しなのさかいの駅前広場

細かいことばかりでよく分かりません。

箱の中から出ない車両を「道具」にしたい

こんにちは。しなのさかいです。




暑さが残っていても乾いた空気を感じ取れるようになった関東平野の10月。
厄災も好転の兆しが見えてきましたから“不要不急”の外出を再開したいところですが、どうしても「自衛」という気持ちから未だにその判断がつきかねています。
難しいところです。





最近はトミックス製品の始末とともに、勉強もしています。
『旧型国電50年(I)』(沢柳健一著 JTBキャンブックス)は、ずいぶんと探し求めていた本で、昭和元年から昭和28年までの「国電」の製造が解説されている、もはや産業考古学としての貴重な文献です。
先に「Ⅱ」を見つけて読んだところ、そのルーツまで遡らないと理解が深まらないことに気づきまして、ネット上や大きな古本屋を探し続けていました。
その結果、つい先日に近所のブックオフに売られていたというオチはいつものパターンで、要は「ジタバタせずにのんびりと探せ」という神様のお告げなのでしょう。





そしてまた先週には、宮下洋一氏によるトンデモナイ本が発売されました。
旧型国電のうち「17m級」というところにテーマを絞って、恐ろしいほどに貴重な写真が散りばめられています。
令和の時代にこのような考古学的な内容が、しかもムック本で書店に並ぶという事実にはもっと驚いて受け止めても良さそうな気がします。





手に取った模型が、元々どのような形の車両だったのかと考えるのも、涼しくなってきた季節にはおあつらえ向き。
そんなお話でした。





トミックスの車両たちの“始末”もどんどん進めています。
この度、JRな気動車たちにもプラケースから出てもらい、12両用のウレタンの中に転居していただきました。
この後は例によってパーツの取付、そしてインレタ貼りとなります。
JR6社の気動車たちは、ほぼ買ってきたマンマなので、数年前に民営化前の国鉄の気動車たちを“始末”したように「こうなったら一気にやってしまう」つもり。

カトーの車両たちは買ってきた状態そもそもがそうなのであることに対し、トミックスの車両たちを当方に馴染む「道具」に変化させなければならず、ようやくその決心がついた、ということなのかもしれません。
少なくともカトー製品並みの外観レベルには持っていきたいナと。





なので、潔く2両セットの箱も潰しました。
中古店に持って行けなくなる?
トミックスの車両については、もうそんなことは考えないこととしました。
どうせピンバイスとドリルで列車無線アンテナのための穴を開孔すれば、査定を期待してもどうしようもないでしょうし。
パーツもランナーから切り飛ばせば、残数が足りているとかどうのこうのと数えるのも面倒というもの。
そんなことよりも、レイアウト上に地域的な色を落とせるカラフルな気動車たちを走らせることの方が大事。





それから。
キレたり崩壊したりした車両ケースも全て処分し終わりまして、ついでにスリーブも取ってしまいました。
この方が車両を取り出しやすく、ボロボロのスリーブを見なくて済んで気分もスッキリするようです。





ん?
一見同じように見えるケースでも、いろいろと変遷があるみたいで面白い。
何かがあったんでしょう。



さて。



その一方で、多少のお買い物をしました。
まずは、カトーのレサ10000系。
増結セットとなる10-243は、発売当時に基本セットとの組み合わせで1つだけにとどめておいたところ、両数が中途半端でした。
で、やはり20両にしたいでしょうということで、この度もう一つ買い足しましたんです。

トミックス製品が発売された後だからか、近所の中古店で、しかも増結だけで格安で売られていました。
この手の中古品は、基本セットと増結セットを紐づけられて売られることが多いですから、少し得した気分。





キズ一つない美品でして、これにて「とびうお」号は20両になりました。
トミックス製品が精密な設計で発売されたのに今さら何故…と思われるでしょうが、当方にとってはやはりインレタ貼りがバリアであること、そしてこのレサ10000系に限っては、なによりも「色」が決め手でした。
オフホワイト調に塗られているカトー製品の方が、自分には馴染む色だったということです。





もう一つのお買い物。
こちらもカトー謹製で、品番は10-1147と10-1148。
181系100番台「とき・あずさ」ですね。
既に1編成を入線させていましたので、今回で2編成となります。
これは新品です。
あるところにはあるのです。

クハの先頭の文字マークを、一方は「とき」、もう一方は「あずさ」にして、それぞれ165系「佐渡」「アルプス」と並走させる企て。
その都度マークを交換するやり方でもイイんですが、マーク周りの銀色のホットスタンプ部分にダメージが出てしまうリスクを回避したいですし、なによりも「面倒くさい」。
それならばいっそのこと、それぞれを専用編成にして持っていようと考えるようになりました。





先頭の台車はクハ165用のスノースロー付きに交換して、中間部カプラーはフックなしの「#2」に。
そして定番のLED室内灯クリアを取付。
このくらいのセットアップならば問題ございません。
改めて見て、立体感のあるJNRマークが素晴らしい。





文字マークの色調がトミックスの車両ではどうしても青みがかっていてナントモでして、カトーはその点よく分かっているようです。


久しぶりのカトー製品、しかも12両編成、しかも国鉄特急色の、でした。
鶴見線の101系と同じように、これも「おかわり」なんですけど、何杯目でも手に馴染むと言いますか、自分の趣味の持てる時間としてはカトーのレディ・トゥ・ラン仕様はやっぱり心地よいものがあります。




ということで、今回も「ちゃんと生きています」という内容となりました。
Nゲージでとことん遊ぶための環境づくりは「レイアウト作業だけでは足りない」という思いにも至って、これまたストイックに取り組んでいます。
その点で、御紹介したレサ10000や181系は、買ってきて間もないうちに馴染んでしまいました。

この辺りは次回の年頭の御挨拶でも触れさせていただくこととなりそうで、それまでにはなんとか…


ではまた。


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  1. 2021/10/13(水) 12:40:00|
  2. 鉄道模型(車両)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

「箱入り」車両

今回も失礼致します。

鉄道模型を長年やっていると調査するツールとして文献を探すのはまさに「あるある」ですよね。
古い時刻表や絶版の本等は場合によっては神保町に行って探す時もあります。
神保町でプレミア価格な本がブックオフで安価な値付けでシレっとあるのも「あるある」です。

トミックスの製品に関しては実にしなのさかい様の仰る通りです、やはり鉄道模型は箱から出して走らせないといけないですよね。
インレタ貼りと穴あけもしなくちゃいけないと思いつつも亀の歩行のような進み具合です(笑)

車両の「おかわり」もよくやってしまいますね。
中にはそれ実車は1つしかないんじゃないの?ってのが2つあったりします(苦笑)
しかしKATOの813系のように実に不本意な形で「おかわり」してしまったものもあります。
同じ形式で上下線で緩急接続出来るほど持っていてもあまり喜べません。
今度の787系つばめもおかわりの範疇かな?

「マークを取り換える手間を省く」のは私もよくやっていて、中でも九州方面のブルートレインは編成毎に機関車を専用機としているので同形式の機関車が5つ以上だったりするので我ながら呆れてしまいます(笑)

私も自分の甘えた気持ちに自分で鞭を打ちながら随時インレタや部品付けの整備を進めたいと思います。
  1. 2021/10/13(水) 21:26:41 |
  2. URL |
  3. つばめ787 #-
  4. [ 編集 ]

トータルで把握

つばめ787さん


トミックスが車番をインレタ対応にしたのはいつからか。そんなことを思い出していました。1993年末発売のHGキハ58系では既にそうなっていましたから、その頃だとしたら本来は単品販売形式における編成中の車番重複を避けるための「ユーザー任せ」だったということなんですよね。90年代前半は24系にせよ、まだまだ単品販売が中心でした。
その後、2000年頃にはセット品でもインレタ対応が当たり前となりました。そして現在へ…

トミックスのポスターに面白さが増している分、自由時間が少ないユーザーには「仕掛品」を増やすリスクが高まっているのかもしれず、実際にポスターを見て喜んだ後には悩みも襲ってきます。そうならないようにするためには、新製品発表に接しながら、完成品レベルへ持っていく時間、そして付属品の不満から調達すべきサードパーティ製品向けのコストなどをトータルで把握する訓練が必要なのでしょう。
お金の使い方だけでなく、時間の使い方も考えていく必要があるようです。ここ3年程度で買い物もすっかり難しいものとなりました。
  1. 2021/10/14(木) 08:39:35 |
  2. URL |
  3. しなのさかい #-
  4. [ 編集 ]

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