(その4からつづく)
【続・カトー】

リレーラー線路がリニューアルされるそうです。

で、そのリレーラー線路を応用して(?)新アイテム・踏切線路が登場します。
警報機及び遮断機がダミーです。
実際のところ、電動踏切の開閉ギミックもリアルかと問えば「ムムムム」となるので、このような割り切り方もいいんだと思います。
当方は苦労してグリーンマックス製品を塗り塗りしたところで、完成させた後で棒の太さにガッカリするという思い出を作ってしまいました。
棒だけ見ればこちらの方がいいです。
なんなら移植しようかなと企んでいます。

車止め線路はマークが点灯式に。
電車区などでズラリと並ぶとかっこいいでしょうね。

そして、単線デッキガーター曲線鉄橋の続編。
今度はR481ということで、昨年のR448と組み合わせれば複製にもなります。
それと「円錐台形橋脚かさ上げキット」なるものが!
R448が発売されたときに設定された円錐台形橋脚に下駄パーツを履かせて、手軽に高い鉄橋を楽しみましょうというもの。
ユニトラック床面から100㎜または120㎜の高さを作ることができるそうです。
カトーは車両とのコラボで切り取ったような「風景」も商品にすることができるから、ついつい、こうして共感もしてしまうわけです。
3色を設定して、8月発売予定と告知されました。
今度は飯田線じゃなくて伯備線かな?

こちらはレイアウト関連です。
新しい「水」の素材が発売されるようです。
これまでカトーでは「リアリスティックウォーター」という定番商品があり、多くのユーザーがその名前から手を伸ばしていたと思います。
実を言えば当方もその1人で、かつて水入れ直後の水田を作るときに利用しました。
しかしこれ、とろーんと流した後は異常に硬化速度が遅く、というか、どちらかというと「ずーっと柔らかいまま」で、積もるホコリは取れなくなるし、おじさんの人形を差して立たせておいたら数日後には倒れて溺死している(リアリアリスティックウォーターに取り込まれている)という事件も。

作例をちゃんと確認してきました。
カチンカチンに硬化しており、そうですねえ、水面はスマホの画面を操作するときに指紋が残るような感じ。
当方のレイアウトでは、現在グレインペイント・アクアシリーズで水面を表現していますが、やっぱり水の底が見えるというのは楽しいです。

次はストラクチャー。
なにやら面白そうな案内が。
総本山とFALLERのコラボなんですね。

外国製のストラクチャーって、使えそうなモノがあっても手に入らなかったり、目の前に売っていても日本の風景に置くには自分の頭の中のイメージが乏しかったりで、結局、今まで手にしたことがありません。


「高原のホテル」は、もはやレーティッシュ・シリーズの世界にはベストマッチですから、むしろレイアウトの世界が外国型ストラクチャーに寄り添うこととなった、と解釈した方がよさそう。
跨線橋や高架下のファサードパーツは、なるほどこう見せられれば確かに日本の風景にも溶け込みます。
こういう工作物や土木構造物は安定供給されるといいのですが。特に国籍を問わない工場系のストラクチャーとかって、使えそうと気づいても手に入らないことが多いのです。
さて、どうしても興味が高くなるのは今後の車両模型の展開です。
今回は、静岡としては久しぶりに会場発表がありました(タイミングを静岡に合わせたということですよね)。

碓氷峠廃止20周年に合わせ、廃止直前まで峠を越えていた車両たちがよみがえるそうです。
2006年にも、EF63や489系が発売されてにわかに「碓氷峠ブーム、再びか」と色めき立ちましたが、残念ながらそんなに盛り上がらなかったのも事実でした。
489系とプチリニューアルの189系だけではトミックスのラインナップに対して弱く、不戦敗状態だったと記憶しています。
今度は、189系をフルリニューアルし、さらには115系1000番台までもフルリニューアル。後者は2010年にプチリニューアルを施していたので「まさか」という感じでした。
ついでに14系「能登」も。ハザのリニューアルはどうしても期待大。
EF62後期形はいつどのようなタイミングで登場するのかと考え続けていましたが、その答えは「JR時代」だったんですね。

今回、EF63はJR仕様ですから、前面にはC’無線アンテナが立ちます(EF62も同様)。
棒を立てて山を登るんです。
さて、この棒。
トミックスのようにジュラコンでやられると塗装(着色)が出来ないので、トイっぽさ満点なのです。なんとかならないかなあと思います。
つい先日には早々とASSYの内容が公開され、ワンパーツ構成であることは確定しました。
飯田線旧国の幌も素材を変えたことで黒く着色もできるようになりましたし、クモユニ74や101系のジャンパ栓だって同じ。
どうか柔軟な発想をお願いします。
それと、多くのユーザーが不満に感じているはずの、間伸び感がハンパないカプラーも大問題です。
こちらも情報公開されたASSYパーツとして「密連型#2」用の新しいカプラーが起こされる模様ですが、サイズは従来型と同じで、車間が短縮する見込みはなくなりました。
無念としか言いようがありません。

これまでトミックスが守備範囲としているJR時代をあえて選んできたので、トミックス製品に対するユーザーの不満、そして後発としてのこだわりが感じられるとよいのですが。
もちろん、1997年の碓氷峠も古き良き思い出ですから、トミックスの碓氷アイテムを持ちながらも手を出しそうな予感がしています。
しかし、そんな消費行動の中でも、納得感というか、すっきりした気持ちは持っていたいもの。
後発アイテムなのに「どうしてここをもうちょっとこうしなかったのか…」という要素が見られると、ストレートにマイナス評価につながりそうです。
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その他、いろいろとお話を伺いました。
いつも本当にありがとうございます。
5月はカトーの決算期であり、5月末の出荷額で様々なデータが固まります。
したがって、昨年の6月からこの5月までのラインナップをユーザーとして振り返ることが、そんなデータとリンクすることとなります。
で、残念ながらこの1年、ドキドキとワクワクを感じるポスターや「製品化を望んだことなんてなかったけど思わず買いたくなるようなアイテム」は少なくなりました。
このことは、鉄道模型趣味における説教や説法、ユーザーが自分の範疇に収まり続けずにもっと外に目を向ける「きっかけ」が少なくなったことを意味します。
近年のカトーは、市場におけるそのような役割を担っていたはずでした。
2017年。
現実の世界で鉄道を楽しむことはさらに難しくなり、夜行列車は壊滅状態、移動は新幹線であっという間、という具合です。
なので上野駅は、もはや本来の機能を失い、山手線の1つの駅としてしか存在しなくなりました。
一方、JR北海道の経営問題では、社長の投げやりなコメントがニュースになる度に、楽しかった頃の北海道の思い出がズタズタに切り裂かれるようで見ていて辛い。
「もう鉄道はいらないからバスで」という某市長が現れたことで、その辛さは極まりました。
北海道の鉄道は、もう“過去の姿”で楽しむジャンルなのです。
撮るものもないし、乗り鉄の旅をするにしても第三セクターばかり…。
その代わりに世間へ話題を振りまいているのは、一生乗ることがなさそうな“豪華列車”たちだったりします。
地域の活性化には有効でしょうが、あまりにも意図的で、その存在も飛躍感があり過ぎです。
その点「鉄道模型趣味」は非常に特殊で、現在から過去の時代までを幅広く捉え、過去の出来事でさえ、あたかも「今、起こっていること」のように包み込むことができています。
このことは今に始まったことではなく、昔からずーっとそうなのです。鉄道模型趣味をやりながら「懐古主義だ」と断じてしまうと、おそらく“その先”へは進むことができないでしょう。
自分が楽しむ鉄道模型に「文明」ではなく「文化」のテイストを吹き込めるかどうかは、この辺りがポイントとなっています。
だからこそ、企画して製品化する時代、レイアウト上に設定する時代はもっと柔軟で幅広く捉えてもいいはず。
何も、デビュー間もない通勤車や、落ちぶれた最晩年の(本当はボディが傷んでボコボコな)姿を“さようなら○○セット”として製品化しなくてもいいんだと思います。
「青函トンネル」はH5系じゃなくて50系「海峡」であるべきなのです。
2017年度は、カトーから、また頭をガチンと殴るような、「え、何を考えているんだ?」と騒がしくなるようなアイテムが登場して欲しいですよね。
このときの騒がしさ、にわかに起こるどよめきと右往左往して調べ始める行動、混乱こそが「文化」の胎動です。
間違っても、続出する「豪華列車」がNゲージ化されませんように。
鉄道の価値や面白さを“手っ取り早く”捉えようとすると、直ぐに胡散臭い「文明」的なものとしてユーザーに解釈されちゃいますョ。
「そういうことではない」ということが本稿の趣旨でした。
わかりましたか、○○シくん?
ではまた。
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- 2017/05/19(金) 22:50:00|
- 鉄道イベント
-
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| コメント:11
こんばんは。
私も正直なところ、今回の年末アイテムの内容・発表のタイミング・価格・売り方(実質再生産無し)に、嬉しさどころかこの先の不安を感じました(個人的にななつ星だけは製品化を期待していますが)。他の12月発売予定品は来月に発表されるでしょうから、そこに期待したいと思います。
魅力的な新製品が少ない最近ですが、そのおかげで?手持ち車両の室内灯装備率が徐々に上がってきました。今回のような動きが一時的なものと期待して、しばらくは手持ち車両のパワーアップに力を入れようと思います。(ちなみに、北斗星客車旧製品にキハ85用室内灯を取り付け、現行製品と遜色ないものになりました。)
- 2017/07/18(火) 19:53:47 |
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- やまだ #LLR6AlOk
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やまださん
こんな過去の記事に四季島製品化が決まった今コメントがついていく…。
本当にありがたいことだと思っています。
ようやく梅雨が明けた頃にもう年末のことを考えろとの西落合からのメッセージ。夏休みはこれからですよね(笑)
それでもドキドキの企画ならまだ楽しめますが、カトー伝統の年末アイテムがまずはこんな列車で決まってしまいました。工場はこういう列車を模型化するために、ほとんどが新規金型かもしれない模型の製品化に向けてこれから全力投球するんだと思います。その製造能力をもっと…
11月の95のように最近は売り方もオカシイですよね。
北斗星旧製品に室内灯。お世辞ではなく素晴らしいことだと思います。当方も旧製品は未だに持っていて、その理由は「楽しかった頃の北斗星だから」。
こちらも室内灯の換装作業、やってみようかな。
- 2017/07/19(水) 18:42:13 |
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- しなのさかい #-
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こんばんは。コメントありがとうございます。
そうなんです。不安になったきっかけがEF81 95の売り方なんです。そして今回の四季島の件と続くと、やはり先行きが不安になってしまいます・・。
なおブログの紹介文、私は強く同意いたします。
北斗星旧製品の件、お褒めいただき恐縮です。余計な加工は一切不要、簡単に取り付けられましたので、是非お試しください。
「楽しかった頃の北斗星」、そうですよね。この頃はまだ個室が少なかったですが、青函トンネル開業直後の盛り上がりがこの車両を見ると思い出されますから。
- 2017/07/19(水) 23:00:29 |
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- やまだ #LLR6AlOk
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やまださん
1988年の一本列島改正。仕上げはオリエントエクスプレス'88でした。
あの頃は「廃仏棄却」ということではなくて、自然に民営化後の鉄道に対するワクワクとドキドキがありました。その時の空気感をまた感じてみたいし、Nユーザーの間で共有したいですよね。
模型化する車両は、こんな空気も運んでくるべきでしょうし、ここ5年のカトーはそうでした、ということなんです。
- 2017/07/21(金) 18:56:42 |
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- しなのさかい #-
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はじめまして。コメントは初めてですがいつも楽しく貴ブログを拝見させていただいております。
レイアウトを作る人口が減少傾向にある中、最早「あの日の情景、空気」の思い出を模型として保存するのではなく、
「ただ好きな車両・編成をコレクションしたい、走らせるなら貸しレでOK」と考える若いユーザーが増えている気がします。
彼らにしてみればリアルで目にしていて、ビジュアル面で魅力的なJR時代の車両よりも、知らない時代で全部同じに見える
国鉄時代の車両、仕様を多めに出しているカトーは自分達を無視していると考えSNS等で批判してきました。
(去年だと711系、781系、14系15形が国鉄仕様だったことへの失望や批判が多かった気がします。)
当のカトーも批判が堪えたのか、はたまた売れ行きが悪化したのかは不明ですが昨年の暮れから新型と在来車の現行仕様、
懐古シリーズも24系はやぶさや碓氷峠シリーズの様に20代~30代がターゲットのJR初~中期の編成が増えてきました。
見る限りこのカトーの路線変更?は好意的に見るユーザーが多く(怒られる覚悟で言いますが私もその一人です)、
売れ行き・予約も好調の様でこの路線へのシフトを進めていくことが予見されます。
下手したら『国鉄が現実どころか模型でも思い出の中』になってしまう気がしないでもありません。
四季島は実車のデザインやコンセプトが好きですし、いつか乗れるまで模型で我慢するのと、
東日本の歴代豪華寝台列車夢の並びをやりたいのもあるので買います。
以上、長文失礼しました。
- 2017/07/23(日) 13:33:02 |
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しなのさかいさん
こんにちは。御無沙汰しております旭屋です。
私めもしなのさかいさんに概ね同意見でして個人的には四季島やら昨今の車両に興味が薄いのですがこのあたりは世代間や嗜好のギャップもあり神学論争みたくなってきますからね・・・。
またKATOを始めとするNゲージメーカーとしては新規ユーザーやライトユーザーを獲得したい思いから今の旬な車両を製品化するのは十分理解できるんですよね。
それに対するユーザーである私のスタンスはただ単に「興味ない車両は買わないよ。」であり好きな車両が製品化された時には「ラッキー!!早速予約しよ!」というシンプルなものです。
年末新製品、まさかこれでは終わらないと思いますよ。まだまだ二の矢三の矢が飛んでくることでしょう。
新165系の時の「長く生きていれば・・・」まさにこれです。
165系のバリエーション、153系、113系、キハ58系のリニューアル・・・まだまだ期待は尽きません。気長に待ちましょう!!
- 2017/07/25(火) 12:36:07 |
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- 旭屋 #-
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?さん
コメントをありがとうございます。
残念ながらお名前が不明なのですが「怒る」などとんでもありません。
2か月前の記事なのに丁寧なコメントをつけてくださり本当に感謝しています。
「四季島」といった豪華列車への見方、感じ方は人それぞれでしょうから、この論点は置いておくこととさせてください。
ですから模型店に予約が入るのも当然のことと受け止めています。
ましてや連日メディアで取り上げられている列車ですから(ウチの下の娘まで夕方の情報番組を見てこの列車のことを知っているくらいですから)。予約の入り方に「勢い」はあると、そう思っています。
さて。
当ブログでは繰り返し取り上げてきたことなんですが、ここ5〜6年くらいカトーが仕掛けてきた企画の中には、あえて「ユーザーを向いていない企画」が数多く仕掛けられてきたという点を、もう一度確認しておきたいと思います。
このことを当方はココで“遊び方の提案”という言葉を使って表現していた頃があり、それは、おおよそ間違っていなかったと思っています。
実をいうと、当方もここ5〜6年くらいの企画の中でストレートに製品化を望んでいたモノは意外と少なくて、自宅の在庫を見ると「なんですかこれは?」と思いながら手にしたモノの方が多いことに気づくんですよね。
この心理は、幼少の頃の模型店で、大人たちが「コレがおもしろいんだよねー」と話し合っていた内容を、背伸びをしながら頑張って聞き続けて、そして感化されたパターンに近い。
つまり、自分の趣味の範囲が、カトーの企画によって、ほどよいペースとプロセスで広がっていた、という訳なんです。
ココが、鉄道模型が「文化」となるポイントだと思っています。
説教や説法を受けることが嫌な人も多いとは思いながら、この趣味は「今、目に見えること」だけを対象としているとつまらないし窮屈です(撮影場所なんてまさにそれ)。
雑誌媒体を見ても、歴史的に深掘りできる能力(というかライター)が枯渇してきていることは間違いないでしょう。『〜ファン』はネット上の画像の“まとめ雑誌”になってしまい、先月発売された号がブックオフでわずか数百円で売られている有様です。
だからこそ、3次元的に「ね、おもしろいでしょう?」と問いかけてくる、時間的に深掘りした企画には強い説得力、そして文化的な香りが存在していたと思います。
飯田線シリーズなんて、2013年の秋まで、それを求める声や気運なんてまるでありませんでしたから。
さらに言えば、マヌ34なんて需要は皆無に近かったはずだし、小型の蒸気機関車はC12よりもC11の方が「欲しい」という人が多かったのではと。それでも、その売れ方はどうだったでしょう。
もうひとつ、別の角度から見ると、それは「1/150の世界に存在させておかなければならない車両」です。
カトーが仕掛けてきた国鉄仕様へのこだわりに対する失望と批判は、それは裏を返せばJR仕様への失望と批判が存在することでもあります。
冒頭で申したとおり結局は主観ですから、何を製品化したって失望と批判は存在するのです。
それでは、どちらもバランスよく…ということでユーザーを気遣って交互に企画をすべきか…。
ここで先の雑誌媒体の話と重なります。
もう、昔の車両をわかる人がいなくなりつつあるのです。だからこそ「今のうちに」だったのではないでしょうか。
現にC622号機、3号機の再生産に付き合う客車の再生産はアルミサッシ仕様のスハフ44だったり、冷房のオユ10だったりと、おかしな選択が発生しています。こんなこと、少し前まではありえなかった。
「四季島」を始めとした「今、目に見える車両」は、焦らなくてもそのうちどこかの誰かが製品化するでしょう。
今のうちに、わかる人がいなくなる前に、基礎となる金型を残しておいて、JR仕様は後の世代がそれらを使ってバリエーション展開させればよろしい。JR仕様を作った後には国鉄仕様、原形仕様は企画されないでしょうから、順序はどうしても国鉄仕様からとなる…。このことは「レジェンドコレクション」にその傾向を強く見ることができますよね。
もちろん当方の「読み」がメインのコメントですが、それこそココ数年のインタビュー記事、50周年記念誌を読むとおおよそ以上の内容に間違いはないかと思います。
今、鉄道趣味、鉄道模型趣味の上流、源流にも世代の変化が劇的に起こっていて、それを「あ、最近は流れてくるものが変わった」と思って観察していると、いつの間にか趣味全体が薄っぺらいもの、他者からアナログ的に感化されずに、ひたすら孤独に自分のテリトリーを守る趣味へと変容しないか、そう心配しています。
そのような意味で、カトーの企画ではユーザーへ媚びへつらうようなことはやめて欲しいし、もっと知らない世界へ連れていってもらいたい。本当にそう思うのです。
だから、不思議とカトーの企画にはユーザーとの対話が生まれていました。
これだけあらゆる保存手段が存在する時代です。鉄道が鉄道の本来の使命を担いながらその機能を発揮していた時代の姿を保存できないのも変ですよね。
市場全体を俯瞰して、カトーに担ってもらいたいポジションを考えると、トミックスが散々取り組んできた「1997年」の碓氷峠に挑むのではなくて、もっと油くさい時代のものをやって、あの峠を越えるのに1時間近くを要していた頃の話を文化的に伝えてもらいたかった。
そんなことを考えています。
長文失礼しました。
- 2017/07/26(水) 19:37:28 |
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- しなのさかい #-
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旭屋さん
ありがとうございます。
鉄道模型メーカーも、普遍的な課題である「裾野の拡大」に努めなければならず、そのようなことから旬な車両を製品化する意図は十分理解できるところです。
しかし、今回の「四季島」は、どうもそうした戦略的な香りよりも、われわれ鉄道模型ファンの嗜好を軽く、または読み違えられて打ち出しているように感じています。
なんというのかな、うまく言えませんが「E655系があんなに売れたんだからこれだって欲しいはずだ」「今の寝台列車はコレでしょう」とか。
ここから先は主観論争の世界ですから控えますが、「四季島」って「北斗星」や「トワイライトエクスプレス」の後継と捉えられているのかなって。
カトーの年末アイテムにはもう1アイテムあるように伝わっています。
前の?さんへのコメントにも書きましたが、われわれユーザーが思いもしなかったアイテムがズバンと投げられてくると楽しいですね。
ポスター発表後に「カトーは何を考えているんだ?」っていうリアクション。ここ5〜6年くらい続いていたでしょう。この言葉はカトーの企画に対する最高の賛辞だったと思います。
「興味のある企画」だけでなく「興味を持つこととなった企画」もある、ということはこの趣味の世界に生きる人間としては、とても楽しいことであり、必要なことです。
それと、御依頼の件、了解しました。こちらこそよろしくお願いします。
- 2017/07/26(水) 19:41:07 |
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