こんばんは、しなのさかいです。
新幹線公民館を訪問した後…
目指した場所は焼津でした。
職場の関係で格安の料金で宿に泊まれることになりまして、焼津のとあるホテルへ行くことになったんです。

ホテルは駿河湾に面した、崖の上にありました。
ちょっと怖い面もありましたけど(笑)
眺めは、すばらしいです。
この光景で気になるのが、ご覧いただいている「大崩海岸」。
ここには、東海道本線の廃線跡があります。
『鉄道廃線跡を歩く8』(JTBキャンブックス)に詳しく解説されていますね。
この廃線跡の中でも、昭和23年のアイオン台風により海岸に崩落した「石部(せきべ)トンネルの神戸方坑門」が、かねてより気になっていました。
同書には「数ある廃線跡の中でも、そのインパクトの強烈さは最大級だ」と賞しています。
坑門の詳しい様子は、
こちらのHPが参考になると思います。
しかし、断崖絶壁の上を走る国道150号です。
海岸に降りてみるには少々無理のよう…
そこで、ホテルのフロントの中に年輩の方をみつけ、ちょっと取材をしてみました。
すると「海上橋の入口に、ちょっとした駐車スペースがありまして、そこからよく見えますよ」との返事。
おー、それは素晴らしい。
チェックアウトの後に家族を道連れにして、少々偵察してみることにしました。

いったん用宗までスルーして、用宗駅のロータリーで旋回し、再びその駐車スペースへ。
5台程度は停められる、思った以上に広い場所でした。
こんな光景、親不知だけじゃないでんすね。
釣り人が先客としてワンボックス車を駐車していました。

海上橋の下に行けるようになっていました。
見える洞門は、国道150号の旧道です。

ちょっとだけ海側にパーン。
熱帯低気圧の影響で波が高く、下を見ていると吸い込まれそうな感じに。
娘たちがおもしろがって下を覗き込むので、あわてて引き戻しました。
それにしても、こんな波を常に受けながらそびえたつピア。
すごいです。

ついでに、廃棄された洞門を見ます。
コンクリートがところどころで剥がれ落ち、自然に帰りつつあります。

この崖が崩落して、廃道と化したのでしょうか。
道は完全に埋没していました。

しかし、あたりを見回しても鉄道の廃線跡は、まったく見当たりません。
もしかしたらフロント氏は、この国道の廃道を当方の言う物件と思って教えてくれたのかもしれません。
もともと、見ることもできないだろうと思っていたのですから、仕方ないです。
最後の鉄分補給をしに、焼津方面へ戻ることとしました。
暑さもジリジリと身体に届いており、これ以上の滞在は無理のようです。
さてさて、車に乗りますかな。
ん?
んんん?
危うく見落とすところでした。
これこそ、石部トンネルの神戸方坑門が崩落した様子です。
トンネルの内側の煉瓦色が気づくポイントとなりました。
まるでバームクーヘンのかけら。
定期的に白波に洗われているようです。
どうやったら、たどり着けるんでしょう?
いずれにしても、家族を同伴していますし、これ以上アプローチすることはやめるべきと判断し、これで満足することとしました。
「廃線跡を観察しようとして水難事故」というニュースも聞いたことがないですしね。
なんとか現物を見ることが出来ました。
長年の宿題を片づけることができ、満足です。
フロント氏には、あらためてお礼申し上げます。
この後、焼津から向かった先は、あそこです(!)
ではまた。
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- 2011/08/12(金) 23:13:46|
- 駅ノート
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| コメント:3
海に浮かぶバームクーヘン!
旧石部トンネルの現況ですね
しかし このトンネルをかつての燕、富士、櫻を牽いたC51.53が通過していたのです
- 2011/08/14(日) 13:01:16 |
- URL |
- 線路際の住民 #-
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波は高かったようですが、ホテルからの眺めは素晴らしいですね。
廃線跡とは言え、かつての交通の要衝であった東海道線跡がこのようになるとは改めて自然の力の大きさを感じます。
- 2011/08/14(日) 19:14:48 |
- URL |
- 北の扇形庫から #Wd3nJgFU
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なかなか鋭い崖の地形が続くところでして、こうした場所にレールを敷設したことにも驚いてしまうのです。
東海道本線の廃線跡。なかなかたどり着けない場所に、少々ロマンを感じてしまいました。
超特急燕号が走ったんですね。ミキも連結していたのかな。
- 2011/08/15(月) 22:48:44 |
- URL |
- しなのさかい #-
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