しなのさかいの駅前広場

もうお腹いっぱいです。

伊那谷を駆け抜ける

おはようございます。しなのさかいです。


夏の野外観察日記も今回で終わりにします。
模型成分がほぼないにも関わらず、絵日記にお付き合いいただきありがとうございました。
最後の回をどうぞよろしくお願いいたします。



さて、ここからは「飯田線シリーズ」、いや「伊那谷シリーズ」ということになりまして、以前のように阿智から岡谷まで、伊那谷をチンタラと北上した様子を御覧いただきます。

今回はコロナ禍直前の2019年の年末以来の伊那谷トリップ。
頭の中の情報もずいぶんと上書き更新されましたので、訪問箇所に変化をつけてみることとしました。





まずは、温泉街にある阿智神社。
例年は、旅館をチェックアウトするとすぐに飯田方面へ走り去ることを常としていましたので、少し温泉街をフラついてみようかという発想でした。

娘たちは神社下の「万葉茶寮みさか」さんで御朱印をゲット。
土曜日なので郵便貯金の趣味は封印です(阿智郵便局は既に訪問済)。





昼神温泉のネコ。
のんびりとした時間でした。





その後はいつもどおりに国道153号を通って飯田市へ入りました。
今回は早いうちに野菜類を買ってしまおうと考え、中央自動車道・飯田IC近くの「りんごの里農産物直売所」へ。

飯田バイパス沿い、隣はエディオン、道路を挟んだ反対側はケーズデンキという場所に農協さんはよくまぁ産直施設を建てたものだと。
土曜日の朝だからなのか、地元の車がまるで歩行者のようにバンバン入って普通にお買い物をしていました。





それにしても飯田市は興味深い土地です。
河岸段丘に広がる街で、いわゆる“田切”地形をまたいだり、その斜面を登ってみたりと動き方にバリエーションが多く、車でウロウロしていて飽きません。





飯田線切石駅付近で川を渡り、斜面を登る。
その登った上が飯田市の中心部になる訳ですが、この動き方が「飯田城」の斜面を登って城の中に突入する動きと同じになります。
なので、街並みが崖によって途切れたと思ったら、その崖の上には比較的平らな土地が広がっているという、群馬県沼田市に近い“ギャップ”が見られておもしろい。

また、田切地形に付き合うように、天竜峡方面から北上してきた飯田線の線路は、天竜川近くから大きく内陸へ迂回して標高を稼ぎ、切石駅から飯田駅へ。
飯田線の前身である伊那電気鉄道が建設費用の関係からこのような敷設にしたんだとか。

この地形の賜物によるオメガカーブが、下山村駅と伊那上郷駅の途中下車マラソンコースを生んでいます。
『究極超人あ~る』や『探偵!ナイトスクープ』で全国的に有名となり、その後も様々な方々が参戦しているので、興味のある方は動画方面で是非。

地域をマルっとキリトるカトーの「飯田線シリーズ」の楽しみ方にはいろいろあって、例えばこんな地面への興味もあると確信しています。



その後は“飯田城内”に位置すると思われる某店で数年ぶりにNゲージの在庫をチェック。
トミックスのブラスシリーズが新品で売られているのを再度確認して立ち去りました。
探していたという方は急いで!





おみやげにと思い、某店とそれほど離れていない場所にある「一二三屋まん十」さんに立ち寄りました。

まんじゅう専業で御商売をされているようで、温泉街のまんじゅう屋さんが街のど真ん中にあるような不思議な佇まい。
ふかふかの黒糖まんじゅうは期待を裏切らない甘さでした。

これからの我が家の定番おみやげ調達スポットとなることは間違いなさそうです。





まんじゅう屋さんから背後を振り向くと、飯田駅から続く飯田市街は静まり返っていました。
歩いている人がほとんどいないんです。
土曜日の午前中だからなのか(土曜日の午前中なのに…?)

気のせいかシャッターが降りっぱなしになっていると思われる店舗も相当数見られ、ここも地方の現実を例外なく受け止めているのだと。
先程の飯田バイパス沿いは車の量と相まって、週末らしい人の活動が見えたんで、余計にコントラストが目立ちました。
鉄道の駅から広がる街の様子であるだけに、鉄道ファンとしては余計に…



飯田市に限らず、これまでの地方の街づくりのトレンドに対する「総括」や「反省」のようなことがないと、中心市街地の賑わいの再生も中途半端な形に終わるような心配もあります。

規制緩和、そして霊感商法顔負けの華美なセリフで補助金をぶら下げて地方をノせて踊らせる国の誘導。

この国ってそういう過去の取組に対する反省をすることが昔から苦手でしょう。
切腹文化(と言っていいのか)が責任をクリアにしてきたようで、でもそれは決してそうではなかったのかもしれません。

背後に見えた景色は、そうした反省がないまま次々と生み出されてきた対処療法的な国策のツケが降り積もった結果にも見えてしまいました。
ちなみに次は「デジタル田園都市国家構想」だそうですから、どうか地方行政に携わる方々は御慎重に。





さらに少し北上して、駒ケ根市へ。
光前寺に寄ってみました。





このお寺は木曽山脈からの空気がそうさせているのか、苔を鑑賞できる境内となっていて、大変厳かな景色が広がっていました。
最近は「霊犬早太郎」伝説でも有名ですけど、苔ファンにもたまらない場所なのでは。





その伝説のお方。





それからワンコのおみくじ。
結果はあまりよろしくなかったです。

やっぱりおみくじは正月だけにして、その結果を忘れながら1年を過ごす方がイイみたいです。
だいたい1年経つと「オレって去年はなんだったっけ」ってなるものでしょ。





再び北上。
そろそろ遅めのランチでも良かろうということで、伊那市に入って「古民家カフェ マツノエダテラス」さんに寄らせてもらいました。

飯田線赤木駅からも歩けそうな距離にある、飯田線沿いのお店でした。
ただし列車の走行音は聞こえても、林の中を走っているため姿が見えず(残念)。





ワンコ再び。
ちょっとだけ待ち時間がありましたので、遊んでみました。





これだけの野菜が原型を保って入っていると、味わう前に目で見て楽しむことができます。
とにかくカラフルですし、具がドロドロに溶け込まれた都会のスタンドカレーのメニューとは全てが対照的で。





南アルプスの方を眺めながら、心地よい風を受け止めることができました。
完全なる天然クーラーでしたよ。
遅めの入店でしたので、閉店時刻の15時まで過ごさせていただきました。





古民家を再生する事例は全国に広がっているようで、我が家の近くでもチラホラと見られるようになってきました。

その用途のほとんどが飲食店のように拝察していますが、この傾向は好意的に見ています。
と言いますのも、ファミレスチェーン等で使うお金と比べると、そんなに変わらないのです。
どうせ使うなら、もっと個性的で、訪問したことが記憶に残るお店で使いたいし、少しでも心地よい空間に出来るだけ長く身を置いてみたい。

飲食業界にも「コト消費」が価値を持ち始めた、と言うことができるのかもしれませんよね。
皆さんのお住まいのお近くでは、このようなお店、増えているでしょうか。





仕上げは伊那市の「ドルチェ・カリーナ」さんでジェラート。

この時点でお腹はパンパン。
「夕飯はもう要らないよねー」という全会一致の決議を見たので、さらに北上。




やがて諏訪盆地のランドマークとなっている長野自動車道「岡谷高架橋」が見えてきて、浜名湖から北上し続けた今回の旅は大団円を迎えました。

地味なコースを選択した普通のドライブ旅行でしたけど、やはり旅の楽しみ方は多種多様であり、自分のスタイルを守りながら組み立てることにこそ面白さ、醍醐味があります。
なんと言いますか、仮説を立てて実験してみるような。
その結果が失敗すれば反省しますし、うまくいけば喜びも倍増するというワケ、です。



岡谷では天竜川の始まりとなる「釜口水門」を見て(実はこの辺りもうなぎが名物なんです)、諏訪湖を半周パレードして余韻に浸ってみたことを付け加えておきませう(笑)





帰り道の途中、山梨県山梨市の「ほったらかし温泉」で投了。

向かう途中のグネグネ登山道で側溝に前輪を落としたばかりと思われるトヨタヤリスとすれ違い、以前から心配していた事故例はやはり起こっているのだと確信。
帰りは下山する形となるため、自然にスピードが出ますし。

小雨がパラついていたので、降りて困った顔をされていたドライバーさんは、さぞかし湯ざめしてしまったんではないかと心配になりました。
その数時間後、当該車は消えてなくなっていましたから、無事にサービス車に助けてもらったんでしょう(良かった)。





鉄分少なめなのにお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

ではまた。



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  1. 2022/09/15(木) 08:00:00|
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