辺に雑っぽさを見てしまい、どこか「その手に乗るかい」と思っちゃうんですよね。
皆さんはいかがでしょうか。


「特別企画品」ってなんなんでしょうね。
1990年代までの「限定品」に代わるネーミングとして2000年代に採用された経緯がありますが、ユーザーとしてはここにきてその意味が分からなくなってしまいました。
特別企画品は、再生産をしてしまえば通常品と変わりません。
通常品だって、再生産をしなければ特別企画品のようなもの(笑)
通常品が再生産されないままなのに、その後に発売された特別企画品が再生産される事態も発生しており、もう論理的に「なにがなんだか」です。

とにもかくにも。
今回のようなコンセプトで特別企画品を同時設定しても、ユーザーには「選択肢」が広がっただけとしか映りません。
つまり、通常品と特別企画品が互いに競合してしまっているのです。
こうして「どうせ売れない」という総括があって、生産数が少なくなって、やがては価格が上がっていくのだとしたら。
「メーカー在庫は持たない」というメーカー側のアナウンスも最近よく聞きます(しんゆり湘南ラインさんによれば「EF64 0 1次形」と「きそ」についてそういうアナウンスがあったとのことです。いつもありがとうございます)。
そしてまたこのアナウンスは、後に続く関連企画を用意していないと自ら認めて公言していることとなります。
EF64なんて、後続する企画によっては需要の第二波(トレンドワードですね)を発生させることだってできたはず。
「ちくま」だって、貨物列車の重連運用だって、です。

特別企画品の設定方法、メーカー在庫を持たないとのアナウンス、そして価格の上昇。
こんがらがった糸が…
うーん、やっぱりこんがらがったままです(大笑)


ではまた。

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  1. 2020/07/04(土) 12:00:00|
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