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スカ色がたくさんやってくる月末

KATO 787系「つばめ」2022年版(その2・完)

(その1からつづく)


前回から思わせぶりに引っ張りましたけど、実は大した内容を御用意できていません(^^)

いつものように一人で運転会をやりましたので、その様子でも御覧いただいてから終わりにしましょう、ということになります。
お付き合いいただけたら幸いです。





まずは2001年発売のカトー製883系(10-439)を引っ張り出すことから始めました。

787系のデビューから約2年後、1994年に現れた883系を見たときは、787系よりも(不気味な?)表情のある先頭部分に驚きました。

それ故に、787系が既に模型で存在していたので、この仲間が模型として手元にやってくる日を待ち続けていたのですが、こちらは発売までずいぶん待たされた思い出があります。

今と同じように発表されたポスターをお店で見て、喜んで、2001年の12月末には街の小さな模型屋さんで、御店主とお茶を飲みながら宅配便のトラックを待ちました。
関東平野でも雪がチラついていた寒い日でした。

そのときの883系です。


バックミラー(?)が取り付けられていないという残念な点はありますけど、実車でも後に取り外されたようなのでこれでも間違いでもなく、そもそもあんな繊細なパーツを1/150化したらどうなるか…ということもあるでしょう。
かえって野暮ったくなることは必定だったかもしれません。





883系は運転席後ろに「パノラマキャビン」というフリースペースがありまして、このスペースのおかげで日豊本線では振り子式運転の醍醐味を味わうことができました。

こちらは1999年8月の旅の思い出。


こんな列車たちが九州島内の各都市を結び始めたのです。
1990年代は、在来線特急での移動そのものが旅の目的だったと振り返ることができる楽しい時代でした。





883系4次車(10-485)と787系のすれ違い。
4次車はこの後にも色違いの製品化が続くのだと思い込んでいましたので、イエローだけで終わったことは少々残念。





次はキハ183系1000番台「ゆふいんの森2世」、マイクロエース製品ですね。





気動車なんだけど「博多発の特急」ということで発車後はしばらく架線の下を爆速するシーンが見られます。
よって787系とも合うようです。

このキハ183系はこれまでに何度変身したのかがさっぱり分からなくなっていて、模型ファンとしてはいずれかの一つを決め打ちで持っている方が楽なのかもしれませんね。
当方は時代的に考えた結果、コレのみとしています。





サハシ787のカウンターから見た東シナ海の景色は最高でした。
「シ」には係員の方がちゃんといらして、商品に添えられた手書きのポップが歓迎ムードを醸し出していて。
こういう旅はもうできないのかもしれません。
少なくとも「ビュッフェに行ってみようか」と言って列車内を移動するような「旅のついで」的体験、気軽な位置付けでの“コト消費”ではなくなりましたよね。





9両の編成が堂々と平野に位置する幹線の複線区間を行き来する風景は、そろそろ見ることも難しくなってきたようです。
北陸新幹線の敦賀開業を控えて、ヨンダーバードの製品化ニュースに接したりしているとそんなことにも気づくのでした。
模型の世界ではこれまでも、これからも自由自在ですけど…



⬜︎ ⬜︎ ⬜︎





以上、2022年版のカトー謹製787系「つばめ」でした。

メタリックの塗装は色調が見直され、床下パーツも青灰色にされるなど、2005年の〈リレー〉のときの改善(レンズカバー、手すり追加)、それから2019年の〈アラウンド〉のときの改善(スカートの見直し、車端部床下機器の追加)を吸収しながら、これら以外にも「できることはやってみた」感が窺えるリファインぶりでした。

787系だけでなく振り子式の883系、885系をトミックスが追従していない(できていない?)ので、JR九州の在来線向け看板特急を模型店に並べることはカトーにしかできず、このことでカトーがJR九州の車両を次々と模型化する動きにもつながっているのかもしれません(それ以外に事情があるかもしれませんが)。





とにもかくにも、当方にとって787系が必要なのは、正統派在来線特急の最後の姿だと思えるからなのです。

『鉄道ファン』1992年12月号「特集:燃えてます!JR九州」では、デザイナーである水戸岡氏の787系に対する思いが語られていましたので、これを抜粋させていただきながら、今回のエンディングといたしましょう。


***


 余暇の時代へと向かう社会は、質の高い旅を求めるようになる。環境問題も合わせれば、クリーンで資源効率のよい鉄道こそが21世紀の旅行の主役になるだろう。新車両はラグジュアリアスな旅の舞台でもあってほしい。「いかに早く効率よく運ぶか」も大事だが、移動の時間の密度をいかに高めるかという発想の転換も必要ではないか。
 公共輸送のデザインの水準は、他の分野と比べてもはるかに低い。列車はもっと美しくなれるはずだ。そしてもっと豊かな時間を提供できるはずだ。そんな確信がだんだん大きくなっていった。


***





1993年3月に九州のどこかで拾ったチラシ


水戸岡氏のコメントから30年。
検証する上では十分すぎるくらいの長い時間が経過したようです。

ではまた。



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  1. 2022/03/04(金) 21:40:00|
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