こんばんは。しなのさかいです。
まずは前回の補足から、です。
1980年代始めの頃、根室本線の釧路以東には混合列車が残っていて、①客車は札幌から下ってきた夜行列車の座席車と荷物・郵便車が機関車の次位に連結されてそのまま運用に入っていた、②上り列車にはコキ10000が2両連結されていた、ということを話題にしました。
この中で、①についてはいつの頃からの運用なのかが定かではなかったため、モヤモヤが残る結果となったのですけど、自宅の本棚に並べた書籍にしっかりと記載されていた、ということなんです。

交通新聞社刊『国鉄/JR 列車編成の謎を解く』p.113~115には、昭和30年代の「まりも」からそのような運用があったと記載されていました。
14系客車化されるまでは、そのようなシステムで釧路以東の区間が運営されていた模様です。
いろいろと勉強になりました。
以上、補足でした。
⬜︎ ⬜︎ ⬜︎
相変わらずのんびりと模型趣味をやっています。
「のんびりと」と言うとちょっと違うかもしれませんで、正確には「だらだらと」「ポワーンと」という雰囲気でしょうか。
月末の発売を楽しみにして待つ新製品もほぼなく、レイアウト作業も落ち着いてしまっていて、模型趣味活動の「軸」のようなものがなくなっています。
なので、手元にある模型を見て、ちょっと走らせてみて、そんでもってすぐに仕舞ったり。
こんなことの繰り返しで、全く良くありません。
最近は、外出のときも文庫本を持つようになっていて、スマホで無意味にネット上をパトロールしたりすることもなく、したとしても鉄道以外のことを調べてみたり、という具合です。
要は鉄道以外のことを思考する時間が増えているようなのです。
そうすることができる隙間が現れている、ということなんでしょうね。
そんな中での近況報告なので、もしよろしければお付き合いくださいませ。
①クハ381-0は顔面手術成功

カトーの381系「パノラマしなの」(登場時仕様)は増備しました。
オレンジ色のJRマークが貼られた1988年頃の編成で、JRの“パノラマブーム”の絶頂期に登場した懐かしい列車です。

今回のクハ381-0(右)の前面貫通扉は、レジェンドコレクションのそれ(左)と比べると上に長くなり、両肩もややなで肩になったような気がします。
運転台の別パーツ・淡緑色化も成り、他のカトー製国鉄形特急電車と同じ部品構成となりました。
それだけレジェンドコレクションNo.5は、仕様が安定する前の、過渡期の製品だったんですね。

サロ381があれば、非パノラマの9両編成の雰囲気が楽しめそうです。
「くろしお」の増結セットにはサロ381-22が入っているので、車番を気にせずにコレを活用するのも面白そう。
あ、サロを手に入れるためにわざわざこの増結セットを買うのは不経済ですからおすすめしませんよ。

JRマークのない国鉄仕様の製品化をもう一度お願いしたいところですが、やめておきましょうか。
お願いしなくてもそのうち…
②強力なTNカプラー

トミックスによる謎の国鉄貨車大量再生産。
すごかったですね。
特にワム80000は、従来品(品番2714)の他にも、ちょっと前に発売された中期形(品番8734)も再生産されたので、店頭での個数の決め方に頭を使われた方も多かったのでは。

当方がトミックスの二軸貨車の仕様で気にしているのは銀色の車輪…、ではなくて、0396 自連形TNカプラー(黒・SCカプラー対応)を使う点です。
形状がリアルで車間もソコソコ縮まりますが、とにかくレール上で連結させることが難しい。
クリック感が強すぎるのにクビの振り方もフニャフニャだから、左右の手で2両を寄せても力が横へ逃げてしまうのです。
結局はレール上の空中に持ち上げてから「知恵の輪」に取り組むような姿勢で数秒格闘して連結。
そして再び着地。

オマケに切り離すことも難しく、やはりレールから編成ごと持ち上げて両手で引きちぎるしかないんです。
車両本体をぶら下げていられるカプラーってどうなんでしょう(よいこはマネしないでね)。
トミックスのTNカプラーは形状をリアルにする傾向が強まっていますが、ストレスが大きい連結作業というのも問題でして、そろそろ使い勝手も考えなければならない段階なのではないか、と見ています。

カトー製品よりも説得力のある形状のトミックス製ワム80000。
トミックスにはそれだけでなく、トラ70000もラインナップされているので「カトーの貨車だけでいいや」となっていません。
この二つがカトー製としてマトモに存在するようになれば…そのときにまた考えましょう。
③キハ283系(登場時仕様?)

客室窓にポリカーボネートが貼られた後の姿ですから、厳密には「登場時からしばらくした後の仕様」。
今回のリニューアル再生産は現行仕様となりましたのでスルーして、ヘタリ気味の動力ユニットとギア比の関係で台車をASSYパーツで更新しました。
ついでに全車両の集電を改善すべく徹底的に台車関係のクリーニングを行い、再び快調に走り出している、というシーンです。

さらについでに室内灯の色を調整しまして、普通車に取り付けたLED室内灯クリア(白色)にはオレンジ色のフィルターパーツを取り付けてややアンバーに、グリーン車に取り付けたクリア(電球色)にはさらにフィルターパーツを取り付けて暗めにしてみました。
キロ282はリニューアル工事によって車内がやや明るくなったそうですが、それ以前は「ホテルみたい」と言われるほど褐色系の照明が使われていました。
JR北海道では車内サービスを廃止し続けてきましたので(基本的には既に全廃?)、寝台特急「北斗星」と同様に模型でサービスが充実していた頃を記憶しておきましょうかね。

ダブルキロにして運転しています。
リニューアル工事前にこんな編成があったかどうかは確認していません。
でも、あったとしても納得できてしまうのが北海道のDC特急。
できれば座席パーツくらいでも今回のASSYパーツで色付きのものに交換したかったんですけどね。
ブルー系のパーツが先頭車のみの設定だったのでやめておきました。
④「フリースタイル」の溶け込み方

とある中古店で拾ました。
ちょっと探していたジオコレ製品なんですよ。


ザ・バスコレクションは特定の事業者のバスを再現することを狙っていますから、レイアウト上に置くと必要以上に地域性が濃くなってしまうこともあります。
この2つのセットはフリーランスのデザインですので、自作のインチキな風景の中にチョコンと置いても許容できると言いますか…
要は「フリースタイル」と呼ばれるジャンルにも適切な使い方がある、ということのようなのです。
だからトミーテックの「ノス鉄」は支持を受けているのでしょうね。

今回はこの辺でおしまいです。
お金の使い方研究会は、また後日。
ではまた。
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- 2021/07/07(水) 20:00:00|
- 鉄道模型(車両)
-
| トラックバック:0
-
| コメント:6
しなのさかい様、こんにちは。
katoの最新ポスターもイマイチな感じですね。
フリースタイルはこういう地域色を出したくない時に持っていると便利ですよね。
鉄コレは初期からこういう車両を偶に出してますね。
私もいくつか買っています。この間猫屋線にも手を出してみたり…
フリースタイルといえばkatoの例のパト電が謎のディティールアップをしていますね。
ホームページでぜひ見てみて下さい。買う気がよけいなくなった気がします。
- 2021/07/07(水) 21:46:43 |
- URL |
- Planet #-
- [ 編集 ]
ご無沙汰しています.今年は旅行シーズンが非常に短く,短期間に集中して近場をたくさん周っていました.2021年のこの時でなければ出会えないシーンも間違いなくあるのですが,もうすぐこの旅行シーズンがそろそろ終わるような気がします.
Wikipediaの「貨物列車→混合列車」の項には「コキ10000系を使用した根室本線の混合列車」とありましたので自分としてはこのような列車があったのか,という印象がありましたが,一連の記事でよく理解できました.コキ10000(コンテナあり・なし)を各1両用意すればリアルに再現できそうです.
381系については具体的にどのような変化があるのかがよくわかりました.JR東海は強化したいのですが,この時代のこの編成では大阪に来ない,南小谷には来るものの,臨時の「くろよん」(近日TOMIXから発売される167系)以外ではJR西日本の車両と出会わないためか導入をまだまだ検討しています.そろそろ国鉄色くろしおである「10-1112・1113」も再販して欲しいです.こちらも信濃大町から出雲市まで走っていました.
「ノス鉄」は待っていた製品で導入を決めています.多くの車両を生かすためにも,レイアウトの地域色を抑えるという発想をしないといけないかもしれません.自分のレイアウトは多地域のバスが多数並んでしまっています.
- 2021/07/08(木) 06:00:13 |
- URL |
- かずひこ #QCsvbcNU
- [ 編集 ]
トミックスのワムハチが凄いことになっていますね、狩○実験線もビックリです(笑)
やはり北海道は新幹線開通前で津軽海峡を夜行列車で行き来できた「あの頃」が良いですね~
283系のオレンジフィルターはとても効果的ですね、私もよく使っています。
ブルトレの個室車両には特に効き目があり、タバコ吸い放題でヤニ色に染まったあの頃の室内を再現出来ます(笑)
フリーランスのジオコレはトミーのノウハウが蓄積されていると言いますか実車に忠実なカタチを再現しつつ見た目はどこでも溶け込めるスタイルという、トミカのミニカーやプラレールで慣れていると見えて使いやすいですね。
何処かのメーカーは最新の路面電車をあからさまに単色にしてフリーランスっぽくしていますが、ユーザーに見透かされて鼻で笑われているのとは対照的です。
私事ですが、乗り鉄の自粛に我慢出来ずに安曇野方面に出撃し大糸線を乗り通して来ました。
穂高で途中下車して蕎麦を食べ、何も考えずにのんびりとした日帰り旅でした。
帰ってきてすぐにE127系大糸線とリゾートビューふるさとを手に入れたのはここだけの話です(笑)
(乗り鉄するとそこの車両が欲しくなる説)
- 2021/07/08(木) 07:24:55 |
- URL |
- つばめ787 #-
- [ 編集 ]
Planetさん
今回もありがとうございます。
フリースタイルの模型の使い方は、コレという法則のようなものがない、まさに自由な代わりに、失敗すると強い違和感を放ってしまうようで、その原因には興味があります。
おそらく…その形状が“語り過ぎ”ていて、たとえ色を変えても元となった車両を思い起こさせてしまう、ということではないかと。
チビ電も元々はアソコの電車をプロトタイプにしているようなのですが、形状は一応フリーなので、どういうことをしようと許されるのかな。ターゲット層が我々とは違うのでしょうから生暖かく見守りましょうか(^^)
- 2021/07/08(木) 22:56:22 |
- URL |
- しなのさかい #-
- [ 編集 ]
かずひこさん
コキ10000系の混合列車についてお楽しみいただけたようで、ありがとうございます。歴史の中に埋もれてしまうのはもったいない列車だと思い、足りない知識のまま紹介させていただきました。あとはリンク先のキハ181つばささんの連載をお楽しみください。
こうした掘り起こし作業がかつてのポスターでは継続的に見られましたから、ユーザー間であーでもないこーでもないとフォーラムが生まれていたんですよね。今はどうでしょう…。
トミックスから再生産されて間もないこともありますから、今はチャンスですよ。
381系は振り子機構がトミックスに越えられないほど合理的な設計なのか、485系や583系と比較すると他社製品と競合する恐怖もなく、カトーの独壇場となっています。
それ故にバリエーション展開は多く、最近だって「ゆったりやくも」「スーパーくろしお」そして今回の「パノラマしなの」という具合ですから、まだまだ続きがあるんじゃないでしょうか。そういう筋が読めちゃっています。もちろん再生産もありそうですね。
- 2021/07/08(木) 23:00:50 |
- URL |
- しなのさかい #-
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つばめ787さん
安曇野に行かれたんですね。
またまた乗り鉄の思い出が1/150スケールで手元に残ったようで、その営みにはとても共感しています。信州は毎年出掛けていたんですけど、この騒動で懐かしいくらいご無沙汰になってしまいました。今年の残りの期間を窺ってみても関東からの旅は難しそうです。
フリーランスにもセンス、でしょうか。先にPlanetさんへ返信したとおり、形がペラペラと語り過ぎてしまうと違和感丸出しの不気味な車両になってしまうようです。その点で鉄コレ第1弾や今回のノス鉄のような、車両の形状に匿名性が備わると(そんなに覚えている人がいなくなると)フリーに仕立てても生きるのでしょうね。ちょうど雑誌の写真を、じっくり見るか、パラパラとめくりながら見るか、という違いかしら。上手く説明できなくてすみません。
その点でアレは「どう見てもアソコのアレでしょう」ってなる訳です。だってつい最近に◯◯電鉄の車両として発売されていたんですからね(笑)
- 2021/07/08(木) 23:04:20 |
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- しなのさかい #-
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