奈良井のケーキから馬籠の夕焼けへ

2019-01-14 (Mon) 17:20
駅ノート 2
「信濃境で35年後の185系、そして山賊丼」編からつづく)




小松食堂で山賊丼のランチを済ませた後は、小野酒造店で「夜明け前」を買って、年末恒例の木曽路ドライブをすることにしました。
この日の宿泊地は、またもや昼神温泉に定めていたので(ワンパターンですが)、国道19号を南下して日没までには「馬籠宿」へ到達することが目標。
伊那谷(中央自動車道)を進めば早いけど、どうしても冬の木曽路の景色の方が見ていて印象深いし、日差しの強い伊那谷はこの季節、午後の時間帯に南下するとずっと西日を当たり続けることとなるので、面白くありません。
だから迷うことなく「木曽路」、というわけなのです。





国土交通省が設置した温度計が「1℃」とか「0℃」を示す国道19号。
信号に引っかかることなどなく、ひたすらトラックの後ろを追いかけながら「半日村」のような、日影ばかりの木曽路をひた走り、奈良井駅までやってきました。
ここら辺で14時でして、コーヒーブレイクすることも定番化しています。





ちょうど313系1300番台が木曽福島へ出発。
旅先で車両に出会うとき、その1/150を持っているときは安心感があり、そうでないときは「帰ったらすぐに近所の量販店へ…」なんていうことを考えることばかり(散々説明してきましたが)。
今回はもちろん前者なので気持ちに余裕がありました(笑)





「奈良井宿」は何度来ても「程よい保存」が行われていて心地よいし、安心感があります。
同じ“木曽十一宿”の仲間であり、街並み保存のパイオニアである「妻籠宿」は、もはや「◯ー◯◯タウン」と化していて、一度連れて行った娘たちはあまり行きたがりません。





雪がチラつく中、今回は古民家カフェの「こでまり」さんに寄らせてもらいました。
入口は正に江戸時代の建物のそれで、狭い戸を潜るときに頭をぶつけそうに。

こういう喫茶店は妻籠宿には存在しません。
妻籠自身がそういうことにしているからなのです(詳しいことは省略)。





チーズケーキと濃いめのコーヒーでブレイク。
薪ストーブの暖かさも加わり、静かでゆっくりとした時間が流れていました。





年末のザワザワした日に、深い木曽谷の中で過ごす静かな時間は、都会の人間にとってはとても贅沢で、一度経験してしまうと、やめられなくなります。
もちろん、店内にテレビやラジオ、BGMの音などは鳴っていません。
ひたすら薪ストーブの「ゴー」という音だけです。

こうして中から外を見ていると、明らかに訪日客と思われる方々が楽しそうに写真を撮っていました。
しかし“まだ”個人的な少人数のグループのようです。
京都や鎌倉のオーバーツーリズム状態を見ていると、そのうちこの辺にも波が押し寄せてきそうな気がして、こうした静かな場所も「そのうち面倒なことになるのかなぁ」と思ってみたり。
いずれにしても「観光地」という場所に求める本質を見極めないといけない時代であることは間違いないでしょう。



再び車に乗り込んで、1時間(木曽路は長いです)。





日没ギリギリの馬籠宿に到着しました。
京都方での木曽路の入口で、坂の下、濃尾平野へ向かって広大なパノラマが広がっています。





中津川の街を遠望。
おそらく中央自動車道の中津川ICあたりかな。
あの辺りまで行くと、もう「名古屋文化圏」です。
こういう境界を感じるプロセスが我が家の旅には大事。
「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」で県境を越えるときにやるアレのような感じです。





行灯がともり始めると、もうそろそろ木曽路は闇の中。
そんな頃合いでも、下のバス停(中津川駅からのバス)からキャリーカートを引いて登ってくる外国人がチラホラいて、数年前に感じたとおり「こんなところを宿泊地に選ぶなんてなかなかいいセンス」と感心。
気のせいか、数年前よりもゲストハウスのような物件が増えているようでした。





そして日没の時刻となりました。
2018年の年末も、ここでの夕焼けを見ることができ、まずはホッとしたところ。
しかしその次の瞬間「また来年も来れるだろうか」とさみしい思いが押し寄せてきて、結局はそんなことを繰り返すんだろうなぁと考えてみたり。
でも最近は、そんな繰り返しでいいんだろうと思うようになりました。



この後は、完全に闇と静寂の中となった国道256号を昼神温泉へ走って、「湯多利の里 伊那華」で1泊。

昼神温泉へは中央自動車道で恵那山トンネルを抜けて園原ICへ行くのが順路なのですが、はるか先の中津川ICへ出る必要があり、ハードな大回りとなるので、今回は国道を選びました。
数年後には中央自動車道の神坂PA(馬籠宿に至近)がいよいよスマートIC化するそうですので、そんな必要はなくなりそうです。
でも、馬籠宿が一気に俗化しないか、そんな点が心配でもあります。


(つづく)


Comment form
Name
URL
Title
Comment
Pass (Edit)
管理者にのみ公開
Trackback URL
http://sinanosakai.blog100.fc2.com/tb.php/1616-5b46d3a3