しなのさかいの駅前広場

みんな考え始めているようです。いろいろと。

ちょっと北近江まで(その2)

(その1からつづく)




【第4ランナー】1828M
塩尻13:08→中津川15:15


塩尻で約30分休憩した後は、いよいよ車窓から日本の原風景が楽しめる中央西線に。
ここからはJR東海の管内に入ることから、オレンジ帯の313系のお世話になりました。

松本からやってきたのは1300番台・海シンB514編成。
転換クロスシートが並んだ短い2両編成の車内には、どうやら同じ切符を持っていると思われる方々が満遍なく進行方向を見て座っていて、なんとなく観光バスの雰囲気に近いようでした。
塩尻・中津川間の普通列車ダイヤの細さを考えると、乗客の集中は当然、となるでしょう。

“木曽路ライナー”と言いたくなる313系1300番台は、週末快速「ナイスホリデー」号がなくなった今、我々趣味人にとっての生命線です。
名古屋から塩尻までの快速運転って、もう復活しませんかね。

カトーの313系1300番台10-1218は海シンB506編成、10-1708は海シンB511編成でしたよっていう模型の話題も混ぜておきましょう。





同じ塩尻市なのに、奈良井を過ぎた辺りで再び降雪の跡が目立ち始めました。
並行する国道19号は信号機が少なくて、数台の長距離トラックがこちらの313系とともに、寡黙に並走。
たまに見るドライブインからは「昭和エネルギー」が放出されていて、昔は日本のあちこちでよく見たんだよなと考えたり。
とにかく中央西線の木曽路区間は時間の流れが止まったような気配があります。





これでは例年のように車での訪問は無理だったかも…

鉄道の車窓から見る雪の景色はいつの時代も素晴らしいですよね。
これが格安切符で見放題なのですから、これからはもう少し、シーズンごとに訪問してみても良いかもなと考え直し始めているところです。





木曽福島を過ぎた辺りから、雪はすっかり見えなくなりました。
一言に「木曽路」と言っても、南北方向に移動しておよそ2時間もかかる長さなのですから、天候もひとくくりに「雪」とは表現できないのでしょう。
なお、しゃぶしゃぶ屋は一つも見当たりませんでした。

この後も車内は中津川まで大きな変化がなくて、乗客は運命共同体。
18きっぷのシーズンを如実に物語っていました。
今でも需要はあるということでしょうか。





【第5ランナー】274M
中津川15:19→名古屋16:35


中津川では僅か4分の接続で、甲府のときと同じレベルの難しさでした。
ホームで列車を撮影することもできませんでしたから、跨線橋を走り抜けてどかっと座った車内からホーム上の駅名板だけをいただきました。
JR東海が使う見覚えのあるフォントは見ていて和みます。





雨が止んだばかりの東濃地方を駆け抜けて、いよいよ名古屋都市圏へ。
冬至の日の鈍い夕陽を正面にして、列車はひたすらに走り抜けました。

運転席の真後ろには、ぐずってギャン泣きする息子を抱っこしながら奮闘するお父さんが。
運転士さんはこういう状況でもプロとして平常心を保つことができるのかなぁと考えていたら、大曽根、千種付近で警笛音をバンバン鳴らすという出来事が起こりました。

この日は315系3000番台(4両編成)の試運転を実施していたようで、カメラを首から下げた中高生もチラホラ。
当方も側線にたたずむ実車を目撃しましたが、もちろん撮影はできていません。
そのうちこれもトミックスがやるんでしょう。
カトーもやるでしょうね(たぶん)







やがて巨大空母のカタパルトのような道路が現れてきて「とうとう普通・快速列車だけで名古屋まで来ちまったよ」と実感した瞬間の2枚を御覧いただきます。

関東に似た都会の風景でも、よくよく見ると違う…というところが楽しくてたまらなく、これこそが名古屋観光の醍醐味だと勝手に決めつけているんですけど、職場で“名古屋”と言うと「名古屋に行って何を見るんですか?」
名古屋の皆さん、まだまだ一層奮励努力しないといけないようですよ(ゴメンナサイ)





金山を過ぎると、ターミナル・名古屋が見えてきました。
無駄な遠回りも、東海道本線に合流して終わりとなりまして、いよいよ新快速の登場。
首都圏にはない「しんかいそく」に出会えるということだけで気分が高揚しました。





定刻到着。
中津川で撮影できませんでしたから、記録のために1枚。
211系5000番台・海シンK18編成でした。
5000番台はグリーンマックスが製品化しているらしく、調べてみると…ズバリK18編成と銘打って発売されていたのですね。

30477
JR211系5000番台(神領車両区K18編成)4両編成セット(動力無し)
¥20,900(税込)


動力ユニットなしの4両セットでこの値段なんですわ。
「旅のおみやげ」シリーズで買うことも難しい価格でして、何やら同社が最近発表した新しい小田急1000形の仕様内容には、妻面の貫通幌パーツの取り付けとか、T車の床下機器のロウレリーフ状をやめるとか、そんなことも書いてありましたから。

動力ユニットのコアレス化から間もないうちに、製品レベルを再び新しいステージに押し上げるそうで、こういうことが断続的に続くといつまで経っても同社製品を「買うことが怖い」となるのです。

トミックス製品でも最近はこういうことばかり。
価格の高騰だけでなく、設計・仕様を巡るユーザーとの信頼関係が成立しにくくなっていて、迂闊に手に取ることができない最近です。





【第6ランナー】2335F
名古屋16:45→大垣17:18


「新快速」は京阪神圏の専売特許のようになっていますけど、中京圏だって国鉄時代から走っています。
ココからは容赦なく高速移動を行うこととして、夕暮れの帰宅時間帯に地元の方々と並んで仲良く乗り込みました。

乗り込んだのは313系5300番台・海カキZ2編成。
ちなみにカトーの10-1381は海カキZ4編成をプロトタイプにしていました。
この後ろにも何らかの編成が連結されていました(またもや調べていませんのです)

岐阜までの区間では尾張一宮にしか止まらないという狂気に満ちた爆速ぶりが惚れるほどステキ。
これまで乗り継いできた各ランナーとは明らかに違うスピードで、かぶりつき状態のファンを楽しませてくれました。

全国的に見て私鉄との競合区間はどこもそうみたいですね。





日没後の濃尾平野で岐阜が近づいてきたところの1枚です。

都会ではあるけれど、建物の高さが圧倒的に低いままでいてくれているところが岐阜。
なんだか懐かしく、いつまでも見ていて落ち着く夕焼けでした。

空が大きい街って、どんどん少なくなっていませんかね。





大垣到着。
かつては「大垣夜行」で降り立つことがたびたびあった大垣駅のホームも、当該列車が消えてしまってからは「乗り鉄」趣味からも遠ざかっていたので縁がなくなってしまいまして、本当に久しぶりでした。

165系や117系が見えた景色はもうなくて、313系だらけの風景。

ところで。
コーポレートカラーであるオレンジ色を使って統一感のある車両群を揃えているのは、JRの中でも「東海」のみであり、上手く言えませんが、私鉄線のような“まとまり方”を感じ取っています。

その中で、似て非なる車両たちがせめぎ合っているので、「どこがどう違うのよ」とつぶやきながら観察したくなる。
当方がカトーの313系たちを集めてしまう理由はそんなところにあるのかもしれません。

でも、グリーンマックスの311系は買いませんでしたよ。
トミックスの313系もいいやっていう結論です。





【第7ランナー】245F
大垣17:37→米原18:11


御覧いただいている画像は、大垣始発となるこの日の最終ランナーが米原方からバババーンと進入してきたシーンです。

大垣と米原の間だけを結ぶ313系は1100番台・海カキJ9編成で4両。
カトーの10-1216は海シンB6編成で、10-1706は海シンB5編成で、どちらも神領シリーズです。

名古屋からの(?)おでかけ帰りのおばちゃんたちがどっと乗り込んだりして、それなりに車内が膨れたところで発車。
この大垣・米原間の車窓も大好きなんですけど、日没後の暗闇では仕方がなく、帰路の楽しみにとっておくこととしました。





定刻どおりに米原に到着。
とうとうJR西日本の管内にまで足を踏み入れた形となり、今回の往路はココでおしまいです。

齢を重ねてきたので、普通列車だけの旅には心配もありましたが、特にハプニングもなく、また車内で昼寝をすることもほぼなく、マトモな時刻に目的地まで来ることができた事実には驚きました。
これならば、そろそろ鉄道の旅も増やそうかと。
娘たちが生まれてからは、とにかくドライブ旅行ばかりでしたから。





223系2000番台「新快速」登場。
「播州赤穂」が行き先ですから、レールはまだまだ続いているのだなぁと。
京都・大阪までは余裕で行けるので乗ってみたくなるところ、今回は目的地がココなのですから我慢。
今回の旅はJR東海管内横断ツアーのようなものなのでした。





米原駅前は閑散としていて東海道新幹線の停車駅とは思えないほどです。
新横浜の篠原口のような気配。
その事実を知りたいために、あえて米原駅前の東横インを宿場に選んだのでした。
一度じっくりと観察しておきたかったんですよ。

駅周辺には気になる飲食店が全くなく、しっかりと米原駅のローカルムードを堪能させていただきました。







ですので、躊躇なく駅前の「平和堂フレンドマート」で「極厚ハンバーグの洋食Deli弁当」と「彩りグリーンサラダ」それとサントリー「奥出雲天然水」を買って、東横インへ帰還しました。

グリーンサラダにはドレッシングが付いていないことに気づがなかったので、仕方なくそのまま食べたのでした。





部屋でテレビをつけたら『必殺仕事人III』第9話「年末賞与を横取りしたのはせんとりつ」が放映されていたので、ベッドに座ってハンバーグをモグモグと食べながら鑑賞。

ゴールデンタイムに時代劇の再放送を持ってくる、しかも再放送なのに“年末賞与の横取り”というエピソードをタイムリーにぶち込んでくるKBS京都のファインプレーも、自分で関西圏に足を踏み入れてみて実感できるというものです。

皆さんもこんな細かいことに感動する旅、いかがでしょうか(^^)


(その3へつづく)


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  1. 2023/01/13(金) 09:30:00|
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