しなのさかいの駅前広場

もうお腹いっぱいです。

第20回国際鉄道模型コンベンション(その2)

(その1からつづく)


【マイクロエース】





京王9000系「サンリオキャラクターズ フルラッピングトレイン」10両セット、49,800円(税抜)!
伺ったニュアンスから、この試作段階でも塗装と印刷を含めてほぼ本番に近いように感じました。

このラッピング車の模型は、これはこれで、鉄道模型業界とは縁のないところからの需要がありそうです。
消費税増税後の発売であることはお忘れなく。
それでも価格と等価の価値があると思う方は一定数いるのでしょう。
当方は財源を当てる優先度からここまでは及ばないという考えです(申し訳ございません)。





西武10000系レッドアロー「カナヘイの小動物ゆるっと小旅西武鉄道で行く川越旅号」7両セット、33,900円+税!!
すみません、キャラクター自体をよく分かりません。

が、久しぶりに発売されるレッドアロークラッシックの方には興味があります。
乗務員室後ろのブランドマークが「SEIBU」から「西武鉄道」に変更された姿とし、先頭車にトイレタンクを追加するそうで、これをもって「改良品」に。
また、VVVF編成・ブランドマーク付のNRAも発売するそうで、まさに「NRAざんまい」ですネ。
さて、銀色の妙な形をした電車はどのメーカーが企画化するのでしょうか。





783系特急ハウステンボス新塗装4両セット、20,100円(税別)。
その他、特急みどり4両セット、24,200円(税別)というのもあります。
確か、2000年代初期に登場したハウステンボス・みどりの8両セットも確か20,000円台前半だったような気がしていて、こういう企画で価格の高騰ぶりが見て取れるのです。

これだけの高騰は残念ではあります。
しかし、部品構成については先行するカトーやトミックスとほぼ同等であり、その点では見劣りはしません(ただし組み立て工程での接着剤使用だけは残念ですけど)。
他社製品の価格高騰も目立ってきました。
こうした視点に立てば、マイクロエース製品がまだまだ「財源を投入する選択肢になりうる」ということは言えますし、店頭で製品を探す対象にはなっているのです。
この市場の「3番手」と「4番手」には大きな隔たりがあるような気がしますが、みなさんはどうお考えでしょうか(4番手…)。





E653系特急色7両セット、27,700円(税別)。
実車に激しいバリエーション展開が見られることから、思いもかけず金型の有効利用が図られているように見えます。
2000年頃に同時に発売されたE751系は顔面の各部位の位置構成がおかしなことになっているようでしたが、こちらは似顔絵的にはイケているようです。
トイレタンク新規作成、転落防止幌を改良、中間車へスカート追加ということでの「改良品」。
常磐線ファンにはマストなアイテム??





さて、オオカ商事の持込企画では、マイクロスピーカーに関連してT車化パーツキットなるものが提案されていました。
機関車の動力ユニットを外してスピーカーを組み込めるようにするキットで、構想段階であるというのは言うに及ばず。

着想は良しとしても、マイクロエース製の機関車向けという点がオチでして。
実際に店頭に並ぶ日が来ても買うことはないだろうなぁと心の中でつぶやいてしまいました。
なにせ当方は既に1両も持っていないのですから、マイクロエース製の電気機関車又はディーゼル機関車を。

Bluetoothスピーカーの製品化以降、様々な新機軸がこうした場で提案され続けていますが、それが製品化に結び付いている様子は見られず(製品化発表のニュースもありませんから)、どうも送り手と受け止め側とでの「ニラメッコ」が続いているようです。
仮に需要予測をしている段階であるのならば、今後は難産になりそう。
こういうネタって、そういう予測でリリースされるものでもない、というのもこの業界の法則ですから。
「楽しいはず」という個人的信念が様々な壁をブレイクスルーしてきたというのも事実なのです。
どうかそれだけの破壊力のある楽しい提案を期待しています!





今回のマイクロエースブースでは、新製品の発表をメインにしながら、ちょっとした仕掛けづくりが行われているようでした。
有井社長のトークショー、是非聞いてみたかったですね。
「あじあ」をやったときのような狂犬気味のリーダーシップは、間違いなく市場への波紋を大きなものにしましたし。
「そこまでやる?」っていう感じで、しかし不思議なことに受け入れられていました。

世の中、何も知らないのに知ったふりをしている会社のリーダーもいることですから、そうではない点をもっとアピールしてもいいのではないかと思いました。



【グリーンマックス】



京王1000系5・6次車5両セット、26,800円(税抜)!
静岡鉄道A3000形と同様の発想で企画された製品であることがよーくわかります。
仮に今、当方が井の頭線の車両を手にしようとするのならば、中古市場を含めてマイクロエース製品(A0067、A0068)を探しますね。





205系5000番台(武蔵野線・M18編成)8両セット、35,900円(税抜)!
もう、静岡のときにいろいろと語りましたから、これ以上のコメントはやめておきます。
ここに来ていただいている皆さんも考え方は整理できているのではないでしょうか。

要はこれだけの価格に見合った製品であるかどうか、この辺をユーザーが是とするかどうか、です。
ちなみに当方は「否」です。





キハ110形(200番代・八高線リバイバルカラー・全線開通80周年記念ロゴ+前期形)3両セット、20,500円(税抜)!

価格もそうなのですけど、いい加減、グリーンマックスの両運転台気動車は、片方だけの点灯を仕様とすることをやめてもらいたいですよね。
どうしてこんなことが未だ実現しないのか、実に不思議で仕方がありません。
おそらく「キハ110を単行では運転しないでしょう」という企画上の考え方なのだと想像しますが、だったらばキハ54は何なのかと。
こういうところに、ユーザーの心理を読もうともしない、どこか冷たい姿勢を感じてしまうのです。
両運転台気動車であればどちらもライトが点灯する…ということは、カトーがキハ40を発売した1980年代半ばからの、いわばユーザーの中での常識なのですぞ。







グリーンマックスの室内灯。
申し訳ないですけど、ユーザー目線から見ると、この企画はもう需要が伴っていないですね。
車両模型メーカーとしてはラインナップしておかなければならない、ということかな?(ゴメンナサイ)。







毎回どうしても厳しい視線を送ってしまうグリーンマックスの各種企画なのですが、一方で今回はブース内にこんな展示がなされていて。
率直に「懐かしいなあ」と思い、感謝したくなりました。
社の中にはグリーンマックスが今でもこうして市場の中に存在し続けて、ユーザーに一定の認知がなされている、その起源をきちんと理解している方が存在する、ということなのでしょう。

でも、そうであるならば、今の完成品の開発姿勢はなんなのか。
どう考えてもそこには大きなギャップがあるようで、残念なのです。

ですから、阪急1000系製品化のニュースを見ても、そんなモヤモヤからときめくこともなく。
どこか心の中で、自分が納得できる製品に仕上がるとは思えないでいるんですよね。
先日発売された完成品マニ44も、改良されたとはいえ、部品構成自体が1980年代の客車シリーズのままでしたから。

ただひたすらに、近所の量販店で大量に並ぶグリーンマックス製品群が自分の視野というか「自分にとっての選択肢」に入る日がやってくることを気長に待とうと、そう思うのでした。


(その3へつづく)

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  1. 2019/08/20(火) 08:00:00|
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