しなのさかいの駅前広場

あの山は棒を立てて登らないでください。

KATO 165系 急行「アルプス」(その1)

こんにちは。しなのさかいです。
正月明けの三連休。特にイベントもなく、落ち着いた空気の中でのんびり過ごせています。




年末の発売から、少々時間が経ってしまいました。
カトー謹製・寒地勾配線向け直流急行形電車165系・急行「アルプス」の登場です。

こんなことを書いたり、こんなことを書いた当方として、そしてこんなHNにして、中央本線の景色に惚れ込んだ当方としては、Nゲージ人生(なんだそれは)のひとつの区切りであり、ひとつのピークでもあると捉えています。





先行して発売された「こまがね」のつづきとして、“当然のアンサー”としてユーザーの期待を集めていた「アルプス」。
カトーは良い意味でその期待を裏切り、3両の事業用車との組み合わせという、多くのユーザーが思いもしなかった遊び方の提案をしました。





品番10-1390「急行アルプス用事業用車3両セット」。
今回の「アルプス」を夜行の「10号」と想定し、クモヤ90015、クモニ83816、クモニ83817がそのパートナーに選ばれたという訳です。





クモニは理解できるとして「クモヤとはなんぞや?」となるのです。
今回の「アルプス」セットの説明文では1972(昭和47)年頃とされていますが、実は「鉄道ジャーナル」1970(昭和45)年3月号に詳しく掲載されています。


「大糸線沿線は冬の冷え込みがきびしく、木崎、中綱、青木の、仁科三湖畔に近い簗場付近では特殊な気象条件から架線に霜が付着し、パンタを破壊する事故が起こる。その予防策として、一番電車の先頭に木製摺板をつけた“霜とりパンタ”なるものを持つ車両を連結するのである。」

「鉄道ジャーナル」1970(昭和45)年3月号
列車追跡シリーズ19
『銀嶺のクライマー アルプス10号 新宿→松本→南小谷』より引用


いにしえの「鉄道ジャーナル」の「列車追跡シリーズ」に記録されている列車を、今、模型で手もとに保管し、再現してみる…。
今回、ユーザーはそういう説法を受けた、というのが企画の真相のようです。
また、1970年12月号の時刻表でもダイヤ、編成(クモニ連結)に変化はなさそうに読み取れました。
今手にする模型から過去の時刻表をコーヒー片手に味わう、というのも、豊かな時間が流れた楽しい作業でした。





そのクモヤ90015と入れ替わるように松本で切り離される2両の低屋根クモニ83。
115系800番台のときに発売された張り上げ屋根仕様とは異なる、雨樋が低くなったノーマルな仕様の816、817。
片パンタとなり運転台の上にもホイッスルカバーが付いて、今までとはイメージが異なる、スマートでカッコイイ荷物電車となりました。
それにしても、クモニ83がここまで充実するとは。
サブ情報ですが、「アルプス」セットのシールに収録されているクモニ用運行番号は、天地寸法が伸びて(改善されて)いました。





一方、本体である「アルプス」8両セット。
既に165系としては「こまがね」「伊那」でデビューしているため、今回の新登場(フルリニューアル)形式はTsとTb。
緑色のグリーン等級帯、ビュフェ車をアピールする客窓の無い側面が長距離急行の証と言えます。





サロ165は、トミックスの165系と同様にバイザーが緑色で別パーツ化されました。
旧製品はサッシと一体化した銀色の表現でした。





回送運転台の窓もはめ込み化されました。
妻面へのオレンジ色の回り込みもOK。
トミックスHG製品と同様に、テールライトを赤いプリズムで別パーツ化して欲しかったという声もあるようですが、本線上では先頭に出ない妻面ですから、この割り切り方は理解しなくてはいけないとも思っています。
485系や583系もそうなっていますしね。





サハシ165は、サハシ153から改造された50番台。
1965(昭和40)年、サービス向上を目指して行う中央東線急行のサハシ連結を、新製ではなく上越線急行「佐渡」の“ダブル・サハシ”からの1両転用(中央東線からはクハを転出させる交換方式で)まかなうこととなりました。
しかし、これだけではなお不足するため、次に山陽本線急行で余剰となったサハシ153を改造して導入した…というのがこの「50番台」のストーリーです。

ちなみに松本に在籍したサハシ165は、165系オリジナル0番台車が7両、改造50番台車が5両(計12両)。
そのうちサハシ165-54はサハシ153-8からの改造となっています。
したがって、サハシ153からの改造車なので2つのキッチン窓の高さの違いも正確に再現されているというわけ。
サハシ153は、サハシ165だけでなくサハシ169にも改造されています。
だから、今回の50番台採用は「これでいいのだ」(某植木職人風に)。





驚くべきことは、キッチンの再現度。
目で確認できる限り、シンク、コンロ、冷蔵庫が表現されています。
さすがに「信州そば」という暖簾は再現されていませんが(どこかのサードパーティがシールを作るかも)、ここまでマニアックに再現されてしまうとユーザーとしては降参です。
他社では便器を再現する傾向がありましたが、乗客がトイレに入っているシーンなんか脳内で再生したくありません。
こっちのほうがビュフェの楽しそうなムードが伝わってきていいのです。

カウンター上に登山客を横たわらせようとしているアナタ!
どんどんおやんなさい。
「アルプス10号」なんですから。





ちょっと興奮してきましたので、いったん休憩します。


(その2・完へつづく)


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  1. 2017/01/09(月) 11:45:00|
  2. 鉄道模型(車両)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7
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コメント

やっぱ気が付きますよね

こんにちわ~^^
サロとサハシを並べた写真で安心しました。
まずはパッケージを明けた時に「サハシの向き逆に入れちゃったのか?」と思い取説を見てみると、編成例でも逆向きに書いてあるじゃないですか
取説の表紙の写真でサロ・サハシがちゃんと写り込んでいるものを使っているのにね・・・
実物は観たことはありませんが、いかなる線区でも165系に限らず153系でもビュフェ側が必ずサロ向きに連結されておりますね。
  1. 2017/01/09(月) 14:15:07 |
  2. URL |
  3. PIN #-
  4. [ 編集 ]

気づいていませんでした

PINさん

いや、説明書の内容と封入されたサハシの向きは気づいていませんでした(汗)
ビュフェ側がサロと接するというアルプスの編成原則は頭に入っていたので、箱から出して無意識にそう組成してしまったようです。
説明書を見てみましたが…、「ドア」というのは客室側にはあり得ませんから、やはり。
まあ、遊びましょう(笑笑)
  1. 2017/01/09(月) 15:01:22 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

安く済みました

MGが表現されたサロの床下を以前の製品と比べて見ていたら、スノープロウが取り付けられるクハと同じ台車なのに気がつきまして
115系用スノープロウを履かせてクハ481・クロ481・クハ489とトレードです。
刻印の番号も同じなので、今後はプロウ取付部の無いものは生産されないようですね。
しなのさかいさんも以前の記事にありましたクロへの取付はスカート下の干渉部分を若干切除してなんとか収まりました。
サハシの台車はどうしようか・・ キハ80系は台車のプロウは履いてないし・・
  1. 2017/01/09(月) 16:29:03 |
  2. URL |
  3. PIN #-
  4. [ 編集 ]

素直に説明書どおり…(^^;

隠密です。
165系「アルプス」、ながめているだけでムフフフフフ状態になるくらい、スバラシイ製品に仕上がってきましたね(^^)
サロ165は、拡大鏡でぐっくり観察しちゃったくらいですから…(;^_^A
旧製品では鬼門だった回送運転台のオレンジ塗装、もう苦労しなくてもイイんですね(T^T)
サロのテール・ヘッドライトレンズに関しては、モールドで充分じゃないですか(^^)
点灯させるコトはないんですし、何より、価格に響きますから…。

クモニ83は、まさかプロトタイプを変えてくるとは…恐れ入りました。
番号だけ変えて製品化ではなく、車体は新規というのですから、KATOの気合いの入れ方もスゴイと思います。

115系300番台のときもそうでしたが、KATOは「荷電を連結した夜行列車が楽しめますよ~」というメッセージを発信してきますね~。
昼行派の私としては悩ましいですが…(;^_^A

サハシの向き問題、ちょっと疑問に思いつつ、説明書どおりに組成していました(;^_^A
旧製品でアルプスを配備した時はちゃんとビュッフェ面とサロを向かい合わせていたのに…。

これからは、気をつけて編成を組みたいと思います(;^_^A
  1. 2017/01/09(月) 23:03:03 |
  2. URL |
  3. 隠密 #oKzxZbq2
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こまがねセットに始まりアルプス事業用車セットで完結させる 巧妙な販売戦略が有ったからこそ カトー165系フルリニューアルが成功したのだと思います。
そこに至るまでの飯田線シリーズ等の企画群の存在も大きいですよね。
ユーザーの喰いつき興味を引きながら展開して行くワケですから…
最近の紫色のアレとか まだ営業前の電車の発売は、私達にどんなモノを見せてくれるのか 楽しみですね
  1. 2017/01/10(火) 07:24:06 |
  2. URL |
  3. 線路際の住民 #-
  4. [ 編集 ]

湘南、横須賀…

隠密さん

どうもです。
そちらの楽しみ方も拝見しました。同じように、足りなかったピースを埋めるように中央本線の風景に浸っているようで、見ていてこちらもニヤニヤしてしまいましたよ。
クモニ83は昼間でも連結されていたのですから、配備しておいて無駄ではないと思います。
サロは妻面までオレンジが回っていないと寂しいですものね。
湘南色、横須賀色、国鉄特急色が揃ったところで、これらをケースにしまいっぱなしにするのはもったいないです。互いにしばらくは中央本線ゴッコしませう!
  1. 2017/01/12(木) 21:58:22 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

あの世界へ

線路際の住民さん

大事なことは、シリーズ初期のアイテムを買ったユーザーにキチンと「ある世界」へ連れて行ってくれていること、でしょうか。品質の良さだけでなく、企画、アイテムの連続性が良かったのだと思うのです。
101系800番台、115系800番台は買っておいて良かったし、もし買っていなかったのならば、今頃は必死になって探していたかも。そんな気がしています。
  1. 2017/01/12(木) 22:06:07 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
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