(その3からつづく)
最後に3日目、12月24日(土)の帰り道のことに触れます。
再び青春18きっぷを使った乗り継ぎ旅で、関東平野へ戻るルートの選択は、無難に東海道本線のみとしました。
東海道新幹線ならアっという間に戻ることができるのに、あえて丸1日かけて車窓の移り変わりを観察しながら、のんびりと移動するというのも考えようによっては贅沢なことですよ。
そうなんです、これは贅沢なひとり旅…

ただし、一夜明けた米原の景色は一変していて、既に(関東人から見れば)結構な積雪も。
スケジュールを1日遅らせていたら、レンタカーで走り回ることなんてできませんでした。
何が幸いするか分かりませんね。

京都からやってくる223系2000番台は、白い粒の迷彩が効いてよく見えませんでした。
カメラを持つ手は感覚が鈍るばかり。

681系もそろそろ「おしまい」なのでしょう。
車体はだいぶくたびれた様子で、先頭部分は特に。
改めて見ると昔の潜水夫のような面白い顔をしています。
【第8ランナー】5110F
米原9:18→豊橋11:27
後半戦のファーストランナーをどれにするかは、実は駅前の東横インを出るまで悩み続けていたのでした。
もっと早く出て豊橋で途中下車し、馴染みのない街をふらつくのもアリかなと考えてみたんです。
有名な鉄道模型店にも行ってみたいし。
でも、行ったところで探しているモノが見つかる可能性はほぼないし、わざわざ行ってしまうと欲しくもなかった何らかの「おみやげ」を持ち帰りたくなるもの。
もつ、そうやって模型を増やすことはやめようと決めたんです(ホントか?)
結局、豊橋訪問はまた次の機会とし、のんびりと出発することとしました。
この列車は、平日は〈快速〉なのに、土日には〈特別快速〉に化けて停車駅を少なくして(共和・大府・幸田を通過)、でも刈谷に1分しか遅れないくらいで同じ時刻で豊橋に着くという不思議なダイヤ。
どうなっているんでしょうね。

313系300番台・海カキY34編成がやってきました。
これもまた別の編成を併結していたはずなのに、後ろ(豊橋方向としては前)の編成を控えていません。
模型趣味人としては手落ちですね。
KATOの10-1383はY37編成ですからこれもまたハズレ(何のクジなんだろう)
雪の影響で入線が遅れ、さらに数分遅れて発車。
お世話になった北近江とはいよいよお別れです。
さて。
米原・大垣間の車窓はかつての「大垣夜行」から乗り継いだ早朝の景色が記憶に残っていて、朝もやとか、学校に行く子どもたちとかがその演出をしていたかと。
なので今回の帰り道を楽しみにしていたんですが…

醒ヶ井ではドアが開いても雪。
誰が乗ってくるというねん。

近江長岡でも同じ。
ドアが開いて、1人の乗客が雪のホームへ飛び出して行ったので、とうとうオカしくなったのかと心配になって目で追うと、ホームの端でカメラを構えていました。
後続の「ひだ25号」を撮影したかったようで、短いキハ85系が粉雪を吹っ飛ばしながら通過。
靴に雪が入ったでしょうに。
おつかれさま。

関ヶ原まで来ると、いよいよ「ココは東北か?」となりまして、最後尾の車両から右に曲がるカーブで先頭付近を見ていたら、昭和の時代の急行列車そのものであることに気づいてしまったんですよね。
「313系は雪が似合う」と捉え直した瞬間で、家に置いてきた大量のカトーの313系でもう少し真剣に遊んでみたくなった瞬間でもありました。
大垣に近づくにつれてやや速度が落ちてきました。
この先の状況をアプリで確認したら、名古屋圏で列車の詰まりが発生した模様。
このままではこの列車も線路上に立ち往生することが必至なのか、ついに大垣車両区がある大垣で本列車を運転打ち切りにするとのアナウンスがありました。
東海指令は線路上の列車本数を減らすことに決めたんでしょう。
米原から豊橋までの快適な着席旅を楽しむつもりが、大垣で降ろされてしまうこととなりました。
【第9ランナー】5318F
大垣9:41→豊橋11:10ダイヤ上は5110Fが到着する12分前に発車しているはずの5318F(新快速)に乗り換え。
それでも発車できないままの5318Fは乗客を吸い続けていて、当方も最後尾に立つことになりました。
土曜日でしたから、平日なら大変なことになっていたのかも。
乗務員室には本来の1人の外に2人の車掌が乗り合わせていて、男1女2が混じった和気あいあいな感じでした(飽くまでも当方の主観ですよ)
JR東海指令のアナウンスがしゃべりっぱなしでした。
その後、30分くらい待ってようやく大垣を発車。

西岐阜でもこんな積雪で、車窓からはスリップして動けない車もチラホラ。
クリスマス・イブにとんでもない思い出をつくられていたようです。

岐阜に滑り込んだらキハ85系がいらっしゃいました。
デビュー当時から大好きだった「ワイドビューひだ」もこれで見納めかな。
お世話になりました。

名古屋市街も一晩で結構降ったようでした。
南岸低気圧の通過で降雪を経験する関東人にとっては、名古屋の降雪パターンがあまり理解できていません。
日本海側からの雪雲が岐阜県付近までで支えきれずに濃尾平野へ流れ込んでくるところに特徴があるようですね。
それだけ寒波の勢いがあったということが分かります。
名古屋で乗客のほとんどが降りてしまい、座る場所も選びたい放題になりました。

降雪跡は大府、刈谷付近まで南下すると何も見えなくなってしまいました。
おそらくここら辺では降らなかったんでしょう。
同じ名古屋都市圏でも、土地によって天候に大きな違いがあるということがよく分かりました。

岡崎付近でGoogle mapを見たら、名古屋圏の高速道路はほとんど通行止めみたいでした。
東海道新幹線も遅れているとかで、快適な新快速の旅が申し訳なく。
やっぱり並行在来線は大事ですよ。

遠くに三河湾を確認できるようになると、そろそろ豊橋。
予定どおりに黄色い幕の特別快速に乗っていたら、一つの快速列車で近江、美濃、尾張、三河と4か国も走り抜けていたのでした。
大垣で一呼吸置いたものの、ほぼ同じ感覚で走り抜けて、さらには遠江まで窺うという旅はやっぱり面白いなと考えた次第です。

43分遅れで11時53分に豊橋。
大垣で確認していませんのでココで見てみたところ、0番台・海カキY9編成でした。
KATOの10-1382はY4編成なので今回もハズレ(だから何のクジ?)
書ききれませんでしたので「その5」を最終回とさせていただきます。
(その5・完へつづく)
スポンサーサイト
- 2023/01/24(火) 20:00:00|
- 鉄道旅行
-
| トラックバック:0
-
| コメント:5
帰りは東海道廻りだろうなと予想はしておりましたが、
8時ぐらいに出発で暗くなる前にご到着かと思っておりました。
豊橋に記事中の時間であれば、出発時間と道中の遅延でご到着はまっくらけだったでしょうし、食事もとる時間さえ厳しかったと予想されます。
次回の答え合わせに楽しみが一つできました。
- 2023/01/26(木) 16:40:13 |
- URL |
- PIN #-
- [ 編集 ]
先のコメントのタイトルの遅出を訂正したいと思いまして、豊橋での冒険を控えての計画的にゆっくりされたのですね。
記事を読み返し訂正しないわけにはならないと思いました。
計画に遅れたわけでもないのに遅出とは失礼致しました。
- 2023/01/26(木) 23:54:02 |
- URL |
- PIN #-
- [ 編集 ]
おはようございます。
文中でしなのさかいさんも触れてらっしゃいますが、私も名古屋や四日市辺りの雪の降るパターンってのがどうにも把握しづらくて、天候と気温に合わない服装装備で出かけてはしばし痛い目を見ます。「富山や石川の続編」みたいなルートを辿ることに慣れていれば違和感なく受け入れられるのでしょうが、さっきまで富士山や浜名湖をどピーカンで見ていたのに、いきなり雪景色に放り込まれては叫びたくなっちゃうことも。典型的な、高速道路で立往生してしまうタイプですね(汗
それはともかくとして、雪景色にJR東海のオレンジの駅名標は案外と似合って見えます。西日本の褪めたブルーよりも寒々しさが少なくて、顔がよく手入れされたJR東海の車両(東海の顔は総じて洗車が行き届いてきれいな印象あります)も相俟って、「それどころではない」JR東日本の電車たちとは映りが格段に違います(あっちはあっちでまた、味がありますけれども)。
この場を実際に見たら、自分は帰路に313系の模型を手に取ってしまいそうです。
現在しらさぎに使われている681系には、かつてのはくたかやスノーラビットエクスプレスだった車両も含まれていたと記憶しています。私が大好きだった車両だけに、画像の通りそのまま朽ちるに任せるような形で姿を消すのだとしたら悲しいと思いました。
敦賀延伸後は、浮いたサンダーバードがこちらにやってくるのでしょうか。最後のお化粧で、スノーラビット塗装とか奢ってくれないかなと、叶わぬ小さな想いを持っていたりします。
- 2023/01/27(金) 07:46:44 |
- URL |
- 海無し #-
- [ 編集 ]
PINさん
ま、そういうことです(^^)
豊橋探訪はまた別の機会にしました。東海道本線は列車本数も多いので、融通が効くというか、ダイヤ上の隘路がなくてプラン上でも制約が少ない。もし次に名古屋に行く機会があるとしたら、間違いなく非新幹線の移動を検討しますねー。
- 2023/01/31(火) 08:40:21 |
- URL |
- しなのさかい #-
- [ 編集 ]
海無しさん
「関ヶ原の雪」っていう現象自体がどうも関東人にはつかみきれないですよね。東海道新幹線が降雪対策の設備をこしらえるほどだから知ってはいるんだけど、頭の中には「なんで?」がつきまとう。今回のフィールドワークでようやく理解しました。
それ故に、雪の景色に似合う313系でした。大垣と米原の間は結構な山地ですから、名古屋圏の都会の風景を背景として想像していた8両編成の電車がローカルな場所を、さらに白銀の世界を走るのですから面白い。てな感じでした。模型で欲しくなるのも仕方ない(^^)
JR東海の車両は総じてキレイなようで、外観で汚れが気になるとすれば383系のフロントガラスの黄ばみ(?)とかでしょうか。白いマスクばかりなのに(だから?)よく手入れされています。白を選んだ時点で覚悟を決めたんでしょうか。211系→311系→313系という流れで白いマスクが続いてきましたが、315系でそれも終わりそうです。
- 2023/01/31(火) 08:45:58 |
- URL |
- しなのさかい #-
- [ 編集 ]