しなのさかいの駅前広場

スリーブの絵には秘密がある。

第57回静岡ホビーショー(その2)

(その1からつづく)


【マイクロエース】

“新規製品”と言えるようなアイテムは稀で、既存製品に何らかの仕様変更の手を加えて、実質的な再生産における価格高騰の説得力を持たせようとしているように「見える」マイクロエース。
かつての価格での再生産すら叶わなくなってしまったのか、今回もその傾向に変わりはなく「できることをやる」というスタンスがにじみ出ていました。

価格の上昇による「選択肢」としての存在の消滅はユーザーとしてはとても残念なんですけど、もう誰の目から見ても中国での製造に価格面での優越性がないことは明らかなので、ユーザーとして「価格、価格」とわめくのではなく、今でも撤退せずにこうしてブースを構えていることこそが注目すべき点だと思います。





小田急ロマンスカー30000形 EXEαから見てみました。
既存製品の色替えですから、塗装・印刷の具合をチェックしても、ここらへんはマスプロ品を見てからではないとなんとも言えません。

もともと設計自体に破綻はなく、例えば乗務員ドア付近の彫りも良くて、マイクロエースの中では「当たりの方」。
けれども、マイクロエースのEXEは“ボディ膨張事件”以降、手にすることがなくなっており、たぶんこれから先もそうなんだろうと思っています。
あのとき以降、EXEにこだわること自体が面倒くさくなってしまいました。







C10 8とC11 207。
「あのD51」以降は一応“蒸気機関車のマイクロエース”ですからね。
「まだまだやる」という狼煙なのでしょう。

しかし、今となってはどうしても古い設計、無理のある設計が垣間見えていて、今後自分が「お金を出して手に入れる」という気持ちになる…とは到底思えません。
前照灯は相変わらずアレですし(207についてはもはや架空の世界の表情です)。
それとも、商品のネーミングでライトユーザーの手に触れることができれば成功、という企画なのでしょうか。

大手二社の隙間を狙ったネタ探しの結果であっても、結局ユーザーや小売店に否定されてしまっては、それは隙間とは言えません。
マイクロエースの蒸気機関車をこれからどう仕切り直すのか、マイクロエース自身におけるそのあたりの総括がないと今後も厳しいような気がします。





小田急ロマンスカー3000形は久しぶりの再生産です。
全体的にボヤッとしたエッジ、厚ぼったい塗装はそのまま踏襲されそうな気配なんですけど、NゲージのSSEは今のところこれだけなので、そう考えれば需要はまだありそう。
前回は、カメレオンの舌のような重連用マイクロカプラーが話題になりました。





パンタグラフに事件があったような阪急2300系。
久しぶりの新規金型と言えそうな模型です。
マイクロエースの新規製品のリリースはこのようなペースになっています。





小田急9000形も実質的な再生産。
今回は「登場時」というネーミングです。
初回品のときはその出来に大きな話題が巻き起こりましたが、気のせいか最近中古店でよく見ます。
今回の製品に乗り換えようとしたユーザーの所有物だったのかもしれませんけど(真相は不明)。
当方は初回品2種を温存していて、その表情だけでも楽しめれば登場時だろうと晩年時だろうと構わないと思っています。
むしろ8両セットの「のっぺらぼう」顔の方が貴重なのではと(笑)





キハ11も実質的な再生産。
バックミラーのパーツが細くてコワイ。

今般の三江線廃止フィーバーではトミックスのキハ120三江線色に特需が生まれました。
トミックスでは、また生産するようです。
ローカルな空気感のあるこうした製品が、何らかのアナウンス的な企画を背にしてリリースされるようになれば、焼き直し再生産であっても需要を生むような気がします。
これまで散々車種の選定で“狂犬ぶり”を発揮してきたマイクロエースですから、そろそろそうした企画の意図、暴露話をまじえたリリースの方法もイイんじゃないでしょうか。
あのキマロキやクモヤ495を製品化しようと考えたプロセスを是非とも聞いてみたいですよね。



(オオカ商事)



さて、オオカ商事による持込み企画「マイクロスピーカーシステム」。
やはりスピーカーであることを前面に押し出した名前に決まったんですね。
知らない方に改めて御説明しますと、つまりは小型Bluetoothスピーカーなのですよ、コレは。





組み込むモノは模型でなくてもいいのです。
物体の中に入りさえすれば、とにかくそこから音が鳴る。
フル充電で数時間は連続して音を鳴らせることができるそうですし、待機状態でも24時間は大丈夫とのこと(確かそんな感じ)。





発売は年内になるようですが、問題はその価格だと見ていて、伺ったところ、様々な調整を経てほぼ決まりつつあるその価格は、当方からすれば「結構高い」。

カメラの小型化と同様に、この手の小型化もこれからは加速していくのでしょう。
もしかしたら、模型メーカーではない他勢力が開発に着手することもあるかもしれません。
そのときを待つべきか、それともサッサとコレを手にして早めに楽しんでしまうべきか。
地味ではありますけど、少し大きめな選択肢になるように見えます。

それから、根本的な引っかかりは、1/150の世界で鳴る音は「どこから聞こえてくると許せて、許せないのか」ということなんです。
「もっとリアルになるよ」ということを信じて導入を決めてしまっても、いざ組み込んでみると違う受け止め方になることってあります。
このオオカ商事さんのアイデア、決して否定はしませんが、ユーザーそれぞれがNゲージの世界で新たな市場となりつつある「音」の鳴り方をどう求めるか、考えておいた方がいいんではないかと。
当方でしたら、いっそのことサウンドボックスの音をヘッドホンで聴いても良さそうですし、当レイアウトが複線ですから「サウンドボックス」をもう一つ導入してもいいかなとか、そんな選択肢、音へのこだわりと投資の考え方を持ちつつあります。
もしヘッドホンで楽しむなら、車内の様子が頭に浮かぶ効果音なんてのもいいですね。



【株式会社ZAIZEN】



こちらも音に関係した企画。
スマートフォンにアプリをダウンロードして、スマートフォンからBluetooth接続で車種別に音を出しながらスピードをコントロールする、というシステムだそうです。





Bluetooth接続となるMFC(マルチ・ファンクション・コントローラー)本体をレールのフィーダーに接続すればOK。
本体にはトラック用出力端子2つ分、ポイント用出力端子4か所分が用意されていて、これで不足する場合はその他、トラック拡張パック、ポイント拡張パックも用意されているそうです。

気になる車種のラインナップは「様々」とのことで、アプリ内の課金で購入して増やしていくスタイルになっているとか。
当方が「様々」と断ったのは、結局のところ現在のラインナップが6車種程度のようであり、その一方、先程アプリのうたい文句を見たところ「120車種以上を追加データとしてリリース予定」とありまして、その展開過程に少し不安が…。
というのも、カトーのサウンドカードの開発についてはいろいろと苦労話(特に音の録音)を聞いていて、そのことからすると、どこか違和感があるからなんです。
一体どうなっているんでしょうね。

昨年後半から販売しているということですが、購入はAmazonからのみということですから、我々が模型店をパトロールしていても知らない訳です。
ユーザーによる使用レポートすら見たことがありませんでした。

この企画を専業としている企業ではないようなので、今後の展開に注目してみましょう。


(その3へつづく)

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  1. 2018/05/15(火) 08:00:00|
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