こんばんは、しなのさかいです。
ほぼ1か月間、更新を止めてしまいました。
毎日訪問してくださっていた方々にはお詫びの言葉も見つからず、ひたすらに申し訳なく思うばかりです。
更新が途絶える前に、その要因をほのめかしていましたので、ご想像もできていたかと。
① レイアウトの緑化工事ばかりしていた
これです。
決して鉄道模型をやめた訳ではないのです。
むしろその逆で、同じ工程を全てのモジュールに同時に施して、サボりグセのあるレイアウト工事を本気で前進させようとしていました。
そして、こうなる背景としては、
② 猛暑のため、レイアウト部屋から山パーツを取り外して、エアコンの効いた部屋でちまちまとフォーリッジを接着していた方がいい
③ 話題となる車両の新製品が発売されないので、だったらレイアウト工事を進めていた方がいい
という2点が挙げられます。
こうした閉塞感のある近況は、ひょっとしたらNゲージ・ユーザーである皆さんも同じではないでしょうか。
鉄道模型店、ホントに行かなくなってしまいました。

その閉塞感を打ち破ってくれるのか…
カトーから久しぶりに「新製品らしい新製品」が発売されました。
119系 飯田線が登場です。
すっかりペースが落ちてしまった“飯田線シリーズ”のリリースはかろうじて継続。
なんとかしてもらいたいですよね、今のカトーのラインナップには。

仕様としては文句のつけようがありません。
射出されたボディはエッジもはっきりしていますし、側面窓の形状、大きさも適正かと。
印刷した表記類、ドアレールもにじむことなくクリア。
そしてシルバーシートが懐かしい!(そうでした。こういう印刷は施されていなければなりません)。

現代っ子には理解しがたいであろう、運転台と中間車妻面の連結。
3両セットでは、こんな味わい方も楽しめるようになっています。

前面部を観察。
ブラックアウトされた窓まわりはガラスパーツへの印刷で、スカイブルーのボディとの隙間は何にも目立たなくなっています。
201系のそれよりも「合い」は向上しているようです。
銀色のワイパーもずれることなく印刷。
もはや定番となった運行番号表示器が備わっており、当時の時刻表とニラメッコして楽しめるようにもなっています。
ライト類の大きさも適正と言えましょう。
もちろんクモユニ147も入線させています。

165系との列車交換。
こうやって並べれば、飯田線の風景が広がっていくわけです。
鉄道模型で遊ぶ上で、忘れてはいけない方向性だと思うのです。

今回は3両セットと2両セット、それからクモユニ147を2両、という選択にしました。
クモユニ147には、湘南色の電車たちとのコラボもできるという、ちょっとした遊び方がありますから、とりあえず2両にしておこうという判断です。

Nゲージ市場としては、長期間の活躍となったアイボリーのJR東海色の方が需要が高そうなところに、あえてスカイブルーの登場時、国鉄仕様をぶつけてくるところがカトーの説法のようで心地よいのです。
旧型国電、165系、そしてED62たちとのつながりを考えれば確かにスカイブルーの姿の方がよい訳で、これはつまり「飯田線の全体を味わうべし」ということなんですよね。
グリーンマックスの板キットから始まり、2000年頃には同社製の完成品が登場。
この完成品は下回りがトミックス製ということで、走りには問題がなかったのですが、ボディには反省してもらわなければならない点がいくつかあり、結局は手元に置いておける車両とはなり得ませんでした。
その後、マイクロエース製品が登場。
もちろん発売日に飛びつきましたが、側面窓が大き過ぎて、JR東海色の「湘南帯」とのクリアランスがキツキツ。
サイドビューが明らかに破綻していました。
1週間も経たずに巣立っていったと記憶しています。
こうした不遇の歴史を重ねて、ようやくカトーの飯田線シリーズに救われた決定版的119系ですから、今後も他の飯田線の車両と共に、大切にしていかなければなりません。

初夏の空の下、単線カーブを駆け抜ける119系。
さわやかなスカイブルーの新性能電車が、旧型国電の時代、そして国鉄時代の終焉を告げにやってきました。
気がつけば、1980年代も懐かしむ対象になっている訳で。
119系の背景の山に変化がありますけど、その辺りは近日中にあらためて。
再起動です。
ではまた。
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- 2018/07/30(月) 18:20:00|
- 鉄道模型(車両)
-
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| コメント:13
ご無沙汰でございます
当然ながら入線ですね^^
タイトルにもありますように書きたいことは山ほどですが、
119系のKATOからの発売と当方でもの入線に無言が我慢できず
当方の感想やGMキットから約1/3世紀のNゲージ歴史ももありますので、また後日述べさせて頂きたいと思っております
取り敢えずは挨拶程度の書き込みに失礼ながら今晩はこの辺で、。
- 2018/07/30(月) 23:39:49 |
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ご無沙汰しております。
119系、わたしにとっては決定版なのかな? あれから約30年です。
板キットからはめ込みガラス、過渡動力で・・・某百貨店の常連作品展で名前も入れてくれて並んだのですが。
巣組みで何が作品やぁ・・・なんて声に爆笑してしまいました。
引越しを繰り返す間にどこにしまったかな・・・たぶん順番を間違えられて奥に入ってしまっているんだろうなぁ。
485系もベンチレータ別パーツにしてくれよ。
過渡のウイークポイントはそこなのになぁ。
- 2018/07/31(火) 01:58:12 |
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- Mu #-
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最近のKATOランナップからして、財布に優しくなっていますが、何か閉塞感しかありません。オジサンの心をくすぐるランナップが・・・
飯田線シリーズもそろそろ後半戦でしょうか?今後のメインは流電2種でしょうか?シュートを投げ込む感じで、クモハ54仙石線転属車(押し込み型ベンチレータ)、クモハ43015は欲しいところ。既に「伊那」として165系が発売されているので、クハ164や17m車のクモハ14迄は無理かな?
- 2018/07/31(火) 13:44:12 |
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- 鉄人1028号 #-
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しなのさかいさん。119系レポートありがとうございました!恥ずかしながら飯田線はまだ乗ったことがないのです。119系をまじまじ見たのはオレカのみです。その時は地味な通勤電車だなーと思いました。しかし写真を拝見して119系はこう存在していたか、と妙に納得し実物を見なかったことに大変後悔しました。鉄橋を渡り、藁葺を横目に走る姿、駅での165との並びは秀逸ですね!こうして無知な者に在りし日の魅力を伝えてくれるKATO製品はやはり素晴らしいと思います。最近のラインナップは。。。年代で車両の好みが様々で難しいのでしょうね。あと、実物のJRにも長距離列車の庶民的楽しみを頑張ってもらいたいです(TJにあった中央線鈍行で駅弁を買う時間がないなど論外です。)。JR西日本の新型長距離列車はいかなるものでしょうか。長くなって恐縮ですが今後も楽しみに拝見させて頂きます!
- 2018/07/31(火) 21:23:48 |
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- 十和田丸 #-
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PINさん
更新が滞ってしまい申し訳ありませんでした。
本文には書き忘れてしまいましたが、Nゲージ119系の物語には、マイクロエース製品の後に鉄道コレクションのバリエーション展開がありましたね。ですから我々は相当な期間を経てこの時を迎えたのです。十分に味わいましょう!
- 2018/07/31(火) 22:50:44 |
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- しなのさかい #-
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Muさん
板キットの頃から119系に親しんでいたのですね。恐れ入りました。
新性能電車であっても2両でコトコト走るローカル線そのものの雰囲気は、早くもグリーンマックスが「イケる」と捉えていた節があり、そんな提案に共感したユーザーが多くいたのではないかと思います。
懐かしい時代です。
- 2018/07/31(火) 22:56:16 |
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- しなのさかい #-
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鉄人1028号さん
クモハ14というところで凍りついてしまいました。
出自がとても興味深い車両なので、古過ぎる感があっても、やはり欲しいですよね。
ここまで温められてきた飯田線シリーズ。これから先はどうなってしまうのでしょう。119系のような振り方は混ざっても、もう少し旧型国電の展開はお願いしたいですが…
もうダメかなぁ。
- 2018/07/31(火) 23:01:43 |
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- しなのさかい #-
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十和田丸さん
コメントをありがとうございます!
乗ったことがない、現地を訪問したことがないユーザーに、いかにして想像させ、楽しみ方や面白み、興味の掘り下げ方を授けるか。これって、昔から鉄道模型店で繰り広げられてきた店主と常連さんの会話からにじみ出ていたものなんですよね。
鉄道模型を趣味に持つと、どうしても自分の生まれた年を基準にすると時代的にカバーできない対象が出てきますから、そこを「自分は体験していないから」としてシャットダウンしてしまうのはもったいないし、そうすべきではない。そうする必要もありません。
だから仰るように、刺激とか影響とかが常にあり続けて、どこからから常に発信され続けるべきなんです。
「知らなかった」対象を「知る」ことで趣味の対象にする。これこそが鉄道模型趣味の楽しみ方でありましょう。当方も知らないことはまだまだたくさんあります。これからも皆さんから影響を受け続けたいと思っています。
という訳で、119系から見えてくる景色がおきにめしたのならば、119系をおひとついかがですか?(笑)
- 2018/07/31(火) 23:14:51 |
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- しなのさかい #-
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やはり私も最近の模型界には「行き詰まり」のような感触を感じていました。
大手が必要性を感じない競作とか一貫性がない製品展開をしていても、私たちにとっては市場に魅力とか刺激を感じないようになってしまいますし「であれば」と仕掛品をこなすという方向も共感できます。
そんな中で間が空いても一つのテーマで攻めてくるのはアリなのでしょう。しかも好感が持てる出来栄えです。
飯田線とほぼ同時期に身延線では赤い115がデビューしましたが、どちらも長時間乗車や対向待ち停車時間の副産物として「シールはがし」に遭って帯がベロベロに荒れていた個体がありました。
当時は窓を開けることも普通でしたし、そんなことも思い出です。
- 2018/08/01(水) 22:33:51 |
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- ホビぽっぽ #2j50GQ9.
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ホビぽっぽさん
長い間、すみませんでした。
レイアウトのこともありますので、徐々にペースを取り戻していきます。引き続きごひいきにしていただければ幸いです。
ここんところの模型市場に対する閉塞感は共感していただけましたでしょうか。そんな中に出てきたマトモな119系が、ついこの前までの充実した世界を思い起こさせるような存在でして、それだけ今の残念な状態を浮き彫りにしています。「一貫性のない」という御指摘はその通りで、想像するに、一貫性のない体制なんでしょうね、今のカトーは。
白い帯をベロベロ剥がした思い出、エピソード。国鉄時代の穏やかに受け止められる笑い話のようで。ありがとうございます。こういうアナログ的な話を企画に乗せられるかどうかが、今の模型市場全体には必要なのですョ。
- 2018/08/02(木) 18:19:47 |
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- しなのさかい #-
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色々と注目なコメントも拝見させていただきました
ほぼ決定版と言ってよろしい製品化には此処のところにない喜びを感じております。
当方からは気になった点を述べてみたいと思います
製品のプロトタイプは2次型(そのような言い方は多分無い)でして前面の手すりの高さが高い位置にあるタイプで厳密には80系と並ぶことはありません。
セットの取説の写真は初期の低いタイプなんですがね・・・
室内灯の光源の送り出し方向が運転席側からであり連結面サイドまで明るく配光されて良いのですが、大きな窓の為に室中もよく見えます。
クハの方はクモハと室内パーツを共通化してしまいトイレ位置に座席があります
更にトイレの向かい側の半分のクロスシートの表現も当然ありません。
編成が短いとどうしても細かいところが気になってしまいます。
KATOは内装パーツは使い回しが多いのは昔からですがね・・
余談ですがフルリニューアルされた165系もクハの室内がクモハのものとなっており運転席直後の両座席が逆向きでした。更に発売予定の165系佐渡のサハシもAssy発表ではアルプスのサハシの床板が指定されている点で車体は新規になっても室内は153系改造の165系のものになってしまうようです
カウンターの形と長さが違うので是非改善をお願いしたいところです。
このままですと、やがてリニューアルされたらとする457系サハシもそのまま踏襲されそうで残念です。
- 2018/08/03(金) 09:45:20 |
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PINさん
車両模型の内装パーツについては、ついでのようで重要なパーツ。当方もよくよく考えれば「この流用はナシだよな」とか「こんなもんでいいんじゃない」とか、判断基準がブレているなと改めて思いました。
例えば、225系5100番台タイプ。2+1のシートになっていないことで“タイプ”という称号が与えられていることは有名ですが、これ、当方からすれば「いいんじゃない」なんです。
でも、トミックスのHG名鉄7000系で採用された、M車だけの背もたれ「非」別パーツ化は「これはナシだよな」でして。
この区別、自分でもよくわかっていません。
どこまで思い入れがあるか…という主観的な尺度と片付けてしまうのもどうかと思う良いテーマですね。
そういえば、一時期は、便器まで再現してした模型もありましたっけ。あの時に「そこまでは必要ないだろう」と、ホッコリした話題が生まれたのを覚えています。
- 2018/08/03(金) 22:29:05 |
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- しなのさかい #-
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