しなのさかいの駅前広場

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Nゲージとお金の使い方・2021年8月(その2・完)

(その1からつづく)


今度は青組、トミックス。
新たに2枚のポスターが発表されました。




まずは1枚目を見てみます。
相変わらず情報量が多く、幅広い年齢層をカバーするようになのか、様々なユーザーがそれぞれのこだわりで目に止める仕掛けが施されている点は、いつもながらさすがです。

でも、よく見ると、どれも過去の製品のやり直しということも分かります。
少なくとも前回のポスターにあった名鉄キハ8200系のような「お?」と言えるものは見当たりませんでした。
いろいろとあるんでしょうね。





キハ185系は、早くもあの「増設ライト準備工事」を活用するようです。
うーん、こちらも展開が早い。

スカートの下に排障用バーを表現するとのことで、JR九州所属車の現行スタイルを再現。
九州におけるこの車両はデザインの変更が繰り返されてきましたから、特定の時期のスタイルを「わたし待つわ」というユーザーも多いんでしょう。
当方も九州に転じた当初の「185ASO/YUFU」が製品化されるのを待っている人間です。

トミックスのキハ71系「ゆふいんの森」もそろそろ何らかの施しをして再登場するのではないかと予想しています。
例えばフロントガラスのワイパー表現がないので、これをリニューアルするとか。
これまでに課題とされてきた部分(そう認識されてこなかった部分もありますが)は新モーター採用と絡めてクリアされやすくなっています。
最近のトミックスの展開に対しては、こういう読みが比較的簡単にできるようになっていて、手元にある車両たちの今後を考える上では以前よりも簡単になりました。

振り子機構の設計を持たないトミックスは、九州島内の周りを走る列車の製品化にはなかなか着手できないようで、外周路線はカトー、横断路線はトミックスという役割分担ができつつあります。





72・73形通勤電車は全金車がリニューアル。
昨年発売された98377と98378に含まれていたあのパーツを見ていれば大方想像できる企画展開でした。

旧製品の頃には、HG仕様による展開自体が「謎」でしたけど、こうして令和の世にリニューアルされ続けていると、最近のNゲージの新製品の中では比較的目に止まる方というか、「へー」という言葉が自然に出てしまうというか。
カトーが飯田線シリーズや1970年代の車両が醸し出す風景のつづきを見せてくれなくなっているので、この辺りの企画でエネルギーチャージをしたいという気持ちは正直なところ。
そういう方、多いのではないでしょうか。

ただし、トミックス製品では同時代に並走していたであろう車両が乏しい点も気になります。
仮に首都圏の通勤路線をイメージすれば、103系初期形くらいかも。
トミックスとして、この形式をリニューアルしてでも再展開させたい意図のようなものが見えにくく、結局は「謎」が解けないままです。





ブルトレの企画は、カトーがやらなくなってからはトミックスがマイペースで独走中です。

繰り返しになりますが、14系や24系の設計にはカトーに軍配を上げている当方でして、カトーの展開が止まっている中でトミックスの展開が息を吹き返している状況をやや複雑な気持ちで見ています。

トミックスのブルトレ客車も、1993年のフルリニューアル以降は20年近く進化し続けているものの、例えば少し前にリニューアルされた「金帯あさかぜ」ではカニ24-100の車端部に手すりを表現しないという割り切り方が見られました。
カトー製品では既に表現されていたので、当然にトミックスでもそうすると思っていたんですけど。
「やらない」と判断したことは、やはりカトー製品を知っているユーザーからすれば残念で、(洗面所窓は閉塞されて、牽引機もリニューアルされたけれど)「買わない」と判断することにつながりました。





45周年だから45個なのだとしても、こういうものを奇数にして販売してはダメですよ(笑)

いずれは単品、あるいは6個入りで発売され直すのでしょうが、ようやく旧製品を持つユーザーの救済へと動き出したということかナ。
前回にも触れたとおり、このようなパーツを周年祭りに便乗してではなくて、いつでも気軽に買えるようにしてくださいまし。
M-13モーターと同様に、しばらくは市場で枯渇し続けそうな気配。


ついでに。
分売パーツの「白箱」です。
中身が分からないから、目当てのパーツを探すことに苦労が伴っています。
お店を見ていても商品を動かすことに四苦八苦しているようですから、そろそろ考え直す頃合いかもしれませんね。
いかがでしょう?





2枚目のポスターには特別な感情を持つことはありませんでしたので省略。

キハ40系もとうとう終わってしまいました。
でも、こやつらをセレモニー的に見送るつもりもなく。
キハ40は活躍期間が長かっただけ、捉えるイメージも多様なのでしょう。
だから最後の姿を見て感動するファンはそんなに多くないと見ています。
トミックスは「さようなら」ネタが今でも大好物なんですね。




もう改めて申すまでもないのですが。
ポスターを見回すと、モーター車を含むどの企画にも「M-13モーター採用」と記載されています。
新モーターが今のトミックスブランドのセールスポイントの一つとなっている。
この事実は動かないでしょう。

でも不思議なのは、その構造についての説明、M-9モーターからの改良点が未だによく分からないということ、だったりします。
旧製品となりつつあるM-9モーターに対する評価は置いておいて、ユーザーがNゲージの車両を走らせる上でどのような進化を感じとることができるのか、という(当たり前のような)ことは、単なる「低速でも…」というイメージの語りだけで終わらせて欲しくなく、例えば構造を図解するなどによって知らしめていただきたいなぁと思う訳であります。

「9」から「13」になったという数字だけの変化に、ユーザーはどこか思考停止状態で「良くなったはずだ」と結論付けているようにも見えます。
このムード、ちょっと危険ですね。





今回はもう一つ、マイクロエースのポスターが気になりましたので、こちらも見て終わりにします。


西武鉄道の特急電車の設計は、力が込められている様子が十分伝わってきていて、特に動力ユニットを今よりもさらに薄型にしようとする動きには注目しています。
ただ、そうしたことをやる前に、モーター収納部が他社製品よりも箱型になってしまうこれまでの動力ユニットをどうにかして欲しかったという気持ちも。

こちらも例外なくお値段が大変なことになっていまして、沿線に住むちびっ子にとってはクリスマス2年分とかでなければナカナカ?





その一方でマイクロエースはこれまでの自社製品の立ち位置をよく理解しているようにも見えます。

2000年代、少なくともカトーがD51をコアレスモーターでリニューアルするまではマイクロエースの蒸気機関車がバリバリに展開されていましたが、今はその中から厳選された形式のみ再生産が行われているようです。

その代わりに、ということなのか「カトー製の蒸気機関車の側には古めのキハが必要でしょう」ということのようです。
蒸気機関車全盛期の頃をイメージしたレイアウト上で「脇役だって欠かせないでしょう」とユーザーに語りかけているような提案には説得力がありました。

テールライトが非点灯であっても、いやいや点灯式にされることで起こる「不都合」の方が問題ですから、これで可!
「買います」とは決められないけれど、マイクロエースが自分で考える市場での立ち位置をこう見ているのだと読めた気がして、ちょっと好意的に気になってしまうアイテムでした。



□ □ □



今回のエンディングです。

今回の各社のポスターを見ても「一体何が起こったん?」「ナンダコレハ?」という感想は特になく、発表された新しい企画たちに少ない財源を投じて趣味生活を活性化させることは難しそうです。
強いて言えば、トミックスの72・73形がそれらの中で唯一、でしょうか。

前回も触れたとおり、メーカーが放つ新製品を触媒にしてユーザー同士があれやこれやと語り合うことは難しくなっていて、この共通言語の喪失が「タラーンとした日々」の要因の一つではあるようです。
こういう状況だと、マイペースでやれ「過ぎ」てしまうのですよ。

メーカーの提案に寄りかからずに、このNゲージ趣味を続けていくにはどうしたらいいか。
当たり前のように寄りかかり続けてきた数十年だっただけに、自分の中の軸をしっかりと打ちつけておかないといけませんね。
まだまだ修行が足りないようです。


ではまた。



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  1. 2021/08/13(金) 20:10:00|
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