しなのさかいの駅前広場

四季島に旅情は感じない

第37回鉄道模型ショウ2015(その3・完)

(その2からつづく)


【カトー】



新製品・阪急9300系の発売が迫っています。
テスト品とはいえ、上品な「阪急マルーン」の塗料・ツヤが好感度を上げていて、ちょっと気になり始めました。
数年前と比較して非常に財政出動が軽くなったので、ふらふらっと気分が浮ついてしまいそうです。
乗ったこともなく、しかも居住エリアでもありませんから「これはスルーかな」と思い続けていましたけど、「上品質な模型」って手の上にのせて見てみたくなりますよね。
こういう判断基準で手に入れる模型は、意外とガンガン走らせて長い間楽しんだりするんです(当方の場合は、です)。
そして、模型を手にしてから、阪急のあれこれを勉強したりする。そんな2015年の夏になるのも悪くないかもしれません。
8月末は店頭で大いに悩みそうです。





お聞きしたところ、ドアの戸当たりゴムの左右にさらに引かれたラインに苦心されたそうです。
どうしても阪急は「マルーン」に焦点が絞られてしまうので、設計の努力よりも塗装表現の努力に話題が集中してしまいます。

車体も短めで8両。
先行して製品化した2社の製品は、この先の再生産が厳しそう。
ここ、試験に出るかもしれません。







房総特急第二弾・255系は、今のところ10月の予定となっていますが、さらに遅れそうな感じだそうです。
スカートは強化型。
E257系500番台と共に「海の見える風景」をイメージさせる電車が増えますね。





黄色い妻面は別パーツ化かな?
妻面だけ異なる色となる場合に採用される、スーパーエクスプレスレインボー以来のやり方。
この仕様、結構好きなんです。

まだまだ房総の夏が元気だったころの「房総ビューエクスプレス」。
青と黄色の電車を入線させて1990年代の思い出に浸るのもいいもんです。







クモハ12050・鶴見線については、このあとにつづくイベントでさらに情報量が増えたテスト品がお目見えするそうです。
ホロ枠も武骨に出っ張っていて、サボ箱もちゃんと表現されていて。
キット製品でなければ手にすることができなかったあのクモハ12が、確かにこの段階で感じられました。
窓枠の細い部分などは、明らかに飯田線旧型国電シリーズからのフィードバック。
クモハ53007が登場しなければ、こんな旧型国電を完成品で手にするよろこびは存在しなかったのでしょう。





EH200量産型も発売が少々遅れ気味のようです。
でも、ほとんどのユーザーは、その間、1号機で遊んでいますから大丈夫ですね。





そのEH200量産型。今回は顔が撮れなかったので、総本山に参拝したときの画像を添付しておきます。
ユーザーが思っているほど、カトーとしてはバリエーション展開はハードルが高くないようです。
E257系500番台のときもそうでした。
こんな情報を頭の中の隅っこに置いておけば、財布の開け方も変わってくるのではないでしょうか。





コキ200に乗るコンテナも生産が遅れ気味で、もうしばらく、すっかり涼しくなった頃まで待つ必要がありそう。
丸くなっているため、印刷が大変なのだそうです。





飯田線シリーズ・旧型国電第4弾。
クモハ54のT車登場。




サハ48034。
クモハ52004と連続して並ぶ窓が美しい。





そしてクモハ52004です。
この辺は、また近いうちに見てきます。
これらも8月下旬に発売されます。

クモハ52004のテールライトの処理は、ユーザーの評価を得たように思えます(静岡以降、批判的なコメントは少ないようです)。
鶴見線のクモハと同様、キットを組み立てることでしか手に入らなかったシロモノが、安くて高品質な完成品として手に入るのですから。
やっぱりNゲージ趣味に限っては「長生きはするもの」です。



その他、です。

サウンドカードのE233系バージョンは、ほぼ開発が終わったようでした。
静岡のときにお話したように、パワーパックのマスコンが「到達速度指示器」となる、自動加減速仕様が採用されるそうです。
会場でも加速音をヒュンヒュンさせていました。
警笛も蒸気用カードと同じように、3つの音源を選べるようになっていて(電子ホーンなど)、その他「キン」とか「チン」とかのアノ音もファンクションボタンに取り込まれていました。
これをもって、電車のアルゴリズムが開発されたこととなり、今後の「電車カード」の展開は速くなっていくそうです。
蒸気機関車のカードも気が付けば3枚が世に出ていることになりますので、電車版もそんなスピードで展開していくのかもしれませんね。
おうちで電車ゴッコ。トミックスのS2CLを買えなかった当方としては、非常に楽しみなカードです。

あと、HOのレールと信号についての発表がありましたが、撮影してくるのを忘れてしまいました。
近日中に出直すので、そのときにまた。



*     *     *



今回もいろいろとお話を伺うことができました。
ありがとうございました。

50系客車、東急5050系、E257系500番台、255系、阪急9300系…と、2015年のこれまでを俯瞰してみても、先行他社製品に重ねていくように様々なカトーの新製品が登場しています。
そして、この傾向はまだまだ続きそうで、その度に、先行他社製品に新たな評価、厳しい審判が下され続けています。

よく言われる「ゴミ化」は決して愉快なことではなく、ユーザーにとっては投資が棄損するような辛いことのはず、なのですが、「カトーもやるよ」と知った途端に「ゴミかも…」と考えはじめ、ゴミとして扱うようになってしまう。
こんな風に繰り返されるパターン・事実はいったいなんなのか。
このことを、当方を含めたユーザーだけでなく、特に「その2」で触れたメーカーさんに考えてほしいのです。

「買わない」という選択肢は当然ながらユーザーにはあります。
しかしその結果、1つの熱のある模型メーカーが市場から退場することになりはしないかなと。
開発には大変なエネルギーがかかっているし、テスト段階でも金型代金は発生しているのです。
そこまでして製品を世に送り出しても、ソコソコしか売れず、在庫処分品としてセール対象となったり。
そして、そのとき1回だけの生産で終了。
もし、こんなサイクルが繰り返されていたら…。その後は想像も難しくありません。

今までも消えていくメーカーが数多くありました。
しかし、今年の鉄道模型ショウに出展しているようなメーカーからそんな退場が発生したら、それはNゲージ市場・趣味にとっての「危機」かもしれません。



□□□



簡易レポートとするつもりが、少々愚痴っぽくなりました。
いつも思っていることですけど、あの開発の進行具合とあの価格ラベルを見ていると、「トウトウココマデキタカ」と、どうしても心配になってしまって。

車両ケースを積み重ねるだけのユーザーも、製品を流すだけだったりすっかり景品交換所化している流通も、そしてメーカーも。
上流から下流へ、U字側溝のように(あるいは流しそーめんかも?)抵抗も引っかかりもなく製品が流れておしまいです。
どのあたりの頃へ回帰すれば、あるいはどう進化すれば健全な趣味になるのかなと。
それこそ「朝まで生テレビ」で取り上げてほしいテーマです。
T副編集長、そんな特集を真剣に考えてみてはいかがですかね。

あーあ、また勝手なことを言ってしまった。
ではまたです。






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  1. 2015/08/01(土) 15:35:16|
  2. 鉄道模型イベント
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:9
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コメント

やっぱり最後はKATOで〆

こんにちは

トリに待ってましたKATO!

そうなんですね~
KATO遅れそうなんですか?!
まあ、遅れはしても期待通りの製品をリリースしてくれますから、KATOさんは。

E233系統の音箱カード、NGIさんの動画で音声聞いて来ました
やっと電車系キタ~ って感じで期待度大です。

最後のしなのさかい様の苦悶の愚痴、感慨深く読ませて頂きました。
1年前だったら同意できていたかも(基本は同意ですが)
拙者はココまで来ると諦めモードです。
何度もチャンスは有ったはずなのに、全く理解されてないように感じましたので、コレで淘汰されてしまっても
『仕方ないよね!』と言う気持ちです

こちらもちょっと愚痴は言っちゃいましたね、スイマセン。
不適切な表現であれば内容削除して下さい。
  1. 2015/08/01(土) 18:23:33 |
  2. URL |
  3. 海山鉄 #-
  4. [ 編集 ]

レポート御礼

毎年のことながら、レポートありがとうございます。
サウンドカードのE233、ほぼできあがっているというのがウレシイですね~。
発売予定になっているE233中央線貫通10両編成と同時発売でしょうか(^-^)

近年の鉄道模型業界への愚痴、わかりますよ~。
それにして、ユーザーのリアル志向というのはスゴイですね。

昔々はHOだって「タイプだらけ」でしたが、メーカーは「タイプ」なんて謳わなかったですから…。
最大公約数の造形で製品化…
これが昔の鉄道模型でしたね。

とはいえ、細密化は時代の流れ…
KATOは老舗ゆえのパワーを秘めていますね。

その2で話題にしていたメーカーのうち某社に関しては、私は論外として話題にもしていません。
論外にしていると言うことすら、話題にしていないくらい論外(;^_^A

ユーザーに受け入れられる製品づくりをしているメーカーであるKATOのこれからも期待したいと思います。
  1. 2015/08/01(土) 22:52:02 |
  2. URL |
  3. 隠密 #oKzxZbq2
  4. [ 編集 ]

阪急9300系の上品な仕上がりを見て 関西私鉄の持つある意味での優雅さを感じます。
電車を見て 沿線風景を想い 思わず手を出してしまうと思います。

この図式は、飯田線シリーズにも言える事なんですが、この想いを巧く製品展開に応用している事が、現在のカトーの快進撃でしょう。
色々とこの先を妄想させてくれる試作品群は、次の製品展開を期待してしまいます
ユーザーにこんな想いをさせる事が出来る限り カトーの快進撃は続くでしょうね
  1. 2015/08/02(日) 07:56:01 |
  2. URL |
  3. 線路際の住民 #-
  4. [ 編集 ]

やはりカトー、トミーが残る

今までマイクロエースを辛口批評してましたがもうマイクロエースは何を言ってもダメですな。

もう販売店もマイクロエースは扱わないところが多いです。

いつ出るかわからん、出ても不良品が多い、仕入れに相当な金額がかかる、買ってもすぐにオク流しとこれじゃパチンコマイクロエース物語だと。
マイクロの模型売るのアホらしいと言ってられます。

メーカーもすぐにパチンコみたいにオク流しされていることを知ってるとは思いますがユーザーも今まで闇雲に買いすぎたことも原因です。

いまや模型屋より個人ユーザーが中古模型屋やっているのと同じで模型屋より品数が多いところもあります。

こんなこと続けていたら必ず自己破産するのに結局人間が模型を扱うのでなく模型が人間を支配する状態です。

昔みたいにキット買って必ず手でさわる、中古模型買って塗り替えとかやってましたね。

例え下手でもそういう車両はまず手放さないですがガンダムとか他の模型やっている人から見たら完成品ばかりの鉄道は異常だそうです。

ユーザーも<span style="background-color:#FFFF00;">鉄道模型</span>から離れて別の趣味やお見合いパーティー行くとかもいいでしょう。

お金が持たない、自己破産寸前のユーザーも多いようで<span style="background-color:#FFFF00;">鉄道模型</span>はもう売れなくなると思います。


失礼します。
  1. 2015/08/02(日) 22:16:42 |
  2. URL |
  3. アンチマイクロ #-
  4. [ 編集 ]

楽しいことを知ると楽しい

海山鉄さん

まあまあ、名鉄の模型はグリーンマックス製品が無ければ楽しめない状況でもありますから。「即退場」とまでは思っていません。要は企画、ユーザーへの楽しみ方の提案ができているか否か、でしょう。
ややこしいですが、Nゲージの世界って、楽しそうなことをやっている人に近寄ることが非常に「楽しい」のです。
その「楽しいことをやっている人」はどこの誰なのか。Nの世界に見つけられているか。そういうことなのでしょう。
  1. 2015/08/03(月) 07:36:02 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

お早う御座います

いやいや。
板橋界隈は新動力等新機軸等に果敢にチャレンジして拙者としてはまだまだエール送り続けたいメーカーですよ~!
ユーザー対応も親切丁寧で、コレは大手も見習って欲しい所です。

しょうがないね・・・
って諦めモードは その2のもう一つのメーカーで有りまして
多くは言いませんがほぼ新機軸、金型改良などのレベルアップが無く、値段だけかなりのレベルアップは、それは虫が良すぎるのでは?です。
  1. 2015/08/03(月) 08:06:05 |
  2. URL |
  3. 海山鉄 #-
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リアルかつ的確に

隠密さん

サウンドカードは気楽に電車ゴッコをするにはモッテコイですよね。このユルさと模型のリアルさは両立しているのですからまた面白い。それはメーカー側が遊び方を大切にしているからかな。
リアルかつ的確にって、意外と大切な言葉です。
  1. 2015/08/03(月) 12:18:45 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
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その先…

線路際の住民さん

そういうこと。今形として見えていることだけでなく、その先の展開が準備されている(かもしれない)から面白いので。「その先」を想像できるメーカーが多くなれば、それなりに活性化するんでしょう…
  1. 2015/08/03(月) 12:22:29 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

バランス

アンチマイクロさん

自己破産寸前のユーザー。そうかもしれません。
何事もバランスよく、でしょう。最近よくそう思います。
  1. 2015/08/03(月) 12:33:50 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

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