日本橋ヒットアンドアウェイ

2018-03-19 (Mon) 23:40
駅ノート 2
「大阪潜入」編からつづく)




此花桜島郵便局で貯金を済ませた後は、時間帯の問題なのかわかりませんが、ガラーンとした商店街(?)を通り抜けて、天保山渡船場へ向かいました。
そういえば、20年前にココらへんを歩いた記憶がフワフワと。





看板が無ければ絶対に分からない、素朴すぎる乗船場で、子どもを乗せた自転車を押すママさんとか、営業中のスーツ2人組(先輩と後輩?)とか、当方のように旅行中と思われる夫婦とか、様々な人たちがパラパラと集まってきました。
この堤防の向こう側にそんな待合室がありました。





タダで乗れる船がやってきました。
大阪市のあのマークが付いているので、それで間違いないとわかります。
よくもまあ、近年の大阪市政の荒波を乗り越えて無料のままで続いたものだと。
20年の間には、そんな嵐もありましたよね。

対岸は「天保山ハーバービレッジ」。
標高が低すぎる天保山(4.53m)は割と有名で、幕末には外国の軍艦が近づいたり、砲台が築かれたりと、歴史趣味の中で目にするキーワードです。





大阪湾を行き交う船舶。
鉄道ばかりの旅の中に、ほんの少しだけの船旅というのも悪くない要素で、ここが大阪だと思えばなおさら。
関門海峡も渡船で渡ったことがあり、そのときも旅の中の変化球にはとてもイイ移動手段だと思いました。





スタッフと呼ぶには抵抗がある「船のオッチャン」たちによってすぐに対岸に渡されると、遠くには大阪の都心部が見えていて、この渡船がデジタルな都会の中の“アナログシステム”であるというところに大きな魅力がある。
オッチャンたち、ありがとうございました。







「天保山ハーバービレッジ」には、1990年頃から「海遊館」や「天保山大観覧車」「天保山マーケットプレイス」などがあります。
横浜もYES89の後にみなとみらい21地区の開発が本格化しましたから、要は全国的にウォーターフロント開発がブームだったということなのでしょう。
このブームが港湾倉庫などの施設を次々となくしていき、刑事ドラマによくあるロケ地は消えていきました。
「バブル期の中だった」という要因分析だけで終わらせたくない気もしますが、どうでしょうか。





火曜日の朝でも遠足の団体や外国人観光客などで賑わっていました。
後者については、団体というよりも個人、小グループでたどり着いた雰囲気が目立っていて、アジア方面から来る方々が、インターネットでいろんな情報をキャッチして漏れなく関西地方を回っているようです。
ですから、その行動パターンは、ほとんど日本人観光客と変わらないと思いました。





大阪築港郵便局でも貯金。
お金は貯めるんです!
すぐおろすけど!







そして、大阪市営地下鉄中央線・大阪港から鉄道の旅を再開しました。

中央線は近鉄けいはんな線と相互乗り入れを行なっているため、ここで遂に家電製品のような顔をした近鉄7020系が登場。
7020系は、2004年から、けいはんな線生駒・学研奈良登美ヶ丘間の開業に合わせて製造されたグループで、いわゆる“シリーズ21”に準拠した設備を持っているんだとか。
第三軌条方式(750V)の近鉄電車、です。
たまにありますよね、大手私鉄でこういう規格の異なるやつ。

これで弁天町まで移動。
弁天町からは、再びJR大阪環状線に乗ることにしました。





その大阪環状線の弁天町ホームです。
内回り電車を待っていると、外回りには221系リニューアル車がカッ飛んできました。
リニューアル車も3日目ですっかり見慣れており、カトーの新製品を待つ気持ちに。
こーいうのを「変節」と言うのです。





んでもって、内回り線には特急「はるか」。
大阪環状線を走る電車は実に多彩で次に来るのはなんだろうかという面白さがあります。
要は、環状線でありながらながら、放射方向への輸送も担うこととして、そのルーツは昭和40年代終わりのこと。
環状線を1つの駅のように捉えて、放射部のターミナルと結んでいるようで、この合理的な発想は繰り返しになりますがら山手線では真似できない芸当です。





また323系電車がやってきて。
実は、そろそろカトーから発売される頃なので1人でソワソワしています。
旅に出る前は「これは自分には関係ないなー」と思っていたのですが、旅から帰ってきたら気になって気になって仕方がない。
そうなることは、大方予想していました。
自分からそのテリトリーに入ってしまったのですから。
323系はトミックスの顔もいいと思うんですが、塗装と印刷を加味すると総合的にはカトーの方が満足できるのではないかと(ブツブツ…)





今度は、天王寺を目指しました。
反対からやってきたのも323系。
大阪周辺ではこの顔が大量発生していて、関東に帰ってきてからもトラウマになっています。
そのうち、横断歩道の向こう側で待っている人たちもこの顔になるんじゃなかろうか…。
ネット上では誰かの顔に似ているんだとか、そんな話で盛り上がっていますよね。
当方、そんな話題が大好きだったりします。







天王寺で世代交代の並びを見ることができました。
交代完了の時期もそろそろのようですから、201系との並びも過去のものとなるのでしょうか。





ここから阪和線に乗ろうと思っていたんです。
せめて三国ヶ丘くらいまでは行って、帰りは歩いて南海電車で、とか考えていたんです。
が…

桜島~天保山の移動で結構な時間を使ってしまい、午後に訪問を予定している目的地での時間が圧迫されそうな気配になってきました。
よって今回は泉南地域へ足を踏み入れることは断念。
計画性がないと、こうなります。





その後は、新今宮へ1区間引き返して、大阪市営地下鉄・堺筋線でさらに恵美須町へ1区間移動。
効率が良くないと思える移動を繰り返してしまい、そこまでして日本橋を強行偵察することとしました。
やっぱり模型をやっているんで、どうしても関西の総本山のようなお店は見ておきたいもの。
せめてもの、関西の同好さんたちへの表敬です。
でんでんタウンを南側から侵入。





まずは「ジョーシン・スーパーキッズランド本店」。
いわゆる“序”の本店、総本山です。
その“序”の鉄道模型売り場は、当方の住まいの近くにもあることはあるので、なんとなく品揃え、店頭の出し方は「こんなもんか」と想像していました。
例えば、ビニール紐で縛られた、デッドストック風の車両ケースとか。
よく見るんです、そういうやつを。
もちろん名古屋・大須は例外ですョ。

が、その例外である大須も越えた品揃えには驚きました。
カトーのASSYパーツはもちろんのこと、サードパーティのインレタが整然と壁にぶら下げられていたりして、量販店と専門店のハイブリッドという雰囲気。
こうしたパーツを扱うには、問屋に頼らない一定の知識が必要のはずで、家電量販店なのにそれをやれるスタッフがいるということなのでしょう。





もう一つは、定番のココ(笑)
実はこの前の日の晩にも京都店を訪問しており、この旅3日目にして関西地方の4店(神戸店→梅田店→京都店→日本橋店)をクリア。
なにか景品をもらいたいくらいです。

ココではカトーの阪急9300系を見せてもらいましたが、やや難点があったのでやめてしまいました。
親切に対応してもらったのにすみませんでした
(というか、旅の途中なのに無意識のうちに車両ケースを持ち歩こうとする自分が恐ろしいです)。

もう少し日本橋の模型店を回りたかったけど、持ち時間を考えるとここら辺が潮時。
撤退信号がバシューッと打ち上がったような気がして、そのまま徒歩で近鉄日本橋へ離脱しました。
南から北へ。
1時間に満たない「日本橋攻略」でした。

のんびりとするはずの一人旅が、だんだん慌ただしくなっていて、思えばこの頃から態勢を立て直す必要性を感じてきたんだと思います。
このままじゃ、都会をぐるぐる回っているだけの旅行になってしまう…!

そんな反省もあり、近鉄日本橋からの「予定していた旅」は、その混乱を補正する、ちょっとした癒しのミニトリップとなりました。



(つづきまーす)
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