しなのさかいの駅前広場

カタログ…

第58回全日本模型ホビーショー(その5)

(その4からつづく)


【マイクロエース】





相鉄9000系は、ネイビーブルーになったリニューアル車が発売される「久しぶりの新製品」。
屋根のRの付き方が大人し目かなというのが我々の感想ですが「では9000系に見えないか」というとそういうことではありません。
フロントガラスとボディの合い方は…大丈夫なのでしょう。
出来るだけツライチとなっていてもらいたい部分です。
カバーが外れた先頭部のカプラーは少し飛び出し気味?





スカートと台車の間がスカスカですが、これはそのとおりなのでしょう。
車高は十分に低くなっていて、標記類もたくさん印刷されていますから、横から眺めていてもニヤけてしまいます。





こちらはリニューアル前の方。
このブルーとオレンジのコーポレートカラーも好きだったんですが、早くも棄て去られことになりそうでなんだか相鉄らしいなぁと。

相鉄ファンにはご馳走のような9000系。
価格も抑えられており、ヒットの予感がします。
12000系、そして20000系あたりは「ん?」と思い始めている模型メーカーも居るんじゃないかと。
実車の世界と合わせて模型の世界でも「相鉄」は話題のひとつとなっていきそうです。
それにしても、つい先日発表された20000系のあの顔がJRに入って埼玉方面へ向かうことになるとは、恐ろしや。





阪急電車については、こうした古い顔の車両を見ていると、なんだかひとつくらいは必要なんじゃないかと思い始めてしまい、非常に良くありません。

銀色の窓枠がマルーンのボディに効いていて、阪急らしさがある模型のように見えます。
カトーの6300系は小窓が付いたりしてもさすがに古い模型ですから、価格さえ目をつぶってしまえればこちらの方が手にしたときの喜びを感じられそう。

あ、当方は買えませんのです。





蕨の狂犬が放つ恐怖の客車2両セット!
今回はスユ42!
2両で9,200円!
さぁ、買った買った!

以前のマニ30では2人のユーザーでシェアする購買行動が流行ったそうです。
残念ながら当方はパートナーを見つけることができませんでした。
欲しい人は店頭でプラカードを持って、知らない人にシェアを誘うということを…
やめた方がいいですね。

こういう客車がカトーでは1両1,000円台でリリースしているのです。
その一方、スユ42の製品化企画が今のカトーから出てくることは、なんとなくなさそう。
なんともかんともです。





南海50000系は、これで4回目?
前回は「改良品」と銘打っていましたが、今回は「更新車」となるそうです。
模型的に大きい変更点は、運転台パーツが新規に起こされたこと。
床下機器も?

ラピートはグレーのケース、そして木箱を始め、市中に大量の中古品が出回っていて、特に水色のケースは件の「改良品」とそうでないものの2つが出回っていますから、非常にややこしくなっています。

もしかして「ラピートファン」が買い直し続けるだけの企画になっていませんかねぇ。
そして、中古市場が「旧ラピート」のゴミ捨て場になっていませんかねぇ。

マイクロエースの“改良品”(価格高騰に対するエクスキュース)は、こうした不幸な買い方の連鎖を引き起こしているようで、とても気になっているんです。
救済パーツもリリースしてくれると「メーカー」としての評価はランクアップするのですが、旧製品のアップデートを許すと、メーカーとしても売上(受注・生産数)を落とすのでしょう…
でも、どこかでのバランスを考えて欲しいのです。
ユーザーに買う体力がなくなってしまえば、それはそれでメーカーとしても困ることでしょうから。
相鉄9000系の価格を抑えた今こそ、会社としての方針を「ベストリニューアル」してもらいたいです。



【グリーンマックス】



近鉄22000系は、先日の4両編成に続いて、冬頃に2両編成をリリースするそうです。
当方、グリーンマックスの完成品を一度も買ったことがないと繰り返し申していますが、この4両編成だけはグラグラっときたんですね。
「おっ、ついにオレも?」(笑)

しかし横から見ると「やっぱりボディがへの字に曲がっている」。
連続窓のある車両だと、金型の中で材料が巡るルートが連続窓の部分を回り込む必要があるらしく、そこに密度的なムラがある、だから収縮する…ということは以前にも書いたことがあります。

今回、そのようなことを話題にさせてもらったところ、材料を流し込んで固まってから直ぐに金型から外さず、十分に冷やしてから対応すれば、収縮することは防げるとのことでした。
でも、そうすると生産時間が長くなり(ボディ1つを成形するサイクルタイムが長くなりますから)それはすなわち価格に跳ね返るんだとか。

当ブログで「トミックスのキハ183系550番台がバナナになる」と指摘してから5年間経ちます。
しかし、この点をトミックスもグリーンマックスもブレイクスルー出来ておらず、どこかもどかしいのです。
カトー製品では、こうした現象はそれほど見られないんですけど…





名鉄の電車も勢いをつけて製品化しています。
今回もその傾向に変わりはないのですが、メーカーとしては「オセロでいう角のところ」を製品化していないという意識を持っているそうです。

「オセロの角」が何を指すのかは皆さんのご想像にお任せするとして、当方からは「運転台がニョキっとした方をやられたらいいんじゃないでしょうか」とコメントしておきました。
わかりにくい会話を披露して申し訳ございません。





グリーンマックスがJTのようなネタをやると、こういう列車になるんですね。
今までのラインナップからすれば分かります。



当方がいつも通りの見方をしたのはここまで。
ここから先は、グリーンマックスとしての市場での立ち位置を伺いながら、いろいろなことを考えてしまった、そんな話題になります。





まずは「着色済エコノミーキット」なのです。
今さら板キット…という感想もありますが、それでもこうしてリリースするには狙いがあるそうです。

例えば、このぶどう色。
従来のGMカラーの「ぶどう色2号」ではない、新しく開発した別の色で着色しているそうです。
「青15号」と共に「違うだろ~!」という某前議員風な声は元々多く存在していて、その事をよく分かっていることからの措置だとか。

また、客車キットは1980年代に床下機器の表現を見直していて、機器をフリーな位置に接着する仕様になっています。
それぞれの機器の表現は、ある意味一番詳しく表現されているとも言えましょう。
こうした点を他社完成品と比べて「アドバンテージではないか」と捉え、成形色の選択、その上への着色と合わせてもう一度これらを市場に流すことにしたんだとか。

それだけではありません。





「ハイクオリティエコノミーキット」という聞き慣れない名称は、従来のEVO製品の仕切り直しを表すもので、未塗装キットだけでなく塗装済み仕様もリリースして、もう一度、普及を図るつもりだそうです。





以前から申しているとおり、当方は、2000年代にリリースされたJR西日本の103系、それから京急(旧)1000系のような、ユーザーのちょっとした手間でキットが完成品に化ける、そんな製品こそがグリーンマックスとしての立ち位置として相応しいと思っています。

確かにキットは面倒くさいし、上手くいく保証もありません。
失敗したら買い直すか、そのままゴミ箱へ…ということもあるでしょう。
しかし、自分が納得できる形で完成させることができれば、意外とそれはそれで長く所有するものなのです。

これらのキットにはライトユニットも用意されているため、組み上げれば完成品に劣る点はほぼありません。
「鉄道コレクション」とは大きく異なる点はココです。
アオシマの超巨大プラモデルだって「組んだら凄いことになる」ことをユーザーにイメージさせられるからこそ、売ることに関しては成功しているのです。
だから「組んだらちゃんとライトが点灯する」というメッセージまで流されたら、否定のしようがありませんよね。
それは組んだら「完成品」と同レベルまで持っていけることを示しているのですから。

こうした車両を組んで、ときにはサードパーティからリリースされるインレタやパーツ類を反映させてアップデートを続ける。
こうなると、完成品のようにすぐに中古市場に手放すことはなさそうですよ。
残るライトユニットさえ用意できれば、この103系キットにはそういう世界のハブになる可能性があるため「是非ともライトユニットの早期開発を」とお願いしました。
その気はもちろん「ある」そうです。
繊細なHゴムの表現など、103系の各部位はうまく再現されていますから、名称変更をもって息を吹き返してくれるといいですね。




繰り返しになりますが、ライトユニットを用意して「買い集めるだけの趣味」に対する1つの対立軸を打ち立てることができるとすれば、この企画は良い方向に進むと思います。
よく雑誌に載る「たまにはキットを組んでみようよ」というだけの価値の提案では、軸を打ち立てることにはならないでしょう。
多くのユーザーは、あくまでも完成品のレベルこそが仕様としてのゴールだと思っているはず。
そのレベルが、送り手であるキットメーカーによりちゃんと約束されていることが大事。

後は安定供給と小売店の理解でしょうか。
後者は特に大事。
こういう製品を上手く売ることができれば、そのお店は良い売り方をして、良いユーザーに支えられている、ということなのでしょう。


(その6・完へつづく)

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  1. 2018/10/05(金) 22:50:00|
  2. 鉄道模型イベント
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  4. | コメント:4
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コメント

車体の反りについてはお書きの通り、条件でも逃げれなくはないですけれど。確実ではありません。
そもそも。金型技術者として恥晒しですよ、そんなもん。

ハイクオリティエコノミーキットなんて、最初からやるべきことをやりきらないからああなっただけです。
もったいないですよね。
  1. 2018/10/06(土) 03:52:02 |
  2. URL |
  3. Mu #-
  4. [ 編集 ]

初めまして。planetと申します。
いつもブログを拝見させて頂いております。

グリーンマックスのキットは以前、工場のキットを作った事がありますが、
組み立てにくかった印象があります。

ここを何とかしてくれればもう少し売れるような気がします。
  1. 2018/10/06(土) 18:29:46 |
  2. URL |
  3. planet #-
  4. [ 編集 ]

ハードルの低さ

Muさん

おっしゃる通り。ボディが曲がっていて、それを「これ以上は技術的に無理」と言われれば、それはそのメーカーの「こんなもんでいいでしょう」というハードルの低さを表しているんですよね。
お金を出す立場の心理をあまり考えていないようです。
  1. 2018/10/07(日) 15:50:41 |
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  3. しなのさかい #-
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GMストラクチャー

planetさん

はじめまして。ようこそお越しくださいました。

グリーンマックスのストラクチャーキットは、その他組みにくいものがいくつかありました。
その一方で、これらキット群に対抗するキットが発売されていないのも事実で、レイアウト製作においては「困ったときのGMストラクチャー頼み」が続いています。
「建物コレクション」系は歪みが酷くて、初期の頃のモノはいくら塗り替え再生産されても使い物になりません。こうした状況から需要が途絶えないのです。
伺ったところ、まだ再生産できていないストラクチャーがあり、なんとかできるよう頑張っているんだとか。パーツとしての扱いもできますから、出してくれるならそれはそれでありがたいですね。
  1. 2018/10/07(日) 22:49:42 |
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  3. しなのさかい #-
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