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ちゃんとした205系は本当にちゃんとしていたのだろうか。

KATO 87系「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」

こんばんは。しなのさかいです。




とうとう2019年も最後の月となりまして、脳内で反省を繰り返す日々を送っています。
「今年はどういうことをやれたのかなぁ」とか「少しは進歩したのかなぁ」とか。
まぁ、これら全てはNゲージに関することなんですけどね(^ ^)

その反省の一環となるのかもしれません…↓







実は、今月の初日にはカトー謹製 87系「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が入線しておりました。

「お前は散々豪華列車の模型化には反対していたではないか」との御指摘は甘んじて受けるつもりでございます(笑)
「転向した」と言えばそうでもあり、そしてそうでもない。
その辺を上手く説明できればいいなぁ、というのが本稿の趣旨となります。



この「瑞風」を入線させた理由は複数あります。




まずは何と言っても、ボディの艶とその印象を確定させる手触りがとても良いこと、です。
光沢があると塗装の仕上がりの宿命として手触りはしっとりとするものなのですが、意外にもサラサラとしていて、指で軽く撫でてもボディ上で引っかかることはありません。
やはり「あ、サラサラ」と思わずつぶやいてしまうほどです。
触って気持ちいい模型というのも珍しいですよね。
光沢感と心地よい手触りの両立、と勝手に認定させていただきます。
鉄道模型にとって必要がないポイントとも言えそうですが、実はユーザーは無意識のうちにこうした感触も評価しているのではないでしょうか。

巷で言われていたメタリック粒子も肉眼で見れば緩和されて見えます。
どうしてもデジタル画像だと撮影の諸条件でそれが強調されて見えますから、一度は自分の目で確かめて…と申しておきましょう。
窓周りに吹き付けた塗料が盛り上がるようなこともなく、ボディ全体に渡って金型どおりの平滑性が保たれています。

こうした模型は、一度手元に置いてその価値を確かめたくなる。
このような点が入線させる理由として非常に大きかったのです。





先頭デッキのゴールドのラインの入り方(の上品さ)もその理由の一つです。
選択されている色が落ち着き感のあるものだし、何よりも繊細な細さが自分の好み。
厚ぼったくなくてとてもイイんです。





車体標記もカトー標準で印刷済。
よく見てください、ドアコックマークまでありますからね。
エンブレムマークにはきちんと台座の表現があります。





金型の精度も考慮したポイントと言えます。
ホビーショーでも着目していたガラスパーツの平滑性はキチンと確保されていました。
この「瑞風」に限らず、カトー製品全般に渡って優れている点でありましょう。
部屋の天井の蛍光灯を反射させて、自分の見る位置をチラチラと変えながら観察すると、実に歪んでいないガラスパーツであることが分かります。





前述したとおりボディ側のガラス周りの引き締まり感と相まって、ボディに金属感のニュアンスさえ持つポイント。
「豪華列車」であるのですから、模型としてもこういうところに〈豪華さ〉を感じる必要があるのではないでしょうか。





室内灯に関連した設計の面白さも特徴として挙げておきます。
各車共、LED室内灯クリア1個だけで車内の隅々まで、実に隅々まで点灯します。
それもそのはずで、小田急3100形ロマンスカーNSEの先頭車、ベルニナ急行などと同様、あらかじめ専用のプリズムが内装されているからなのです。







また、設計の段階で「点灯しなければならないところ」を決め、そこまでの導光をプリズムを介して確実に行っているというワケ。
カーテンの間にある柱に光源が下りてきているのがお分かりいただけますでしょうか。
そこまで導光できているのですョ。
この技術を見てチップLEDの個数を増やして対応するメーカーと比べてしまうと、カトーはそれらのメーカーの何周も前を走っていると言えそうです。





ユーザーは室内灯本体と集電シューを差し込めばOK。
LED室内灯クリアは悩んだ結果、メーカー推奨の〈電球色〉にオレンジフィルターを取り付けて、よりアンバーな、落ち着いた雰囲気になるように仕立ててみました。
しばらくはこれで遊んでみます。





車内がさほど作り込まれていなくても、車外、外観を構成するところにはきちんと対応されています。
その象徴が「オリエントエクスプレス'88」以来の措置という、このカーテンパーツ。

折り目が規則正しくつけられたカーテンの「彫刻」も実に雰囲気が出ていて、今後のカトー製品の1段階上へのグレードアップの方向性にも見えてしまいます。
24系客車のハシゴパーツのようなものです。
もっとも、これから全ての製品に施されたら、それこそ「買い直し地獄」ですからやめてくださいねー。





ラウンジカーの窓際に逆さに置かれたグラスも御覧のとおり、ガラスパーツに彫刻されています。
車内における「人の営み」がにじみ出ているようで、駅のホームでこんな部分を見てしまうと、結構自分の中では強烈なイメージとして残るものです。
そんな狙いがあっての再現かもしれませんね。





展望デッキ上のマーカーランプ。
金色の手すりに反射して、最後部のデッキであることを主張しています。
真っ赤なテールライトと相まって、かつてのマイテ39などの展望車のイメージ。
だんだんそう見えてくるのですから、工業デザインって不思議。



□ □ □





ライト点灯。
それでは出発進行!





ガーター橋を轟音と共に。
おそらくこういう所はゆっくりと走っているんでしょう。





架線柱の有無に関わらず、どんな背景にも似合うところが模型としても便利な列車です。
もっとも、架線柱だらけの都会の風景よりローカルなところがイイに決まっていますが。





「なんだこの列車は?」的なイメージで。
こういうトラックが入ってくると、撮影している方々はいろいろな感想をお持ちになるようです。
ダメなんですかね(笑)





「瑞風」って、どこかこうして編成をくねらせながら駅本家に接したホームへ進入してくるイメージがあります。
そのホームでは歓迎セレモニーが行われるのでしょう。



□ □ □





以上、カトー 87系「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」でした。


西日本を走る豪華列車、クルーズトレインということで、関東に暮らす者としては肉眼で見ることは難しく、もっぱら諸先輩方がアップされている動画、特に山陰本線を走る動画を拝見しながらそのイメージを掴んでいます。


この「豪華」という点は庶民にとっては実にクセもので、ついつい卑屈な姿勢で拒絶的に受け止めがちになるものです。

しかし、山陰本線をスロースピードで走る姿を見ていると、実に様々な地域の風景を切り取る際の触媒として、この「瑞風」が効果的な「役者」を演じていることに気づきます。
であるならば、1/150の模型を手にしたとしても走らせて眺める対象にはなり得るのではないか。
つまり、自分が乗客となって利用する(その中に入る)対象として捉えるのではなく、もっと違う視点で、ひたすらに外側から見続ける視点でこの列車を捉えることも可能なのではないか。
長閑な風景にゆっくりとカットインしてくるグリーンの列車を見ているうちに、不思議とそういう考えを持つようになりました。

であるならば、徹底的に外観重視で製品化に挑んだカトー製品は十分に選択肢になるワケで。
その取組結果から来る必然なのか、手にしたときの感触まで良いということは思わぬと利となりました。





やはり鉄道模型を手にするときは、乗ったときの思い出や、風景に溶け込んで走る姿のイメージがあった方がイイ。
かつての鉄道はその両方を持つことが可能でしたが、いつの間にか後者でさえ難しいミッションになっていたのです。
「瑞風」には山陰本線という格好の舞台が残っていて、当然のようにその後者があてがわれました。
だから、遠く離れた関東に暮らしていても「瑞風」はいつも山陰地方を走っているような気がしていて、その認識は自分の中でほぼ固定されています。
「ななつ星in九州」も日豊本線をかっ飛ばす姿よりも大畑付近を走っている姿の方が好みであり、違和感がありません。
しかし「四季島」はどこを走っているのやらさっぱり分からず…
皆さんはいかがでしょうか。





とにもかくにも、山陰本線は残っていて良かったなぁと、つくづくそう思う最近です。
今、北海道では、容姿なくそうした最高の舞台が消え続けています。
伊豆急の青い電車、間に合うといいですね。


ではまた。

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  1. 2019/12/14(土) 00:50:00|
  2. 鉄道模型(車両)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
<<AROUND THE KYUSHU | ホーム | KATO 2020年4月分ポスターを見てマニ44を函館本線に置いてみようと思う。>>

コメント

katoがかなり力を入れていただけあって素晴らしい一品のようですね。
この手の豪華列車は和洋問わず都会の風景には似合いませんよね。

実車の話は置いておいて、豪華列車の模型化に関しては色々な意見があると思いますが、
個人的には無いよりは有ったほうが選択肢が増えていいと思います。
一口に鉄道マニアと言っても新幹線大好き的な人からアンチ新幹線な人まで色んな人がいますからね。

まぁ目玉になる車両でまだ模型化してない車種がもう殆ど残っていないと言う鉄道模型業界の問題もありますが…

今後は四季島・瑞風で培われた技術を他の車輌に活かす予定はkatoにあるのかな?
往年の寝台特急辺りにこの技術を投入したら面白そうですが、
すでに持っている人は阿鼻叫喚になりそうですね。

長文失礼しました。
  1. 2019/12/16(月) 16:48:02 |
  2. URL |
  3. planet #-
  4. [ 編集 ]

日本橋の上新本店に行きましたので、見比べてきました。

TOMIX製は先頭車の窓廻りがHゴムのように塗装が盛り上がってしまっていたり。
金の文字や帯が濃い感じですね。
あと、両先頭車の展望室から見える椅子のクロスした模様が目立つ。
あと排気管のパーツ割だと思いますが、色使いが違っている。
実物はどうだったかな。
展示品をじっくり嫌な見方をすると、エンブレム部分に誇り巻き込み、溜あり。惜しいな。

KATO製はカーテンがあるのでまた違う印象。
私はKATO製のほうが両先頭部のデッキ周りなど、金装飾部分は好きですね。

私は既にKATO製を選んで購入済みなのですが。ほぼ同条件で並べてあると見比べてみたくなるもので。
室内灯付けないといけないけれど、LEDだけ買って来ようかな。(違

GMの阪急1000系もテストショット置いていたけれど、まあいい感じですね。
車体の反りも目立つほどではないですし、惜しいのは運転台シースルーにならないことかなぁ…。
神戸線仕様の1本は買う予定です。

ポポンデッタのは、設計だけ終わってそのあとが動いてすらいなかったようで。
そらあかんわ。。。2月に出てもGMの方が安いしなぁ。
シースルーになってくれるのなら、1300だけ買おうかな。
  1. 2019/12/16(月) 22:06:50 |
  2. URL |
  3. Mu #JSz2HnTU
  4. [ 編集 ]

planetさん

ユーザーの好み、守備範囲も多様ですから、このようなカテゴリーも用意されるべきだというご意見には賛成です。
「ななつ星in九州」の市民権も定着しつつあるようで、線路上での違和感もだんだん薄れているようです。こうした時間の移り変わりで豪華列車たちの存在も定着していくのでしょう。

カトーとしてもトミックスのPGのようなグレードを用意したつもりはないと思います。今回の「瑞風」のような「グレード」ではなくて、製品化の「プロセス」を次の何かに生かしてくれればと。
そんなプロセスを経て製品化されたものは、きっと小売店やユーザーも楽しく受け止められるんじゃないかと、なぜかそんな期待をしています(^ ^)
  1. 2019/12/17(火) 18:15:13 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

Muさん

そちらもKATO製品を導入済ですか。
そして前面の金帯への評価も同じのようで。
今回の記事では極力比較するような言い回しを避けましたが、どうしても先行したトミックス製品とは比較して見てしまうもので、当方にそんな潜在意識があったことも事実です。特に「金」という色の選び方は、パッと見たときに既に大きく異なる点として目に飛び込んできました。
塗装全体の具合も後攻の方が丁寧になされているようです。

ただし、財布から出すお金の額も大きいため、購入したユーザー同士での大きな論争に発展しかねず、それぞれへの評価は難しい局面でありましょう。
「KATOの瑞風の方が満足度が高くないかーい」と小声でコッソリお付け足しておきましょうかね(笑)
  1. 2019/12/17(火) 18:29:15 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

いつも楽しく読ませていただいております。
初めて書き込みさせていただきました。

私も模型の出来映えを見てから、慌てて予約を入れて購入したクチです。
実車を見たこともない癖に購入を決めてしまったクチです。

予想していた通りに二大メーカーの競作となった豪華列車ですが、どちらも持っている力を存分に投入した力作であったことは想像に難くなく、またJR西日本も監修に力が入った物であったと窺える製品になったように思えます。

ただし、KATOのそれを見た時に心が動いてしまったポイントは、私も本文その他に既に書かれている所でした。

それと、トワイライトの名を冠する列車の二代目であること。
小田急ロマンスカーシリーズ然り、事業者自身がその名前をとても大切にしていることはとても重要で、その「物語」に触れてみたいとも思ったからです。
四季島にもななつ星にも感じなかった、そんな気持ちが最終的に背中を押しました。

KATOの「ツヤテカ」シリーズはこれが初めてですが、いいですね、これ。
「コラム(笑)」に写真があった相鉄電車も、もしかしたらこっちが出してくれたら買っちゃうかもしれません。

  1. 2019/12/19(木) 22:40:58 |
  2. URL |
  3. 海無し #v55yVJnY
  4. [ 編集 ]

伝統となった「トワイライト」

海無しさん

ようこそお越しくださいました。これを機にますますよろしくお願いします(^ ^)

いただいたコメントにある「物語」。
正にその通りだと思います。鉄道会社の中でも伝統を大切に、誇りに思ってブランド力を維持し続ける会社と、そのレガシーがなくてどうも迷走している会社とで分かれるようです。
この「瑞風」は前者で、「トワイライト」という列車の名称と「ダイナープレヤデス」という食堂車の名称から感じとれるわけですよね。ならばその物語の進化を受け止めてみたくなる。
そんな気持ちと、ツヤテカで上品な仕上がりの模型が目の前に現れれば、この二つを合わせてコタツの上に置き、大晦日はホッコリと(笑)

動力が面白く、ヌルヌルと低速で動いてくれます。
非電化単線の路線をイメージして、脳内で風景を描きながらエンドレスをゆっくりと走らせてボーッとしていられる、そんな模型だと思います。
  1. 2019/12/20(金) 08:38:15 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

満足度は KATO製のほうに分があるように思いますよ。
確かに足回りの装飾は目を引きますし、展望室とかの装飾などは力入れているように思いますが。

車輪表現は KATO製の方が好みであること。
もうひとつ、これは模型の出来栄えには関係ないのですが、サポート体制 です。
きちんと話をすれば大丈夫と考えていましたが、そうでもないようです。

223系2000番代やマリンライナー、アーバンライナーは購入しましたけれど。
何かあってメーカに連絡しても、気持ちよく対応して貰えないのでは。
これを考えると、買わない方向に進んでしまいます。

さて。現代の Twilight Express について、名前の由来はどう定義しているのでしょうね。
  1. 2020/01/03(金) 04:37:42 |
  2. URL |
  3. Mu #CnwbxUkc
  4. [ 編集 ]

Muさん

T社のサポートについて、当方は「無いもの」と考えています。
ずいぶん前になりますが、ボディの交換を巡ってやり取りをしていたところ、最後に痛烈な言葉をもらいまして、非常に嫌な思いをしました。
趣味の世界での消費行動をしているのに、そんな嫌な思いをしてまで…ということなんです。
その点、カトーはASSYパーツで第一段階をクリアできますし、第二段階としての修理依頼もできます。
つまり多重にサポート体制が敷かれているのですよね。
万が一、この先カトーの「瑞風」に不具合が生じたとしても、そのときに備えた安心感は既にあります。
こうした点も選択枝の一つなんでしょう。
  1. 2020/01/03(金) 13:36:38 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

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