しなのさかいの駅前広場

やっと来るのは、青い空。

第54回静岡ホビーショー(その5・完)

(その4からつづく)


【カトー】





以前から製品化要望が多かったという381系「パノラマしなの」。クロ381が手塗りで展示されました。
実車どおりの平面顔がなんともです。
屋根の上の無線アンテナが屋根板と一体化しているようで、それでいてエッジが出ていて、カトーらしい設計。こういうの好きなんです。
あとは赤2号の帯がズレたり薄かったりしないようなマスプロ品を期待しましょう。





レジェンドコレクションの「しなの」は今から思うと過渡期的な点がありました。運転台が淡緑色のパーツではなく、ボディと一体化していたのです。
0番台、もう新たにお目見えすることはないのでしょうか…







房総は菜の花の季節…ではないですけど、E257系500番台は、もうすぐやってきます。

この前の製品化発表時、一瞬にして「まさかカトーが!?」という驚きがユーザーに広がりました。蕨方面が2014年1月に発売したばかりということもあるでしょう(あれは瞬殺でしたね)。
しかし、番台こそ違えど2002年末には「あずさ・かいじ」でE257系を製品化していますから、カトーとしては、ユーザーが思っているほどハードルが高い製品化ではなかったようです。

ココ、試験に出ますよ(笑)

蕨方面のやつよりも価格は低いですし、品質は安定しています。当方としては基本・増結ともにこの500番台を初入線させるつもりです。
意外にも海岸や田園風景に合う、いまどきの特急電車。
今のカトーの企画は、こういう球もズドンと投げてくるから面白いのです。







アレグラは氷河特急のプレミアムを引いていました。
電車が客車を牽引するという、日本ではあり得ない、ゆるい世界が提案されていて楽しいです。
氷河特急セットの機関車のバリエーションという雰囲気で遊べてしまいそう。ユネスコ塗装のセットを買っておいて良かった気がします。
ちなみにユネスコ塗装セットのプレミアム客車は室内の成形色が通常品よりも少し落ち着いています。
ご存知ない方は今のうちにお確かめを。





EF8181のお召化パーツセット。
昭和時代の新1号編成を持つユーザーへのサービスということでしょう。

気がついたら赤ラベルのパーツセットが多くなってきました。そろそろカトーもパーツメーカーの仲間入りです。
まだまだ増えそうな赤ラベルですね。





「量産型」というと、ついつい複数買いをしてしまうんですけど、待ち焦がれた量産型はそうしてしまうことが多いです。
ついに裾のグレー帯が細いEH200量産型が登場。今回はグレー帯とその上が分割されることもなく、ボディとして一体化されます。
なお、ボディと台車以外は従来品と同じで、動力が新型になるようなことはないそうです。





ネクスト・サウンドカード。
E233系を基にした「新型通勤電車」(仮称)のカードが開発中だそうです。

電車としてのフォーマットプログラムを確立させてしまえば、あとはそれぞれのプログラムに異なる音源を当てはめるだけとなるそうで、これからは一気に電車のカードが増えそうな気がしました(気動車のカードはまだ時間がかかるそうです)。

説明していただいた中で驚いたのが「コントローラーの役割」の変化。
カードのプログラムによって、コントローラーのマスコンが単に到達速度の指示装置となり、その速度に達するまで「自動加速・減速」するようになっていました。ライト感覚で楽しめるデジタル的な遊びです。

ただ、この仕様だと【マスコンの操作=加減速】と捉える若年層ユーザーに受け入れられるかが心配で、この点を見極める必要があるそうです。
もっとも、そんなユーザーが2万円のサウンドボックスをホイホイ買うかなということで会話にオチがつきましたが。

電車の音のメインは、ヒュイーンとかンゴーという加速音。この音にムラやつまづきがあるのは致命的かもしれません。今回は「デモ」ということでしたが、この自動加速の仕様は採用して欲しいなあという感想です。
あの加速音をキレイに聞きたいですしね!(どの加速音?)





飯田線シリーズをいわゆる4両ブックケースに統一して収納しようというキャンペーン。
5両分の切込み、そして17メートル級用の切込みも入って5月中に発売されるそうです。
我が家の飯田線の車両たちは、紙箱は捨てずにしまっておいて、このブックケースへ引越しさせます。





飯田線シリーズ第4弾。
クモハ52004、ついに登場!
すっかりとテールライトが話題となっていますね。





「このフォルムでいいか、しっかりと見て帰ってください」とのことでした。
鼻っ面の角度は、他社製品をチェックしたら案外寝ていたので、フォルムを正確にするために立たせたということです。





話題の中心、テールライトについて、少し。
ボディ側に四角い分割線が見えますが、これはテールライトからつながるひとつのパーツとなっているためです。
これが目立つのか目立たないのかがポイントとなっていました(なっていました?)

見たところ…
①クモハ52を斜め前から見ると四角い部分はテールライトの裏側に隠れて見えない
②テールライトのケースの色はボディと同じ色で塗装(樹脂成形色での調整ではない)
ということで、当方は「気になりませんヨ」と答えておきました。
少なくとも、第2弾のときのようなガッカリ感はありませんでしたので報告しておきます。

テールライトは、企画の段階でも非点灯・ダミーにして形状を最優先すべきかという迷いがあったようにお聞きしています。それでも、まずは点灯仕様を目指してみよう、ということになったそうです。





クモハ54はトレーラーで。
ココ、試験に出ますからね(しつこい)





第4弾の隠れた主役、サハ48034は向かって右側です。
今回、クモハ52が片側だけの編成が選ばれた理由が複合的に見えてきます。






今回もいろいろとお聞きしました(もう何回目でしょうか)。
ありがとうございました。


早くもサウンドボックスの次の展開が見え始めたことが、今年の静岡の最大の収穫でした。
以前から「単に蒸気機関車の音を出すだけの箱ではない」とお聞きしていましたので、昨年末に「楽しい未来へ先行投資」したユーザー(つまり信者)がホッとできるような展開の匂わせ方に感謝です。
ボックス本体が市場から無くなりかけてきたときには、どのようなカード、音が出てくるんでしょうね。
ボックスの背後にはまだ機能していない装備もある訳だし(おそろしや)。
カードにプログラムすることで、あれやこれやとできることがわかってきました。



再現したい鉄道シーンを大切にしながら車両の製品化を企画・提案する鉄道模型メーカーは少なくなりました。
1980年代の各社のカタログを見ていた方はお判りいただけると思います。どのグラビアも、子どもが憧れる名シーンばかりでした。
黎明期のNゲージメーカーはどこも皆、1/150の世界の可能性に賭けていたのです。





それから30年以上。
鉄道シーンにリアルな音を加えようとするメーカーにしか、そんなDNAは見えなくなりました。
車両さえ作ればあとは他社が、もしくはユーザーがうまくやってくれるだろうという空気があり、ユーザーも“買っては積む、買っては積む”という自転車操業のような買い方…。
マルタイって、夜の保線シーンを再現したいからなのか…。

まあ、このあたりでやめておきましょう(笑)


カトーの車両製品の企画には必ずメッセージが含まれています。
それを読み解くのが実に楽しい。
なぜ「ワ12000」なの?
なぜ「E257系500番台」なの?
ここ数年は「なぜ今これを製品化するのか」という疑問を膨らませてみることが、カトーの新製品との付き合いの第一段階であり通過儀礼でもあります。

前にも書きましたっけ。
中学時代、友人の好みに自分も引き込まれてしまった思い出。そうやって鉄道に対する興味は広がっていったのでした。これは今にして思えば大事なプロセスでした。
今のカトーとの付き合い方、当方が感じるカトーの企画の楽しさはそういうことなのです。


2015年度もカトーの企画は、ユーザーの話題の中心となりそうです。



□□□



という訳で、今年の静岡ホビーショーでした。
だんだん暑くなっていくと、銀座とかビックサイトの時期がやってきます。
ヒロシさんのボードショーも、です。
忙しくなります。




少ない財源でたくさんの楽しさをつかむ。
今の模型趣味の真骨頂はこんなところにあるのかも。
こうして俯瞰してみると、ふとなぜかそう思えたのでした。
やりたいこと、見失わないようにしないと。



ではまた。










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  1. 2015/05/23(土) 00:40:00|
  2. 鉄道模型イベント
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10
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コメント

待ちに待った飯田線シリーズのエース格?流電。素晴らしい出来ですね。テールランプの点灯と造形は、技術の高さがわかりますね!エース格が発表となったので、これで飯田線シリーズは終了と思いましたが、あえてクモハ52にモーターが入ったこと、クモハ54がトレーラーということで、更に楽しみが増えたように思えます!クモハユニ64、クモハ50、クモハ61、クハ85-100入り80系、クハ164入り165系もお願いしたいところです。
  1. 2015/05/23(土) 01:14:01 |
  2. URL |
  3. 鉄人1028号 #-
  4. [ 編集 ]

ほらね、165系!

鉄人1028号さん

最後のところにクハ164入り165系と。
やっぱりそうですよね!!!!!

そういう声、やっぱりあるんですよ!(当方が今どこを向いてしゃべっているかは聞かないでください)
  1. 2015/05/23(土) 15:07:00 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

しなのさかい様 線路際の住民様 イケレク様当日は お疲れ様でした。
あれから一週間、あっという間でした。

しなのさかい様
今年も詳細レポートありがとうございました。

>カトーの車両製品の企画には必ずメッセージが含まれています。
 それを読み解くのが実に楽しい。

ここ数年正にその通りです。
最近のものだけではなく、国鉄時代を知るオヤジ連中の心をくすぐる企画に思わずニヤリとなってしまうのがたまらなく良いのです。
  1. 2015/05/24(日) 00:36:58 |
  2. URL |
  3. 北の扇形庫から #Wd3nJgFU
  4. [ 編集 ]

E257-500の製品化リリースに驚きを隠せなかった ユーザーや販売関係者が、多かったんでしょうね。
カトーは、⚪︎⚪︎をやらない! という妙な先入観が支配していた業界に一石を投じた訳です。
電車用サウンドカードの発売は、楽しみで SLパーツの一部と思われたサウンドボックスが、鉄道模型遊びの中核になりそうなアイテムですから…
ん…ヒロシ氏が掲げるボードのヒントがあったのでしょうか?
  1. 2015/05/24(日) 07:25:54 |
  2. URL |
  3. 線路際の住民 #-
  4. [ 編集 ]

おなかいっぱい

北の扇形庫からさん

おつかれさまでした。やっぱり遠足は必要ですよね。そして「それそれ!」「キタキタ」というカトーの企画にお腹いっぱいになるのです。
  1. 2015/05/24(日) 17:14:01 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

サウンド中毒

線路際の住民さん

サウンドボックスは、なんだかんだで手放せなくなるユーザーが続出しそうです。そういうカードが出てくるのは時間の問題かもしれませんね。
  1. 2015/05/24(日) 17:29:18 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

すばらしいレポートに感謝

隠密です。
いつものことながら、すばらしいレポートという論文というか…、ありがとうございます。
N歴が長い しなのさかいさんならではの視点や過去の出来事との整合。
たいへん参考になります。
メーカーの担当者からいろいろな「お話し」を聞き出してしまうあたり、スゴイです。

KATO製品は、おっしゃるように、その先にある、ぼんやりとした何かが見えるような展開をしていますよね。
加えて、安定した品質と信頼性、だからこそ信者たちがついてくるんでしょうね。

TOMIXだってユーザーの動向を見ていないはずがナイんですが、ちょっと読みにくい展開ですよね。
機関車の銀車輪もそうですが、今だにMカプラーにこだわるなど、KATOだったらとっくにユーザーの志向動向を読みとって製品に反映しているハズなんですが…。

近年KATOが提案している、「さらなるNゲージの楽しみ方」はいよいよ「サウンド」の領域に入ってきましたね。

かつて10万円を超えるサウンドパーワーパックを出していたTOMIXのアレが生産終了になった今では、KATOのサウンドボックスに寄せる期待は大きいですね。
使いやすさと価格、製品の発展性を秘めたサウンドボックスに今後も注目したいと思います。

新製品の381系パノラマしなの、手塗りとはいえ、キレイですね。
造形もバッチリ、予約して良かったと感じます。

EH200量産型、はい(^-^)/、複数予約しました(;^_^A
たぶん、付属のナンバー分の台数を配備してしまうと思います(;^_^A
地元の機関車かつKATO製品ということで、製品化発表の段階で発作が…(;^_^A

E257系500番台、私もベックラした一人です。
でも、これが元となり、0番台の強化スカート仕様が発売になるような予感も…(^^)

飯田線の旧国、地元ではゲタ電と呼んでいたらしいですが、私にはまったく馴染みのない線区ですので、全製品パスしています。
でも、313系1700番台だけは発作が出ましたが…(;^_^A

クハ164、これまたマニアックですね~。

既存の金型を利用してサロ163を製品化したKATOですから、クハ164もチチンプイかも知れませんね(;^_^A
  1. 2015/05/24(日) 23:06:40 |
  2. URL |
  3. 隠密 #oKzxZbq2
  4. [ 編集 ]

楽しい遠足お疲れ様でした。

1つ1つに物語が詰まっている。
このあたりが、他のメーカーと一線を画しているところですね。
いろいろ古本を読み返したりして、これも実に楽しい。
固定式レイアウトは持っていないのに、電柱1本ゆっくり眺める始末。

サウンドボックスのDCC的使い方に目からウロコでした。
うちも遅まきながら導入しますっ!

今年の夏の陣、何が登場するのか楽しみです。
  1. 2015/05/25(月) 16:55:17 |
  2. URL |
  3. イケレク #-
  4. [ 編集 ]

お金を無駄にしないために

隠密さん

毎日お忙しいことのようですね。さぞかし鉄道模型に触れないことかとお見舞い申し上げます。
そしてお褒めいただきました。ありがとうございます。
だいぶ前から静岡をはじめとしたショーを見学してきました。毎回訪れるたびに意識しているのは「投資を無駄にしないためにはどうすればいいのか」。
不良品や残念な品質の製品をつかむことはもちろんですが、良品であっても、自分の目指す世界に必要なものでなければ、それもやがては無駄になります。そんなことを「またやっちまった」とならないようにする。これこそが今の自分の鉄道模型趣味に必要なことなのかと。難しいですけど、財布を緩めることと趣味生活の充実感は必ずしも比例しないようです。
  1. 2015/05/25(月) 19:08:01 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

緑色の企画についていくために

イケレクさん

そうです、古本。我が家の本棚も、雑誌のバックナンバーを揃えて並べることはやめて、資料性の高いものだけを厳選して揃えるようにしました。そうすると、どれを手にしても、なんだか面白いのです。気づいたら、自宅で立ち読みしています(笑)
この鍛錬が今は必要です。
  1. 2015/05/25(月) 19:12:53 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

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