こんばんは。しなのさかいです。

今年の夏も暑いですね…
ってなことをいつもここに書いておく理由は、今さらですが、後で振り返ったときに季節感とともに記憶が戻ってくるようにしたいからです(^^)
関東平野の梅雨明け宣言はまだのようですから、近日中に再び日差しの遮断があると期待しておきましょう。

カトーのキユニ28を入線させています、というお話です。
当方は模型としての「キユニ28」という新形式の登場よりも、カトーが約40年ぶりに、いわゆる“キハ40顔”の新解釈を行ったことに関心を寄せています。
トミックスだけでなく、カトーとしても国鉄型気動車の終焉を目の当たりにし続けている訳ですから、今後何らかの“動き”を見れてくれるのかなーと寝ながら期待しているところです。
分かりませんけど。
でも、本題は…
キユニ28の発売と同時に、2018年に製品化された単品のキハ58系の再生産の方なんです。
再生産メニューは平窓のキハ58、キハ28(いずれも冷房車)、それとキハ65で、あいにくキロ28の再生産はなし。
今回同時に発売された急行「土佐」の増結需要を見てのことでしょうから、それはそれで納得です。
さて、当方は2018年当時にこれらをまるっと買い揃えていますから、特に必要のない再生産でした。
が…
公式HPに以下のように記載されていた点が、発売前からやや気になり出して、ソワソワしていたのです。

矢印を付させていただきました。
これ、“西落合文学”とも呼ぶべきものでして(当方だけがそう呼んでいます)一読しただけでは何のことだか分からないのです。
しかも再生産のメニューの中にあるのですから、なおさら(再生産ですから書き加えられるはずがないと思いますよね)
さらにキハ65の方は「より実感的な…」とありますから、国語の問題として見ても何らかの比較対象があってのことと読めます。
何と比較して「より実感的」なんだろう?
長くカトーユーザーをやっていると、この二つのセンテンスには、まぁ動揺する訳ですョ。
2018年版をおさらいするとこうです。

まず臭気抜き窓の方から。
Hゴムも朱色4号で帯ごと塗られていて(これは生産工程としてはそうなるのですが)、その後にHゴム部分にはグレーの印刷がなされていません。
先行して発売された165系では印刷が行われていたので、買ったときはアララってなりました。

その後に「いいで・ざおう」、それからパノラミック車のキハ58系が発売されまして、これらには全て印刷が施されていました。
カトーの仕様としてはこれで正解。
だから2018年版のみがグレードダウンした状態だったのです。
特にパノラミック車と混結して編成を組むには精神衛生的によくありません。

「臭気抜き窓のHゴムを再現」というさりげない一文には「今度はやりますよー」という総本山からの教示があったんですね。
せっかく所属標記なども印刷されているので、こうなることでより完成品モデルとしての輝きが増すのです(オーバーですが)

もう一つ、キハ65の方。
「より実感的な屋根上のクーラー配置を再現」とは、2018年版のクーラー配置を間違えていた(?)ことによる屋根板パーツのやり直しのことを指しているようでした。
「キハ65のクーラーの配置を均等にしてはいけない」ということは、長く鉄道模型をやっている者には認識されている戒めなんですが、2018年版では悪いことにそうなっていたんです。
御覧いただいているのは、今回のキハ65。
先頭付近のクーラー同士の間隔が後方のそれとは違いますが、これで良いようです。
急行「土佐」の中のキハ65も同じく改善された屋根板のようでした(そりゃそうです)
トミックスでも今までに何回かこういうことがありましたから(キロ26とか)、気動車の屋根は素人が考えている以上に難しいのでしょう。
ということで、手元にあった2018年版はキロ28を除いて中古市場に役立てていただくこととし、今回の再生産を待っていたのでした。

この再生産を機に「やろう」と決めていたことはただ一つ。
ケースの中に仕込まれている付属シールを使います。
3.5㎜径のスクリューポンチを用意しました。

固いマットを敷いてから、左上のマークに慎重にポンチを合わせて、適当な鈍器でガン!(やばいことをしているみたいです)
「土佐」のASSYパーツも発売されましたので、その中からヘッドマークパーツを仕入れ、この中の無地マークを使います。
これにペタリ。

気分は七尾線で、急行「能登路」。
カトーがシールに収録してくれたおかげで、懐かしい列車を再現することができました(「土佐」のマークパーツの製品化も助かりました)
シールの内容は四国のマークばかりで、四国以外は「能登路」だけという奇跡っぷりです。
この「能登路」のマークは特に気に入っていて、奥能登のシンボルである見附島を中央下に配して、背景が空色のブルー。
現地に立つと分かるのですが、奥能登・飯田湾の晴れの日は、正にこういう色のときが多いのです。
赤い“能登路”のロゴも、少なくとも四国のマークたちよりは芸術性を感じられます。
一体誰のデザインなのでしょうね。
最近は地震のたびに珪藻土が崩落する見附島でして、マークを見るたびに心配しています。

(キハ58+キハ28)×3=急行「能登路」です。
おかげさまで、全車の臭気窓にHゴムが入りました。
サウンドボックスを備えていることもあり、リアルに「カラカラ」と乾いたエンジン音が聞こえています。
ところで。
「能登路」はグリーン車も連結していないつまらない編成のようですが、当方としては、この列車はちょっと面白かったのです。
例えば「能登路」7号。
1985年3月の時刻表によれば、14時12分に金沢を(確か6両で)出発すると、16時05分に穴水に到着し、ここで七尾線・輪島行きの「能登路」7号(2両)と能登線行きの4両に分割です。
ただ、能登線行きは4両のままではなく、その穴水でさらに2両と2両に分割。
先に2両を珠洲までの「能登路」7号として先行させ、残る2両を終点蛸島までの普通列車として運転するのです。
金沢を起点にして、まるで毛細血管のようにキハ58系が能登半島全体に染み渡るようでしょう。
珠洲到着は17時18分、蛸島到着は18時26分でした。

当方の記憶の中の、能登半島を走るキハ58系。
1986年3月29日、11時52分に金沢を発車する普通列車337Dに乗って、終点蛸島には16時41分に着きました。
約5時間の鉄道旅行でした。
午前中は朝から富山港線、城端線、氷見線と乗り潰し作業をしていて、金沢駅へ戻ってくる時刻が11時10分だったのです。
それにしても、今から考えるとずいぶんと長い乗車時間、能登半島縦断だったなと。
この後は路線バスを乗り継いで奥能登を駆け抜けて日没後の輪島へ。
翌3月30日は、輪島発7時25分の「能登路」4号に乗りました。
ここで乗車した車両を撮影していないのは、おそらくフィルムをケチったからでしょう。

でも、撮影していないのは心残りだと思い直したのかな。
金沢へ向かう途中、8時03分に着いた穴水で階段を駆けて反対側のホームから「能登路」4号を撮ったんだと思います。
能登線から来る2両の待ち合わせ・連結時間が数分ありましたから
かろうじてヘッドマークを残しておくことができました。
今はこの穴水駅で奥能登方面の線路が途切れています。
鉄道で奥能登を目指す旅なんて、今では想像もできない冒険だったんですよね。

ASSYパーツのヘッドマークが手に入りましたから、ついでに急行「土佐」も再現してみました。
「土佐」セットの方は、近所の量販店では早々にバラし売りが始まっているようですが、うーん、どうなんでしょう。

下の河原の着色をやり直しました。
パステル粉をパサパサと付けてみたりして。
やっぱりこういう仕上げ作業はいつやっても楽しいのです。
あ、プロボックスを置くのを忘れました。

貨物列車もそろそろ本格的に研究してみたいですね。
ではまた。
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- 2023/07/18(火) 19:30:00|
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こんばんは。しなのさかいです。

今回はいきなりこんな画像から御覧いただきます。
カトーのASSYパーツ、Z04-9464「クハ700-1000盛岡色運転台」というものでございます。
先月22日に発売されたE127系100番台(更新車)において設定された新規パーツでして、品名に関わる701系1000番台が発売されたときには設定が見送られていたものでした。
一袋に2個入っています。
Z品番という点にも注目です。

このパーツを溶け込ませる車両たちは、これらになります。
運転台パーツは5×2=10個必要となりますので、5袋を予約して手に入れました。

総本山からのお告げによれば、取付けには加工が必要とのことですので、そうしてみました。
左が元のパーツ、真ん中が今回のパーツ、そして右側が加工後の状態。
中央上部のヘッドライト周りにある襟が干渉するので削除しました。
削除する部分は取り付けてしまえば見えなくなりますから、ニッパーで適当にザクザクとやってしまっても良さそうです。
当方はアートナイフで襟の下のラインをなぞってそーっと切り離し、そのあとはペーパーを当てて平滑にしておきました(こういう性格なんですの)

で、取り付けてみるとこうなります。
左側から右側に、顔の表情が大きく変化しました。
「え、違いが分からないけど」という人は容赦なく置いていきます。
運転台パーツの他にもカプラー、電連、スカート、胴受が必要となりまして、そのスカートと胴受も今回設定された新規パーツです。
⬜︎ ⬜︎ ⬜︎
10-581「E127系0番台 新潟色」と10-582「E127系100番台 大糸線」の発売は2010年でした。
当ブログでもそのときの感想を残していましたので、今となっては稚拙な文で恥ずかしいですが、印を残しておきます。
2010年8月1日「E127系100番台 大糸線」このときは、先行して2005年11月に発売されていた蕨方面のものと比較する意識が先行していたこともあり、カトーのE127系を見て残念に思うことはなかったと記憶しています。
とにかくカトーがこんな地域ネタをやることに驚きまして(当時のカトーとしては傾向から掛け離れた企画でしたよね)、それも大糸線の普通列車に目を向けてくれたことが嬉しかったんですよ。
その後「あー、そうなのか」と要改善ポイントに気づくことが幾つかありましたが、そのまま時は流れて2019年。
701系仙台色が発売となります。
確かこのときに運転台パーツのやり直しが行われたはずなんですが、ASSYパーツは設定されず。
スカートの形状はE127系100番台のものと同一にされてしまい、新規金型の製造は持ち越しとなりました。
また、カプラーはフックなし、電連パーツ化になりましたけど、色がグレーでしたのでE127系には使えませんでした。
続いて2020年には盛岡色の701系が発売。
このとき、ついにスカートが改善され、胴受パーツも新規に作られました。
これらのASSYパーツはグレーでしたので、直ちに仙台色へフィードバックしたことはもうお伝えしています。
カプラーは、盛岡色と同時に発売された青い森鉄道の701系のそれが青灰色であることが幸いし、胴受パーツ、E353系の電連パーツとともにE127系へフィードバックすることができました。
2020年10月3日「 KATO 701系1000番台 盛岡色」こんな経緯から、E127系100番台向けの(青灰色の)とスカートと胴受パーツは、残された待望の新製品でして、発売された2010年の14年後にスタイルが落ち着いた訳でございます。
⬜︎ ⬜︎ ⬜︎

既にカプラーを交換していた0番台にも胴受パーツを取り付けました。
こちらのスカートもやや下方に伸びている気配がありますが…100番台のそれよりはまだ目立たないかも。
0番台は最近、南武支線へ転属するという実車の動きがありましたから、南武カラーの車両と同時にこちらのスカートも近いうちにカトーによってやり直されると見ます。
それまでもうしばらく待ちましょう(こちらは15年待ちになる?)

14年前の模型が待望のパーツでアップデートできるという。
このことは本当に素晴らしいと思います。
ボディの外観をやり直すのなら仕方がないですが、現在の製品のレベルと比較しても遜色が見られない14年前のボディをむざむざと放棄するのは嫌なものでして。
新規パーツ目当てでセットごとマルっと買い直しを迫るやり方が散見される時代です。
それは商売としてはアリなんでしょう。
でも、買う方としては、それをやられてばかりだとファンとしての心理が離反してしまうんじゃないかなと。
いかがでしょうか。

ブツ6で入線。
留置中のあやしい車両もそろそろ走り出しますので御期待ください。

特急「しなの」と並んで。
今月発売予定とされている383系にも待望の(?)ASSYパーツが設定されています。
もちろんそれも予約済み。

ガーター橋も似合う銀色の直流電車です。
あ、タイトルにある「更新車」が出てこないと指摘されるかもしれませんが、実はさりげなく紹介しています。
見分けがつかない程、14年前の模型もよくできていた、という訳なんですよ。
ではまた。
(おまけコーナー)
近所の中古店でアクセサリー類のジャンク品が大量に売られていました。
その中に、1/150スケールの車が5台詰め合わせで110円、という袋がいくつかぶら下がっていましてね。
とあるサードパーティの(出来損ないの)車ばかりのようなのでスルーして立ち去ろうとしたんですが、よく見ると「ん?」と気になる車が混ざっていました。

探していたんですよねー、カトーのプロボックス。
特にこのノーマルカラー3種が欲しかったんです。
ずいぶん探し続けましたが、あっけなく1台22円で3台入手することができました。
当レイアウトは田園風景ばかりですけれど、そんな中に置いて「昼寝中」なんていうのもステキでしょう。
おしまい。
- 2023/07/11(火) 23:20:00|
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こんばんは。しなのさかいです。

先日は、また新たに民家改造型の飲食店を開拓しました。
一級河川を挟んだ隣町の段丘の上にあり、隣接した斜面に続く土地は市街化調整区域だそうです。
こうして格子の窓からは色鮮やかな緑が鑑賞できるという点が素晴らしい。
焚き木ストーブは12月になれば確実に使い始めるとのことで、これもまた楽しみとなりました。
実は近所のホームセンターに行った帰り道なんですけど(^^)
灯台下暗しと言いますか、こちらが開拓してきたお店の中では我が家から一番近く、今後もお世話になろうかと思いながら後にしました。
それにしても、アイデアで勝負できてしまう時代なのですね。
ココ、住宅街の奥にあるのです。
今回は「最近の買い物でも」と考えてカタカタと打ち始めた次第です。

カトーの287系「こうのとり」。
関東平野の住民には何ら関係ない列車なんですけど、密かに再生産を待っていました。
初回品は「自分には関係ないかなぁ」と見送ったものの、2018年に関西を旅したときの実体験として、JR宝塚線(福知山線)の様子に少々面白みを感じたからでした。

かつての「福知山線」、DD51が渓谷沿いを客車を牽引してした時代と比べると、今は都心と郊外を往復する通勤電車がビュンビュン走り続ける私鉄風な路線なんです。
そこに、たまに特急電車がやってくる。
こういう優等列車がスパイスのように効く路線には何故か親近感があります。

321系は旧製品とリニューアル品の2本を持っています。
旧製品と言っても先頭車の前面運番表示器が撤去される前の姿であり、側面の行先表示部分は別パーツによるはめ込み式。
この程度のことですから、あまり遜色感がありません。
少々持ち腐れ感があった321系ですけど、ようやく使い道が見えてきたようで、ちょっと当レイアウトでは活躍し始めています。
こういうの、なんだか嬉しいですよね。

中間部の先頭車同士にはヘッドライト点灯化基盤を装着しました。
流行りの貫通扉開パーツは発売されていませんが、そのうちどうにかなるかもしれません。

再生産を機にスロットレスモーター化されました。
確かに走行面では従来のGM-3を上回る静粛性とスムーズ性が見られ、これはこれで良い買い物です。
磁石が強いことで起こる幾つかの現象は評価が難しいところですが。
今のところ、当方が経験した不都合な現象は、近所の量販店で買い物をした後、出入口の防犯センサーが作動してしまったことくらい。

てなとこです。
(おまけコーナー)

先日の金曜日。
カトーが283系「オーシャンアロー」の製品化を発表しまして、この週末、ネット上と大阪・日本橋界隈では話題の中心だったようです。
11月発売予定とのことですが、事実上はカトーが年末商戦に放つメイン企画なのでしょう。
アーバンネットワークのエリアでは、新幹線システムが東西に延びるだけですから、なんだかんだで在来線特急の活躍は首都圏と比べて衰えておらず、普段の通勤通学の途中でも観察できる馴染み深い存在と言えましょう。
今回御案内した「こうのとり」もその中の一つでして、そうした点で一定の理解は寄せることができる企画です。
ですが。
Nゲージの283系は蕨方面の方々によって20年前から度々生産されてきたのですから、ソレをお持ちの方も多いはず。
主観として、それほど評判が悪い訳でもなかったようですから、おそらくですが、買い直しをするとかしないとかで迷われているのではないかと思います(当方は買ったことがないので…)
ということもあり、カトーの年末アイテムを気にし続けている者としてはいささか引っかかることがありまして、以下にメモです。
① 買い直しを迫るような企画を年末商戦にぶつけることへの「?」2年前の年末アイテム「スーパーはくと」も蕨製品の買い直しを迫るものだったように見えました。
振り子機構を持っているカトーとしてはいつかはやろうとしていたのかもしれませんけど…
② 一気に18両を買うように迫る売り方への「?」昨今の事情から、いやもっと前からですが、鉄道模型市場では「お店からなくなってしまうかも」という切迫感が当たり前。
だから「後でいいや」という気持ちがなかなか制御しにくいのです。
せめて半年程度のインターバルを空けていただきながら9両ずつ、という生産スケジュールでも良かったのでは。
年末に他に何にも買えなくなってしまうユーザーが多くなりそう。
同じデザインの車両を一度に18両も買うことへの(自分と家族に対する)後ろめたさもあるような。
ということで、当方はもうしばらく考えることとします。
単なる独り言でした。
(おまけコーナー・おかわり)

お友達のキハ181つばささんにお借りして、過去の『鉄道ファン』の特集記事で流電のことを調べていました。
クモハ52006の写真を初めて見まして、それだけでも貴重な資料だと思いました。
2枚掲載されていまして、うち1枚は戦災にあった後の黒焦げの様子ですから間違いなく006です(キャプションにもそう買いてあります)
いわゆる“急電色”を纏った4両編成の姿は、戦後の電車(小田急SE車とか)と比べても遜色ありません。
こちらの蕨方面の模型はアレですが、手元に置いてまじまじと見てみたくなりました。
117系の原点回帰的なカラーリングは偉大でしたね。
それがまた221系、223系、225系の帯の色に受け継がれていることも素晴らしい。
ではまた。
- 2023/07/03(月) 23:00:00|
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